東北で地ビールが飲める店  

2018年03月31日

東北で地ビールが飲める店その79〜秋田県羽後町

WP_20180322_13_05_08_Rich 羽後町は秋田県の内陸南部にある、人口約14,000人の町である。お盆に毎年開催される「西馬音内(にしもない)の盆踊り」で全国に知られる。西馬音内と言えば、そばが美味しい。江戸時代の文政元年(1818年)に創業したという「弥助そばや」を始め、町内には少なくとも7軒のそば屋がある。新潟のへぎそばと同様の、つなぎにふのりを使った、つるつるとのど越しのいいそばが食べられる。西馬音内ではこのそばを「冷がけ」という冷たいかけそばで食べるのが一般的である。ちなみに私のお気に入りは、だいぶ以前にも書いたが、「松屋」である。

WP_20180322_13_59_40_Rich さて、この羽後町に昨年7月に新しい地ビール「羽後麦酒(うごばくしゅ」(雄勝郡羽後町西馬音内字本町109、TEL0183-56-7890)ができた。今月お邪魔させていただいたが、味噌蔵だったところを改装して醸造所としている。代表の鈴木隆弘さんによれば、元々あった地酒の蔵元があったそうだが、四半世紀前に廃業してしまったのだそう。地元のお酒で地域を元気づけたいと、10年以上前から地ビール造りを考えていたそうだが、このほどその思いがようやく形になったわけである。

 地元密着ということで、ゴールデンエール、IPA、ペールエール、ベルジャンホワイトといった地ビールで定番とも言えるビール以外に、地元の豊富な食材を取り入れたビールも積極的に醸造している。これまでに、食用菊、イチゴ、ブルーベリー、ゆずを使ったビールを造っている。醸造設備が小さいことを活かして、多品種少量生産の形で様々なスタイルのビール造りにチャレンジしている。




WP_20180322_14_08_43_Rich 東北では、イチゴを使ったビールは夢花まき麦酒やみちのく福島路ビール、松島ビールが醸造していて、ブルーベリーを使ったビールは青森市にあり、ゆずを使ったビールは宮城県石巻市の「石巻日和」があるが、食用菊を使ったビールは東北はもとより全国にも類例がないのではないかと思う。羽後町と言えば、先に書いたようにそばの美味しい地域。ひょっとすると今後、そばを使ったビールも出たりするかもしれない。

WP_20180329_00_00_08_Pro このビール、残念ながら醸造所では飲めないが、醸造所に隣接している「ワインバー蔵しこ」(雄勝郡羽後町西馬音内本町109、TEL0183-55-8384)の他、町内では「居酒屋炭炭(たんたん)」(雄勝郡羽後町西馬音内中野11-12、TEL080-3327-5459)「居酒屋あうん」(雄勝郡羽後町西馬音内上川原2-6、TEL0183-62-0738)で飲むことができる。これらの店では全て瓶での提供だが、横手市十文字町の「Re:MIX」、秋田市の「サミット」、湯沢市の「湯沢グランドホテル」では樽生が飲める。

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2018年01月29日

東北で地ビールが飲める店その78〜岩手県平泉町

 平泉町は岩手県の内陸南部にある人口約7,800人の町である。言わずと知れた、東北唯一の世界文化遺産「平泉−仏国土(浄土)を表す建築・庭園及び考古学的遺跡群−」を抱える町であるが、これらを築いた奥州藤原氏の全盛期には、平安京に次ぐ人口およそ10万人を数える都市だったそうである。

DSCN1144 この平泉町で地ビールが飲めるところと言えば、何と言っても、昨年8月に中尊寺の第一駐車場の敷地内にできた「The BREWERS HIRAIZUMI(ザ・ブリュワーズ平泉)」(西磐井郡平泉町平泉字衣関34-13、TEL0191-34-4044、10:00〜17:00、火曜定休)である。ここは一関の「いわて蔵ビール」の世嬉の一酒造と、気仙沼のアンカーコーヒーのコラボレーションでできたカフェで、常時いわて蔵ビールが樽生で6種類飲める。フードもいろいろとあって、「いわいどりの五穀米キーマカレー」や「豚角ビール煮の五穀米ごはん」は特におススメである。なお、フードメニューには単品だと500円の12ozビールを300円でつけられてお得である。

DSCN1134 同じく中尊寺近くにある「地水庵」(西磐井郡平泉町平泉字衣関1-3、TEL0191-46-5484、11:30〜16:00、火水定休)は、平泉町内で私のお気に入りの美味しい手打ちそばの店であるが、ここには盛岡のベアレンビールのクラシックが瓶で置いてある。





