2009年09月29日 

東北で地ビールが飲める店その44〜岩手県奥州市

0e734e67.jpg 奥州市は、岩手県の南部にある水沢市、江刺市、前沢町、胆沢町、衣川村の5市町村が合併し、平成18年にできた人口約13万人の市である。奥州とは言うまでもなく、東北の太平洋側を指す旧国名陸奥(むつ)のことであるが、奥州市のある地域は元々この陸奥の「中心部」であった奥六郡(おくろくぐん)があった地域であり、新市名もそれに由来しているようである。

 この奥州市、合併によって盛岡市に次ぐ人口を擁することになった市だが、市内で地ビールの飲める店は、正直あまりない。奥州市役所のある旧水沢市地区が奥州市の中心部と言えるが、その中では私の知る限り「SHOT & COCKTAIL BAR Never Land」 がほとんど唯一である。ただ、このNever Land、かつてはヒューガルデン、デュベル、シメイブルーなどのベルギービールがあったのだが、久しぶりに行ったらそれらは今はないそうで、生でキリンのハートランド、サッポロのエーデルピルスが飲める他は、ギネス、コロナ辺りがあるくらいであった。

 しょうがないので、ハートランドとエーデルピルスだけ飲んで帰ろうとしたら、冷蔵庫にギネスやコロナに交じって、ヒューガルデン、デュベル、シメイブルーが置いてある。これらは飲めないのですかと聞くと、これらは「ディスプレイ用」だと言う。要は、以前置いていた時の残りのものらしい。ただ、ヒューガルデンはともかく、デュベルやシメイブルーは元々長期熟成ビールなので、飲んでもまったく問題ないはずである。

 というわけで、次に行くことがあったら、ぜひこのデュベルとシメイブルーの「超」長期熟成ビールを頼んでみようと思う。あ、これを読んだ人、店に行ってまだこれらのビールがあっても、私よりも先に注文しないように(笑)。

 一方、旧江刺市地区には、ホテルニュー江刺 新館EASE(イーズ)に「ビアレストラン プリッツプラッツ」があって、以前は地ビールや世界各国のビールなどをいろいろ置いていたのだが、こちらも今はハートランドとスーパードライしかなくなっていた。旧江刺市の飲食店はほとんどキリンの看板で占められていたが、ここにはキリンの工場があるのだそうである。以前紹介した遠野市のホップはここ旧江刺市の工場に運ばれてビールになるようである。

 そう言えば、旧前沢町地区は全国に名を馳せる「前沢牛」で有名だが、ここにある「和風れすとらん牛の里」と「前沢牛オガタ 味心」では、いわて蔵ビールが飲める。地元の誇る前沢牛に地ビール、いい組み合わせである。奥州市内で本当に地ビールの飲める店は、実はこの2店だけと言えるかもしれない。


WP_20190202_20_00_12_Rich_LI追記(2019.2.3):江刺区内でいい店を見つけた。「GROW(グロウ)」である。ボリューム満点の10種類の美味しいハンバーガーが食べられる店だが、それだけでなく、ビールもアメリカのクラフトビールを中心に、11種類のビールがあった。ハンバーガーとビール、いい組み合わせである。

また、ホテルニュー江刺の向かいにある「BARRIL(バレル)」には、ハイネケンの樽生、瓶でヒューガルデンなど5種類のビールが置いてあった。


117768256_3686354231392429_8955208369287985088_n追記(2020.8.22):奥州市内に新しいクラフトビール醸造所ができた。「315beer(サイコービール)」である。ブルーパブはまだ建設中だが、ビール自体は醸造所でのテイクアウト販売がある他、市内の洋食の名店「Kitchen Ando」でも樽生を飲むことができる。


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