2006年07月13日
東北で地ビールが飲める店その12〜秋田県由利本荘市
由利本荘市は、旧本荘市とその周辺の7町が合併して誕生した、秋田県沿岸南部の人口約9万人の市である。合併によって、由利本荘市は秋田県の約1割(約1,209平方キロ)を占める県内最大の面積を持つ市となった。
由利本荘市の中心地はもちろん旧本荘市域である。由利本荘市の人口の約半分が旧本荘市域に住んでいる。私にとっては、由利本荘市は以前紹介したインドカレーロダンのある町であり、いずれ紹介しようと思うが、全国屈指の規模を誇るジャージー牛の牧場、花立公園牧場のある町でもある。
さて、この由利本荘の中心部で地ビールが飲める店を見つけるべく、今回もあらゆる情報源を駆使して探してみた。しかし、手始めに由利本荘市を代表するホテルのフロントに聞いてみたところ、心当たりがないとのことであった。それならと、タウンページに唯一「ビアホール」のカテゴリーで掲載のあったカメリア(由利本荘市裏尾崎町47-2、TEL0184-22-8930)に真っ先に足を運んでみた。ところが、ビールで置いてあったのは、サッポロの生とギネスの2種のみであった。せっかくビールに合いそうなフードメニューも各種あるのだから、願わくばビールの種類ももう少し豊富だとうれしいところである。ただ、チャージ料金を取らず飲んだ分、食べた分だけの会計というのは明朗でよいと思った。
カメリアを出てからも、JR羽後本荘駅近くの花畑町や谷地町、市役所に程近い表尾崎町、裏尾崎町、それに中竪町、谷山小路、桶屋町など、飲食店が集まっているところを一通り歩いてみたが、ビールを売りにしていそうな店を見つけることは、残念ながらできなかった。本荘と言えば、銘酒由利正宗のお膝元である。ビールよりも日本酒が好きな人の方が多いのかもしれない。
それにしても、人口9万人の市にビールのおいしい店が1軒もないのか、と思ったら、意外なところにあった。由利本荘市の中心部旧本荘市域から東に約30kmほど離れた山間の旧東由利町に、黄桜温泉 湯楽里(ゆらり)という温泉施設がある。この湯楽里に併設されているレストラン、お食事処やしお(写真参照)に、「ボツメキビール」という地ビールがあった。
ボツメキというのは、この旧東由利町にある八潮山という標高713mの山の中腹から湧き出ている湧水のことで、県内では名水として名高い。「ボツメキビール」はこのボツメキ湧水の水を使って作られた地ビールである。ちなみに、この「ボツメキ」という名前の由来はよく分かっていないらしい。泡が湧き出るという意味のアイヌ語から来ているとの説もある。
この「ボツメキビール」、製造しているのは、以前紹介したことのある「湖畔の杜ビール」の株式会社トーストである。だが、単なるOEMビールではなく、地元の名水を使っているという点で、まさに「地ビール」である。「湖畔の杜ビール」が製造しているだけあって、キレ味のよいさっぱりしたビールに仕上がっている。温泉から上がった後にピッタリの味と言えるかもしれない。
「ボツメキビール」には、通常の330ml入りの瓶の他に、なんとどでかい一升瓶入りのビールもあって、しかもそちらが特に人気なのだそうである。私が行った時も、一升瓶の方は売り切れであった。東北広しと言えども、一升瓶入りのビールを売っているのはここくらいのものだと思う。日本酒王国秋田の面目躍如といったところだろうか。
ところで、この湯楽里だが、唯一の難点は行きづらいことである。由利本荘の中心部から30km、反対側にある内陸の横手市からも30kmという場所である。車で来てここで味わって帰るというのはなかなかに困難である。宿泊施設があれば泊まってのんびりということもできるが、湯楽里は日帰り温泉である。10名以上だと送迎があるそうなので、何とか10人、ビール好きをかき集めて送迎をお願いするか、温泉に入りがてらに買いに来て、帰ってからゆっくり飲むという手段を取るしかなさそうである。
追記(2006.12.3):一升瓶入りのビールだが、上記のボツメキビール以外に、東北では岩手の平庭高原ビールにもあった。こちらはフェザーライトエール、ペールエール、アンバーエールから選べて、1本2,090円である。
追記(2008.4.25):由利本荘市の旧岩城町には、天鷺ワインという地ワインメーカーがある。地元特産のプラムを使ったプラムワインで有名だが、ここがプラムを使った発泡酒「プラムの発泡酒」(そのままの名前である)も醸造している。ワイン同様、赤と白の2種がある。
ワインは天鷺ワイン城で醸造しているが、「プラムの発泡酒」は道の駅岩城(岩城アイランドパーク)の敷地内に醸造所があり、道の駅のレストラン「はまなす」で飲むことができる他、売店でも販売している。また、天鷺ワイン城でも買うことができる。田沢湖ビール、あくらビール、湖畔の杜ビールと並ぶ、秋田第4の地ビールである。