DSC_0035 また、平泉駅のすぐ左手にある「Kobiru Cafe(コビル・カフェ)平泉」(西磐井郡平泉町平泉字泉屋35-3、TEL0191-48-3905、10:00〜17:30、無休)には、瓶のいわて蔵ビールが数種類置いてある。列車待ちの時間などに気軽に立ち寄れるのがいい。





 これら3店、いずれも昼間だけの営業で、夜飲めるところがなかったのだが、「The BREWERS HIRAIZUMI(ザ・ブリュワーズ平泉)」では、この1月から「夜カフェ」を始めた。3日前までの予約が必要ではあるが、一人から予約可能で、「カフェの夜ごはんコース」(2,000円)などがある。+1,500円でいわて蔵ビールなどが飲み放題となるなど、魅力的な内容である。


WP_20180520_14_38_21_Rich(2018.5.21追記):毛越寺近くにある「麺房 高松庵」(西磐井郡平泉町平泉字志羅山77-5、TEL0191-46-5855、11:00〜16:00LO、火曜定休)は、地元産のそば粉を使った二八そば、それに薬味として遠野の暮坪地区で取れる希少な「暮坪かぶ」のおろしがついた「暮坪そば」が食べられるそば店である。岩手県南地域では珍しくじゃじゃ麺も食べられる。前沢牛でつくった肉みそが載った「平泉じゃじゃ麺」で、うどん以外にそばも選べるのが珍しい。ここでは銀河高原ビールのヴァイツェンが瓶で飲める。


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2018年01月14日

祝!「定禅寺通地ビール館」オープン!宮城におかえりなさい!〜東北で地ビールが飲める店その77

WP_20171228_21_53_59_Rich_LI  岩手県花巻市にある「夢花まき麦酒醸造所」が造るフルーツビールなどが樽生で飲める直営店「定禅寺通地ビール館」( 仙台市青葉区立町23ー16、TEL022-393-6221、22時LO、日曜定休)が昨年12月にオープンした。メディアテークの西公園よりの斜め向かいにある、「アルファホテルin定禅寺(旧ホテルプレステージ2)」の1階である。

  東日本大震災の大津波で建物、醸造設備、出来上がったビールなど全てが流されてしまった宮城県亘理町の地ビール醸造所「鳥の海ブルワリー」が、震災から1年9ヶ月後の2012年12月に岩手県花巻市に場所を移して「夢花まき麦酒醸造所」として復活したことは以前このブログでも紹介した

  かつて飲めたフルーツをふんだんに使ったビールも、ペットボトル入りのビールも復活してそれはとても嬉しかった。仙台で9月に開催される「仙台オクトーバーフェスト」には毎年東北の地ビール醸造所も何か所か出店するが、2013年からは「夢花まき麦酒醸造所」も出店してくれるようになった。まさに「里帰り」である。

  それはそれで嬉しかったのだが、なにぶんにも普段は花巻である。仙台では日常的にはなかなか飲める機会がなく、ほんのちょっと残念に思っていた。かつて、仙台駅近くの名掛丁アーケード街には、「鳥の海ブルワリー」直営の居酒屋があって、フルーツビールを樽生で飲むことができたので、よく通ったものである。仙台駅周辺と言えば、ここか夕焼け麦酒園が私の行きつけの店だった。あの時みたいに飲める店、それが無理ならせめて「ペットボトルビール」を置いてくれる店があればなぁと思っていた。

WP_20171228_21_59_07_Rich_LI  そうしたところになんと、「鳥の海ブルワリー」が「夢花まき麦酒醸造所」として復活してからちょうど5年経って、ついに、ついに「宮城帰還」である。これは嬉しい。心から「おかえりなさい」と言いたい。定禅寺通りに新しくビールメインの店ができるらしいという話は、アンバーロンドの田村さんに教えてもらっていて知っていたのだが、まさかそれが「夢花まき麦酒醸造所」の店だとは思いもよらなかっただけに、嬉しさもひとしおである。昨年中はプレオープンで、1月4日に正式オープンしたが、「いちご&紅花」、「りんご&はちみつ」、「ぶどう」のフルーツビールなど6種類のビールが樽生で飲める。

WP_20171228_22_18_19_Rich_LI  「夢花まき麦酒醸造所」にもあった飲み放題もあって、現在オープン記念でなんと60分950円である(1月19日からは1,400円)。他に料理と飲み放題がセットになった宴会プランもある。料理も充実していて、しかも美味しい。写真のジャンボソーセージは無添加ソーセージで知られる勝山館ソーセージである。ランチではスープカレーも食べられる。まだ食べてはいないが、こちらもぜひ食べてみたい。

