2010年04月24日 

東北で地ビールが飲める店その53〜岩手県二戸市

 岩手県二戸市は、岩手県の内陸北部にある人口約3万人の市である。「戸(へ)」のつく地名は一戸から九戸まであり、元々は奥州藤原氏時代、これらの地域では年貢を馬で納めさせており、その馬を管理する行政組織の区割りだったとのことである。四戸以外は今も自治体名として使われている。一戸町、二戸町、九戸村は岩手県、三戸町、五戸町、六戸町、七戸町、八戸市は青森県と、東北の人以外には分かりにくい分布となっているが、江戸時代までこれらの地域はいずれも南部藩の領地であったところである。

 一戸から九戸までと書いたが、南部藩時代には拾戸(とおのへ)もあり、それが現在の岩手県遠野市の名前の由来だという言い伝えが元々遠野市内にはあったそうである。3,4年前にそのことを示す古文書が遠野市内で公開され、遠野の名称が「とおのへ」から来たという言い伝えの信憑性を高めているそうである。言い伝えというのは決して作り話ではなく、その中に歴史の中に埋もれた真実を包含していることがあるということを如実に物語るエピソードと言える。

 それはともかく、二戸市と言えば、豊臣秀吉の全国統一を阻む最後の合戦となった九戸政実の乱の、その最後の舞台となった九戸城が有名である。そう、九戸城は九戸村ではなく二戸市にあるのである。そう言えば、JRから移管された青い森鉄道の三戸駅は三戸町ではなく、隣の南部町にあった。

215526.jpg それもともかく。この二戸市で地ビールが飲める店を探してみた。

 昼食を食べたそば屋に置いてあったグルメガイドに、「Basilico(レストラン バジリコ)」(二戸市福岡字橋場24、TEL0195-23-6114、12:00〜14:00LO、18:00〜22:00LO、月曜定休)というイタリアンレストランにはヨーロッパとアメリカのビールが8種類置いてある、とあったので期待して行ってみた。しかし、今はモレッティ、レモンビール、レーベンブロイの3種類だけになってしまっていた。ただ、好みに応じて激辛にもしてくれる「チキンと野菜のピリ辛トマトスープスパゲティ」は辛いもの好きの私には嬉しいメニューだった。

225723.jpg  気を取り直してその他の店を探してみた。「SALES & SERVISE HOUSE OF PICNIC(ハウス・オブ・ピクニック)」(二戸市福岡字橋場6-5、TEL0195-23-7552)にはコロナ、ハイネケン、バドワイザー、ギネスに混じってシメイがあった。海外のパブをイメージしたような落ち着いた店内で、友人と談笑したり独りで静かに飲んだりするのに適した店であった。パスタやドリア、ピザなど、フードメニューも充実していて味もよかった。





235010.jpg  同じ敷地にある「Pub FREED(フリード)」(二戸市福岡字橋場6-5、TEL0195-23-0096)にはギネス、コロナ、ハイネケン、バス・ペールエールに混じってデュベルシメイが置いてあった。こちらはカラオケがあるので、静かに飲みたい人には向かないかもしれないが、人の歌を聴くのが好き、あるいは自分も歌うのが好き、というビール好きの人にとってはデュベルが飲める貴重な店である。





012440.jpg  また、「mikado(ミカド)」(二戸市福岡字橋場9-イ、TEL0195-23-3023)にはコロナ、レーベンブロイ、ギネス、バス・ペールエールに混じってオルヴァルが置いてあった。こちらは隠れ家的な雰囲気のバーである。静かに語らったり独りで飲んだりするのに適した雰囲気の店であった。

 いずれも店の外にはビールがいろいろ置いてあると分かる看板はなく、「ここは何かありそうだぞ」という雰囲気を感じ取って入ってみたところ、期待通りこれらベルギービールも置いてあったという次第であった。今回は3軒とも期待通りだったが、いつもそうとは限らないので、どんなビールがあるか、願わくば可能な限り明示してもらえると私のようなビール好きにはありがたいところである。

 他に、「REGGAE BAR SLAM」にはコロナ、ハイネケンに加えて、ジャマイカのレッドストライプが、「茜どき 二戸店」にはベルギーのステラアルトワが置いてあった。

232722.jpg  一方、平成18年に二戸市と合併した旧浄法寺町は、瀬戸内寂聴が住職を務めたことで知られる東北最古の寺院である天台寺と、全国屈指の漆塗りで有名である。ここには「アッパビール」(参照サイト)という地ビールがある。アッパビールは、瀬戸内寂聴が命名し、画家の横尾忠則がラベルのデザインを手掛けたビールで、浄法寺町地ビール研究会が企画している。確か、以前は銀河高原ビールが醸造を手掛けていた記憶があるが、現在は「松島ビール」のサンケーヘルス株式会社が醸造している。

 このビールの特徴は、原料水として地元の稲庭岳の原生林の中にある「岩誦坊(がんしょうぼう)」という湧き壺から湧き出す水を使用していることである。この「岩誦坊」周辺は古来、修験者の修業場だった地だそうである。この清澄な水を使い、アルコール7度のボックタイプのビールを作り上げている。

 ちなみに、「アッパ」とはこの地方の方言で「お母さん」の意味だそうで、ラベルのデザインもそれに則したものとなっている。二戸中心部では、JR・IGR二戸駅に隣接しているカシオペアメッセなにゃーと1Fにある「なにゃーと物産センター」に置いてある。

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