2006年04月03日 

東北の食べ処その7「誰も知らないカレー王国」〜宮城県名取市

720e071a.jpg 名取市は、仙台市の南にある人口約69,000人の市である。その位置から仙台市のベッドタウンとなっている他、市の南端には仙台空港があるので、仙台の空の玄関口としての性格も持っている。

 さて、この名取市が実はカレーの町であることは誰も知らない(と思う)。市もカレーで町おこしなどは考えていないと思うし、住んでいる人にもその自覚はないと思う。しかし、この名取市にはおいしいカレー屋さんが多い。と言うか、私が知る限り存在する4軒のカレー屋さんがそれぞれ個性的でしかもおいしいのである。正直、その質は仙台を上回っている。この4軒を凌駕するカレー屋さんは人口で言えば15倍の規模を誇る仙台にすらない、と私は思う。おいしいカレーを食べたいなら名取に行け、というのが、仙台周辺のカレーフリークスにとって合言葉になるであろう日も近いかもしれない(近くないかもしれない)。

 と言うわけで、今回はこの名取市の個性的な4軒のカレー屋さんを紹介したいと思う。


スリランカセンター写真参照、名取市本郷矢口94-2、TEL022-384-0843、11:00〜20:00、月曜定休)
 名取のカレー屋を語る際に、この店は欠かせない。他の3軒がまだなかった、私の子供の頃からこの店だけはここ名取ののどかな田園地帯の中にあった。高校の頃は自宅から20kmくらいある道のりを自転車を走らせて食べに行ったという、私にとっての「青春の味」でもある。

 水を一滴も使わず、30種のスパイスと酢と牛乳で作るという、インド風とも違うスリランカのカレーはここならではの味である。以前書いたように、最近亘理のスーパーにスリランカカレーが出たが、それでもやはりここのカレーはここのもの。時々無性に食べたくなる。

 ただし、かなりの辛口である。東京などにある他のスリランカ料理店などでもそうだが、なぜかスリランカカレーは辛さが変えられないらしい。そして、総じて辛口である。ここのカレーも、カレーと言えばバーモンドカレーの甘口という人には恐らく無理な辛さである。逆にスパイシーなカレーを好むカレー好きにとっては、ハマる味である。事実、この店、週末などはひっきりなしに人が訪れている。それを見るたびに、世の中には辛いもの好きはけっこういるものだとある種の感慨に浸るのである。メニューはスリランカカリー(サラダ、紅茶付)と、それにアイスがついたセットのみである。

 そうそう、スリランカと言えば、セイロンティーである。この店では各種の紅茶もあり、それもおいしい。ディンブラーやゴールデンチップス(超・貴重品だそうである)といった紅茶を買うこともできる。

 ここは、親娘2人でやっているが、お母さんはとっても顔が広い。県内の財界にも顔が利くし、スリランカの前大統領とも知り合いである。元日もやっているので、「おせちもいいけどカレーもね」ということで初詣の後に食べに行くこともある。ただし、年に2回くらい1週間くらい休んで海外に行ったりするので、そこだけ注意である。

 ところでこの店、初めて行く人は分かりにくいかもしれない。地図を要チェックである。4号線名取バイパスを南下していくと、南隣の岩沼市との境辺りの左側に大きな看板があるので、そこを左折である。


えなっ名取市大手町1-4-5、TEL022-384-9584、11:30〜14:00、17:30〜22:00、月曜・第3日曜定休)
 JR名取駅裏(西口側)の住宅街の一角にあるインドネシア料理店。インドネシア人の旦那さんと日本人の奥さんが2人でやっている。タイ料理やインド料理は比較的よく見かけるが、インドネシア料理は東北では他に仙台に一店あるくらいである。

 店名の「えなっ」は、インドネシアの言葉で「おいしい」という意味なのだそうである。ここはインドネシアの中でもジャワ島の家庭料理を出してくれる店だが、その名の通り、実においしい店である。カレーはスパイスとココナッツミルクで作るスープ状のものだが、タイのものとも違い、ここでしか味わえない味である。このカレー類はいずれもお勧めであるが、カレアヤム(オリジナルジャワココナツカレー)は特にお勧めである。