  1月14日現在、ウェブ上で「定禅寺通地ビール館」の情報を検索してみても、求人情報がヒットするくらいで、お店の情報はまだないようである。美味しいビールが美味しい料理と一緒にリーズナブルに楽しめる店なので、ぜひたくさんの人に足を運んでもらえたらと思う。特に、フルーツビールは「ビールは苦手」という人にもぜひ味わってみていただきたい。あ、ただし、このフルーツビール、飲みやすい割にアルコール度数が他のビールよりも高めなので、そこだけ要注意である。


追記(2018.2.5):その後、ホットペッパー内にお店のページができて、コース、料理、ドリンクなどが確認できるようになった。
 また、お店のツイッターも始まっている。「是非皆様1度でいいのでいらして下さい!」と控えめなPRなのが何となく好ましい。


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2017年08月05日

東北で地ビールが飲める店その76〜山形県村山市

 村山市は山形県の内陸中央部、村山地域にある人口約25,000人の市である。東沢バラ公園のバラ、最上川の三難所舟下りあらきそばに代表される田舎そばなどで有名である。

170804-182722 この村山市内で地ビールなどが飲める店だが、村山市の中心街のある楯岡地区には見当たらなかった。ただ、郊外に1軒あった。それが「ひつじや」(村山市富並4220-15、TEL0237-57-2862、平日11:30〜14:30、17:00〜21:00、休日11:30〜21:00、火曜定休)である。

 ひつじやでは自家飼育の羊と畑で取れた季節の野菜のジンギスカンが食べられるが、クラフトビールも置いてあるので、それを飲みながらジンギスカンの味わうことができるのである。私が訪れた際にはスコットランドのブリュードッグのビールが2種類置いてあったが、日本の地ビールが置いてあることもあるようである。

 なお、ひつじやでは、一週間に一頭分の羊肉を提供しているとのことで、ジンギスカンを注文するとその全ての部位が味わえるが、一週間に一頭分限定ということで、食材の在庫状況によっては臨時休業となる場合があるので、事前に電話での確認・予約が必須である。

 ところで、ビールを飲まないなら問題ないのだが、このひつじや、車以外でのアクセスがあまりよくない。最寄り駅はJR奥羽本線の袖崎駅であるが、そこからは約5km、歩くと1時間は掛かる。平日なら村山市市営バスを利用する手もある。JR村山駅から「山の内〜(長島)〜北村山公立病院線」に乗ると、ひつじやのある富並地区まで行ける(最寄りの停留所は「森」)。ただ、本数があまりない(富並に向かう便が3便、富並から帰ってくる便が4便)。昼に行くことを考えると、村山駅前発13:05森着13:48の「2便」があるが、村山駅に戻ってくる最終便である「4便」が森発14:23なので、ジンギスカンを食べていられる時間は実質30分くらいしかないことになる。夜に行くことを考えると村山駅前発17:25の「3便」があるが(森着17:49)、帰りの便はないので袖崎駅まで歩くか、タクシーを呼ぶ必要がある。JR村山駅でレンタサイクルを借りるという手もある。ただ、JR村山駅からひつじやまでは約9kmあり、レンタサイクルで40分は見ておいた方がよい。また、ひつじやでビールを飲んでしまうと帰りは押して帰ってこざるを得ないので、さらに時間が掛かる。

 ただ、そうした点を勘案しても、一度訪れてみる価値のあるお店であることは間違いない。クラフトビール以外にもワインや日本酒も充実しているので、ビール好き以外にもおススメである。



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2017年06月07日

ついにできた!仙台初の地ビール!〜東北で地ビールが飲める店その75

DSCN0649ことあるごとにぼやいていたのだが、日本の百万都市の中で地ビールがないのは仙台だけである。
宮城県内には4つの地ビールがあるが、いずれも仙台市ではない。
誰か造ってくれないかなぁと常々思っていたのだが、今年の初めくらいから、どうやら仙台にブルーパブ(ブルワリーとパブが一体となった店舗兼醸造所)ができるらしい、という話をあちこちで聞いた。
ただ、その詳細がさっぱり分からず、いつ、どこで、誰が始めるのか分からないままでいた。

そうしたところ、塩竈市内で私の行きつけのお店の一つである「Bar Argon」のマスターの武藤さんから、仙台でブルーパブを立ち上げるという人と会った、という話を聞いた。
武藤さんもゆくゆくは塩竈で地ビールを醸造しようと準備している人なのだが、そのために税務署主催の講習会に参加した折に、その人と会って連絡先を交換してきた、とのことだった。
そこで武藤さんが聞いたというその人の電話番号を教えてもらい、電話してみた。

