2006年02月06日 

東北をめぐる鉄道の旅その4〜東北と首都圏を結ぶ「第四」の路線

920d6d8a.jpg 東北に長らく住んでいると、私鉄がほとんどないこともあって「鉄道=JR」というイメージが出来上がっている。したがって、どこへ行くにもJR中心に移動経路を見てしまうところがある。出張の多い仕事をしているため時刻表とよくにらめっこをするが、そうすると当然のことながら特に首都圏ではJRより私鉄を利用する方が安く上がったり、短時間で移動できたりして新鮮な驚きを味わったりする。

 しかし、こと東北については私鉄と言えば、JRが赤字で廃止しようとした路線を自治体が中心となって第三セクターを立ち上げて生き残りを図ろうとするような路線がほとんどで、少なくともJRに代わるようなイメージはなかった。ましてや首都圏に行くには必ずJRを利用しなければならないものだ(北東北なら航空機も利用できるが)と思っていた。具体的には、東北の真ん中のほぼ同じところを東北新幹線と東北本線が走り、太平洋沿岸に常磐線、日本海沿岸は羽越本線で新潟まで出てから上越新幹線または上越線・高崎線、というのが、東北から首都圏に出るルートの全てである、と思っていた。

 ところが違ったのである。福島県の会津地方の人はJRを使わずに、私鉄だけで会津地方の中心地会津若松から首都圏(浅草)まで移動できてしまうのである。これは時刻表を見ていての発見であった。会津鉄道線(会津鉄道、西若松〜会津高原)、会津鬼怒川線(野岩(やがん)鉄道、会津高原〜新藤原)、東武鬼怒川線(東武鉄道、新藤原〜下今市)、東武日光線(東武鉄道、下今市〜東武動物公園)、東武伊勢崎線(東武鉄道、東武動物公園〜浅草)と、路線名と会社は変わっていくが、福島の会津若松から東京の浅草まで一本の線路でつながっている(線路は2本だが)。

 たまたま私用で東京に出た帰り、ちょうど喜多方ラーメン参照サイト)が食べたかったこともあり、目的地を喜多方に定めて「JRではない鉄道」の旅を楽しむことにした。

 同路線には「特急スペーシア」が走っているが、さほど裕福ではない私は快速を使って喜多方まで行くことにした。まず浅草発7:10の快速会津田島行に乗る。北千住、春日部、栃木、新鹿沼、下今市といった駅を過ぎると、JRでは通ったことのない地域に入る。鬼怒川温泉や川治温泉などは名前しか聞いたことがなかったが、この路線の沿線である。これまた話にだけ聞いていた東武ワールドスクエアもこの沿線である。東北新幹線や東北本線よりも山沿いを走っているので景色も変化に富んでいて飽きない。男鹿(おじか)高原駅(ツッコミどころ満載の興味深い駅である、参照サイト)を越えると福島の会津地方に入る。

 終点の会津田島駅で降り(10:40着)、21分後にやってくる鬼怒川温泉始発の快速AIZUマウントエクスプレス号喜多方行を待つ。この列車、会津若松から先はさらにJR磐越西線に乗り入れて喜多方まで行っている、喜多方ラーメンを食べに行くにはうってつけの列車である。会津田島駅内にあるステーションプラザでは南会津地方の土産物を扱っており、列車を待っている間はそれを物色できるので退屈しない。

 やってきた会津田島11:02発快速AIZUマウントエクスプレス号は外見も座席も特急列車を思わせる車両で、さらに快適な移動ができた。会津鉄道沿いにも温泉が多く、湯野上温泉などはぜひ一度じっくり入ってみたい温泉である。会津若松に到着すると、ようやくJRで見慣れた風景になる。喜多方到着は昼食にちょうどよい12:20、浅草から5時間10分の旅であった。

 喜多方では、真っ先に「食堂なまえ」(喜多方市字永久7693-3、TEL0241-22-6294、10:00〜19:30、不定休、写真参照)に行った。「坂内食堂」、「まこと」、「安部食堂」など、喜多方ラーメンの定番的な店から見ると、「食堂なまえ」は知名度はやや落ちるかもしれない。しかし、喜多方にラーメン屋数多しと言えども、「手打ち」をウリにしているところは実はそう多くない。喜多方ラーメン元祖の「源来軒」が今も手打ち麺を貫いているのはさすがであるが、「食堂なまえ」もその数少ない手打ちラーメンを出す一軒である。ここの「極太手打ちラーメン」はその名の通り、太めの縮れ麺が特徴の喜多方のラーメンの中でもかなりの極太麺である。そのモチモチした食感に、透明感のあるあっさりスープが絡んで実においしい。私にとっては、喜多方ラーメンと言えばまず「食堂なまえ」のこのラーメンである。

 もちろん、手打ちラーメンがすべてではない。手打ちを標榜していなくても、やはり喜多方にはおいしいラーメン屋が多い。喜多方に来ると一軒だけで終わらせるのがもったいなくて、ついラーメン屋をハシゴしてしまう。この日もさらにもう一軒ハシゴして、心身ともに満たされて仙台までの帰途についたのであった。


追記(2011.9.16):上で紹介した「源来軒」と「食堂なまえ」以外に手打ちラーメンが食べられる喜多方市内の店としては、「信貴亭」、「せせらぎ食堂」、「大黒天」などがある。

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この記事へのコメント

1. Posted by のりだ   2006年02月20日 12:20
5 いいぞ
おもしれーぞ
これからも頑張るんだぞぉ(^◇^)
2. Posted by 大友浩平   2006年02月21日 19:55
のりださん、いつもコメントありがとさんです。
これからも頑張りますんで、たまに開いてみてくださいな。

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