 辛味の調整には、現地の「サンバル」という唐辛子やエシャロット、キャンドルナッツなどをじっくり炒めてつくる練り唐辛子風の調味料を使うが、これもただ辛味を追加するだけでなく、旨みも追加してくれる。食後にはこれまた独特の風味のインドネシアコーヒーがよい。


楽天ハンモック名取市増田字柳田529-1、TEL022-382-3463、11:30〜14:30、17:30〜その日次第(平日)、11:30〜15:30、17:30〜その日次第(土日祝)、不定休(月曜と木曜が多い))
 インドのスパイス文化と西洋のブイオン文化の両方を取り入れた「インド風アレンジカレー」を出す店。4号線バイパス沿いにある。オリジナル配合で多種多量のスパイスを使い、国産鶏がらと香味野菜を使用したブイオンで煮込んで仕上げてある独特な風味のカレーが食べられる。クローブが立っている、と言えば、スパイス好きの人には何となくニュアンスが伝わると思う。

 「野菜カレー」が一番人気だが、肉好きには、チキンカレーか野菜チキンカレーがある。辛さ、量の調整もできる。ここも休日などは特に賑わっているが、突然休みだったり終わっていたりしてなかなか味わえないこともある。確実に食べたい時は電話して「取置き」を頼むのがよい。1ヶ月に1回くらい「玄米営業の日」や会員限定の「スープカレーの日」もある。

 1回行く毎に「ハンモックお守り」が1個もらえ、お守り3個でカフェラテか魔女のココア、お守り5個でラスクSサイズ2袋などの「ご利益」があるのがユニークである。お守り5個でその各種特典がある「ハンモック会員」にもなれる。そうそう、エスプレッソコーヒーも好評である。

 ちなみに、この店、東北楽天ゴールデンイーグルスや楽天市場とは関係ない。


インド料理レストラン サニア宮城県名取市本郷字大門148-3、TEL022-382-4446、11:30〜14:30、17:00〜23:00)
 2月に4号線バイパス沿いにオープンした新しいインド料理店。ここのウリはランチバイキングで、土日祝日も含めて毎日11:30〜14:30までランチバイキングをやっている。このランチバイキング、週末などはすごい行列で、1時間待ちは覚悟しないといけないほどである。ランチバイキングはカレー3種とライス、ナン、タンドリーチキンなどのおかず、サラダ、デザートなどで880円。ランチドリンクは+150円である。

 夜のメニューは、カレーが900円からで、ライスやナンなどを加えると必ず1,000円を超すため、昼ほど割安感はないが、セットメニューも含めてメニューは豊富である。チキンや野菜やシーフードのカレーの他は、ポーク類のカレーがなく、逆にビーフを使ったカレーがあるので、インド料理店と銘打ってはいるが、恐らく本当はイスラム圏のバングラディッシュのカレーなのだろうと思う。

 夜にレジのそばに置かれるチラシを次に持参すると昼でも夜でもワンドリンクがサービスになるので、夜に行った時は忘れずにゲットするようにしたい。

 ちなみに、店の名前はオーナーの愛娘の名前だそうで、同時に「並ぶ者のない、無比の」という意味なのだそうである。「並ぶ者のない」と言いつつ、昼のこの店には並ぶ人が大勢いるが、それはともかくこれからもがんばってほしい店である。


追記(2011.5.13):サニアは現在、ランチバイキングをやめてしまったそうである。ちょっと残念である。

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この記事へのコメント

1. Posted by のりだ   2006年04月05日 21:30
4 のりもカレーが食いたくなったぞ
2. Posted by 大友浩平   2006年04月06日 09:35
のりださん、コメントありがとうございます。
名取にお越しの際には、ぜひ「名取カレー王国4軒ハシゴツアー」でもいたしましょう。
締めはもちろん、バイキングということで(笑)。

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