2011年10月26日 

東北で地ビールが飲める店その61〜宮城県蔵王町

蔵王お釜 宮城県と山形県の県境にある蔵王は、標高1841mの熊野岳を主峰とする、700〜1800m級の山からなる連峰である。蔵王山という表記もあるが、「蔵王山」という名の山は存在しないので、蔵王連峰というのが正確な表記である。頂上付近にある火口湖「御釜」(写真参照)や冬季の樹氷などで有名である。

 蔵王には宮城県側、山形県側それぞれに温泉やスキー場がある。温泉では、山形県側の山形市にある開湯1900年の歴史を誇るという、強酸性の泉質の蔵王温泉が特に有名である。一方の宮城県側では山麓にいくつか温泉があるが、中でも蔵王町にある遠刈田温泉(とおがったおんせん)がよく知られている。つまり、地元の人以外には分かりにくいかもしれないが、「蔵王温泉」は山形市にあり、宮城県の蔵王町にあるのは「遠刈田温泉」という名の別の温泉ということである。宮城県側には他にも、川崎町にある伊達政宗も入ったという青根温泉や、秘湯として有名な峩々温泉(ががおんせん)、白石市にある鎌先温泉などがある。

 このように、蔵王を抱える両県それぞれにリゾート地があるので、通常、それぞれの県名を冠して、山形県側を「山形蔵王」、宮城県側を「宮城蔵王」と呼んでいる。両「蔵王」を比較すると、蔵王の名を冠した歴史ある温泉やスキー場の規模の大きさ、樹氷を見に行けるロープウェイの存在などで、山形蔵王の方が知名度では勝っている。一方の宮城蔵王は複数の温泉地を抱えている多様さが持ち味である。蔵王のシンボルとも言うべき御釜があるのは宮城県の蔵王町だが、蔵王連峰最高峰の熊野岳は山形県の山形市と上山市の市境にある。さて、山形蔵王で地ビールが飲める場所については以前取り上げたが、では宮城蔵王ではどうだろうか。

110617-174454 遠刈田温泉の温泉街の中心部から約500mほど蔵王山頂方面寄りに行ったところに、「森のソーセージレストラン ベルツ」がある。ハム・ベーコン・ソーセージは、店内で毎日手作りしている自家製のハムやベーコン、ソーセージで有名な店である。89年に開店し、仙台オクトーバーフェストなど、宮城県内のイベントにも出展することが多いので、県内ではよく知られた店である。店構えも「森のソーセージレストラン」にふさわしくログハウス風で、いい雰囲気である。

 ドイツのハムやソーセージを範にした同店は、やはりビールにもそのこだわりを持ってくれて、そのお陰でこの店では、仙台市内でも以前紹介したティモーネ」でしか飲むことのできない、エルディンガーのヴァイスビールの樽生が飲める。樽生はその他にはサッポロのエーデルピルスがあるだけだが、瓶でビットブルガーとケストリッツァーも飲める。気分はすっかり仙台オクトーバーフェストである(笑)。特筆しておきたいのは、オクトーバーフェストでは1,000円を超えるこのエルディンガーのヴァイスビールが、ここではなんと700円で飲めるのである。もちろん500mlである。これは安い!ヴァイツェンの樽生という点では、これまた以前紹介した夕焼け麦酒園」で銀河高原ビールのヴァイツェンのジョッキが690円で飲めるのとほぼ同等の安さである。

 近ければ毎日でも通いたいような店であるが(笑)、実際は仙台からけっこう距離のある遠刈田温泉にあり、車で行っては飲めず、仙台行き高速バスの最終便は、遠刈田温泉17:20発である(高速バス時刻表PDF)。JR白石駅・白石蔵王駅行きの路線バスの最終はもう少し遅いが、それでも遠刈田湯の町発17:40である(路線バス時刻表PDF)。遠刈田温泉に宿を取って温泉に浸かり、湯上りにのんびり飲み食いする、というのが一番いい方法だと言える。もちろん、それこそドイツ人よろしく、お日様の高いうちから飲み食いして夕方のバスで帰ってくる、ということはできるが(笑)。

 そうそう、実はこのベルツ、最初にちらっと書いた宮城蔵王が誇る秘湯、峩々温泉の直営である。日本の秘湯とドイツソーセージ、意表を突く組み合わせであるが、峩々温泉の方でも時折、このベルツのソーセージとエルディンガーのヴァイスビールがついた宿泊プランなどを企画したりしているので要チェックである。


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