2005年03月04日 

東北の逸品その1〜川口納豆

f9d65045.jpg ろくろく更新もしていないのに新シリーズなんぞ始めてしまっていいのだろうかと自問自答しつつ、とりあえず思いついたことから東北の再発見につながるような情報を提供していければいいかと独りごちて、新しく東北の逸品を紹介していくカテゴリーも作ってみた。その記念すべき第一回目は「川口納豆」である。第一回目にこれが選ばれたのは、昨日の私の夕食のテーブルに載ったということと無縁ではないが、いずれにせよこの納豆は逸品である。

 納豆、と言うと水戸の納豆が有名であるが、東北もそれに劣らない納豆王国である。そもそも納豆の起源に関する様々な説の一つに、源義家が後三年の役(1083〜1087)で出羽(今の秋田・山形両県)を攻めた折に偶然できたという説がある(参照サイト)。そのような起源説もあってか、東北のそれぞれの地域には、地元の会社・商店が作った個性豊かな納豆がある。そのうちのいくつかは今後も紹介していくことになると思うが、この川口納豆は中でも個人的にお気に入りの納豆である。

 包みには「品質本位」「村松博士製法」とあって、「なんといっても味はやっぱり川口納豆」とある。すごい自信である。包みを開けると中にはさらに、「この納豆は納豆本来の味をそこなわない特殊包装紙で製造しておりますので、大変おいしく召上れます。」「当社は創業以来終始一貫品質一筋に打込んで参りました。これからもこの方針を貫き常に最良の製品をお届け致します。」「村松舜祐博士〔盛岡高等農林学校(現岩手大)教授〕製法による納豆本来の懐かしさいっぱいの味です。」とある。非常に自己主張している納豆なのである。

 製造しているのは、宮城県栗原市一迫にある(有)川口納豆であるが、仙台市内の主だったスーパーマーケットには置いてあり、手に入りやすいのもありがたい。口に入れると豆がいい具合に柔らかく、かつ豆の旨みがよく引き出されているので、大いにご飯が進むのである。「村松博士製法」の詳細はよくわからないが、それが功を奏しているのかもしれない。

 ちなみに、村松舜祐博士は、かつての教え子成瀬金太郎(宮沢賢治の同級生)と共に納豆の製造法を研究し、「最新納豆製造法」という書を著し、納豆の製造法に大きな影響を与えたそうである(参照サイト)。

 そう言えば、盛岡に出張した折、地元のスーパーにふらっと入ってみたところ「盛岡納豆」という納豆が売っていたのだが、それにも「村松博士製法」と書いてあった。思わず買ってしまったが、それもやっぱりおいしかった。

 通常の川口納豆は中国産の大豆を使用していると明記されている(その姿勢も潔くてよい)が、他に地元宮城県産の大粒大豆を使ったものもある。これまた絶品である。…が、通常のものが80円なのに対し、宮城県産のものは120円である。というわけで、給料日直後以外は、大抵通常のものを食している(笑)。

 いずれにせよ、スーパーで3パックセットで売られている多くの納豆の売りが「小粒」であることに、納豆の風味と歯触りを存分に味わいたい私はいつも不満なのだが、川口納豆は私のような納豆好きのニーズを大いに満たしてくれる。そうそう、納豆特有の匂いもそんなに強くないので(これも村松博士製法の為せる技か?)、納豆好きの人ばかりでなく、どちらかと言うと苦手という人にも向いているかもしれない。


追記(2007.9.9):東京の有楽町界隈には各都道府県のアンテナショップが多い。中でもJR有楽町駅前の東京交通会館内にはとりわけ多くのアンテナショップがあるが、その中に「むらからまちから館」という、全国各地の珍しい特産品1,300品目を集めた全国商工会連合会の運営するショップがある。

 そこの9/1付人気商品ベスト10を見たら、この川口納豆は堂々の第2位であった。ちなみに、第1位は宮城産直野菜で、第3位はずんだ大福と、ベスト3を宮城県の特産品が独占していた。

 その他にも、第4位が岩手産直野菜、第5位が草もち、第9位がくるみゆべし、第10位が夏みどりなど、ベスト10のうち7つを東北の特産品が占めていた。東北の特産品、首都東京でなかなか頑張っているようである。


092622.jpg追記(2009.12.5):上で紹介した川口納豆の「赤ラベル」の中粒であるが、最近使用大豆が「中国産」から「国内産」に切り替わった。納豆の見た目はこれまでとほとんど変わっていないが、味については豆の香りや旨みが少し増した気がする。値段はそれに伴って100円を超えた。おいしいからよしとしようか。





0941480.jpg追記(2010.05.14):「むらからまちから館」の人気商品ベスト10である。宮城県産野菜を抑えて、川口納豆が1位に踊り出ていた。東京でもこの納豆のおいしさが評価されているようで何よりである。

anagma5 at 19:29│Comments(0)TrackBack(0)clip!東北の逸品 

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