追記(2018.2.26):「プラムの発泡酒」はだいぶ前に醸造をやめてしまっていた。残念である。
由利本荘市の中心地はもちろん旧本荘市域である。由利本荘市の人口の約半分が旧本荘市域に住んでいる。私にとっては、由利本荘市は以前紹介したインドカレーロダンのある町であり、いずれ紹介しようと思うが、全国屈指の規模を誇るジャージー牛の牧場、花立公園牧場のある町でもある。
さて、この由利本荘の中心部で地ビールが飲める店を見つけるべく、今回もあらゆる情報源を駆使して探してみた。しかし、手始めに由利本荘市を代表するホテルのフロントに聞いてみたところ、心当たりがないとのことであった。それならと、タウンページに唯一「ビアホール」のカテゴリーで掲載のあったカメリア(由利本荘市裏尾崎町47-2、TEL0184-22-8930)に真っ先に足を運んでみた。ところが、ビールで置いてあったのは、サッポロの生とギネスの2種のみであった。せっかくビールに合いそうなフードメニューも各種あるのだから、願わくばビールの種類ももう少し豊富だとうれしいところである。ただ、チャージ料金を取らず飲んだ分、食べた分だけの会計というのは明朗でよいと思った。
カメリアを出てからも、JR羽後本荘駅近くの花畑町や谷地町、市役所に程近い表尾崎町、裏尾崎町、それに中竪町、谷山小路、桶屋町など、飲食店が集まっているところを一通り歩いてみたが、ビールを売りにしていそうな店を見つけることは、残念ながらできなかった。本荘と言えば、銘酒由利正宗のお膝元である。ビールよりも日本酒が好きな人の方が多いのかもしれない。
それにしても、人口9万人の市にビールのおいしい店が1軒もないのか、と思ったら、意外なところにあった。由利本荘市の中心部旧本荘市域から東に約30kmほど離れた山間の旧東由利町に、黄桜温泉 湯楽里(ゆらり)という温泉施設がある。この湯楽里に併設されているレストラン、お食事処やしお(写真参照)に、「ボツメキビール」という地ビールがあった。
ボツメキというのは、この旧東由利町にある八潮山という標高713mの山の中腹から湧き出ている湧水のことで、県内では名水として名高い。「ボツメキビール」はこのボツメキ湧水の水を使って作られた地ビールである。ちなみに、この「ボツメキ」という名前の由来はよく分かっていないらしい。泡が湧き出るという意味のアイヌ語から来ているとの説もある。
この「ボツメキビール」、製造しているのは、以前紹介したことのある「湖畔の杜ビール」の株式会社トーストである。だが、単なるOEMビールではなく、地元の名水を使っているという点で、まさに「地ビール」である。「湖畔の杜ビール」が製造しているだけあって、キレ味のよいさっぱりしたビールに仕上がっている。温泉から上がった後にピッタリの味と言えるかもしれない。
「ボツメキビール」には、通常の330ml入りの瓶の他に、なんとどでかい一升瓶入りのビールもあって、しかもそちらが特に人気なのだそうである。私が行った時も、一升瓶の方は売り切れであった。東北広しと言えども、一升瓶入りのビールを売っているのはここくらいのものだと思う。日本酒王国秋田の面目躍如といったところだろうか。
ところで、この湯楽里だが、唯一の難点は行きづらいことである。由利本荘の中心部から30km、反対側にある内陸の横手市からも30kmという場所である。車で来てここで味わって帰るというのはなかなかに困難である。宿泊施設があれば泊まってのんびりということもできるが、湯楽里は日帰り温泉である。10名以上だと送迎があるそうなので、何とか10人、ビール好きをかき集めて送迎をお願いするか、温泉に入りがてらに買いに来て、帰ってからゆっくり飲むという手段を取るしかなさそうである。
追記(2006.12.3):一升瓶入りのビールだが、上記のボツメキビール以外に、東北では岩手の平庭高原ビールにもあった。こちらはフェザーライトエール、ペールエール、アンバーエールから選べて、1本2,090円である。
追記(2008.4.25):由利本荘市の旧岩城町には、天鷺ワインという地ワインメーカーがある。地元特産のプラムを使ったプラムワインで有名だが、ここがプラムを使った発泡酒「プラムの発泡酒」(そのままの名前である)も醸造している。ワイン同様、赤と白の2種がある。
ワインは天鷺ワイン城で醸造しているが、「プラムの発泡酒」は道の駅岩城(岩城アイランドパーク)の敷地内に醸造所があり、道の駅のレストラン「はまなす」で飲むことができる他、売店でも販売している。また、天鷺ワイン城でも買うことができる。田沢湖ビール、あくらビール、湖畔の杜ビールと並ぶ、秋田第4の地ビールである。
追記(2018.2.26):「プラムの発泡酒」はだいぶ前に醸造をやめてしまっていた。残念である。