電話の相手は今野高広さんという方で、ちょうど去年の6月から準備を進めていたそうである。
これまではいつ醸造免許が得られるか分からなかったので積極的には情報を発信していなかったそうだが、その醸造免許が順調にいけばこの8月にも得られる見通しとなったので、ちょうど情報を発信し始めようとしていたところだったとのことであった。
今野さんはベルギービールがお好きで、それで当初はベルギービールのお店を始めようと考えていたが、仙台市内には既にダボスを始め、ベルギービールのお店が複数あったことから、差別化を考えてブルーパブを始めることにしたそうである。

ぜひ中を見せていただきたいとお願いしたところ、準備中のそのブルーパブを見せてくださるということで早速足を運んでみた。
場所は若林区穀町(こくちょう)の穀町郵便局の斜め向かい辺りで、既にお店の内装はほぼ出来上がっていた。
自宅を改装して造ったカウンター席が6席のお店で、やはり自宅内にある醸造所でできた出来立てのビールが飲める。

住所としては若林区石名坂だが、ビールの名称は「穀町ビール」、そしてブルーパブの名称は「ビア兄(にいに)」となるそうである。
元々ベルギービールがお好きということで、ハイアルコールのビールなども醸造する予定とのことであった。

素晴らしいと思ったのは、この「穀町ビール」、県外には卸さないつもりだということである。
その心は、このビールが飲みたいということであればぜひ仙台に足を運んでほしい、という願いからで、そうでなくてどこでも手に入るようだと地域活性化にはつながらないという問題意識が今野さんにはおありだった。
逆に仙台市内では飲めるお店をここ以外にもつくりたいそうで、早くも既に10くらいの飲食店が「穀町ビール」を置いてくれることになっているそうである。
また、宮城県内の地ビールは店に置きたいと考えているとのことであった。

醸造免許は8月にも得られる見通しとのことで、そこから醸造を始めて、順調にいけば8月末から9月には開店できるようである。
この穀町、私の職場から徒歩で5分くらいのところである。
そのような場所にブルーパブができてしまったら毎日のように通ってしまうのではないかと今から心配であるが、とにかく開店が待ち遠しいところである。


追記(2017.9.29):ブルーパブ「ビアニーニ」(最終的にこの表記になったらしい)の開店日が決まった。1か月後、10月29日(日)の昼12時とのことである。楽しみである。

追記(2017.9.29):10月29日(日)は1日限定のプレオープンとのことであった。11月以降については、仕込みの日程が決まり次第改めてアナウンスがあるそうである。

追記(2017.10.29):
DSCN0917穀町ビール」の醸造所兼店舗である「ビア兄(にいに)」のプレオープン、12時からとのことで、12時に行ってみたら既に行列ができていた。
この日はプラカップで1杯500円で提供されていたが、その場で飲む人の他に、瓶での購入を求める人も多くいて、用意した瓶はあっという間に品切れとなっていた。


DSCN0918この日飲めた「穀町エール」は濃褐色のアルコール度数10%のビールであるが、濃厚ながらとても飲みやすい味に仕上がっていた。
ベルギーのトラピストビールと同系統の味、と言うとベルギービールが好きな人には分かってもらえるかもしれない。
ハイアルコールのビールを作りたいというお話は以前伺っていたが、よもやそれを最初に造ってしまうとはすごいの一言である。
これからどんなビールが出てくるか楽しみである。

DSCN0922お店の方は今野さんご夫妻が切り盛りされていたが、ご近所の方、今野さんご夫妻のお知り合い、そして私のようなビール好きが、初対面ながらお互いに和気あいあいと話しながら仙台初の地ビールとなるこの「穀町エール」を飲んでいた。
人と人の距離を近づけるビール、そしてお店であった。

なお、正式オープンは11月20日(月)となるそうで、それ以降は、月・木・金の19時から22時までの営業となるとのことである。
また、荒町の及川酒造店で瓶が購入できる他、一番町の「旨い屋 楓」、国分町の「仙一ホルモン」、「アナログガーデン」でも「穀町ビール」が飲めるそうである。


追記(2017.11.10):瓶の「穀町エール」がこれである。
171110-183330アルコール度数10%を表す「」があしらわれている。
今のところまだ一般には販売されていないが、及川酒造店では11月20日(月)から販売開始とのことであった。

なお、明日11月11日(土)も19時から22時まで、「ビア兄」が臨時オープンするそうである。
プレオープンには行けなかったが20日(月)の正式オープンの前に飲みたい、という人にはうってつけである。


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2017年02月04日

東北で地ビールが飲める店その74〜宮城県多賀城市

 多賀城市は宮城県の中部沿岸、仙台市の北東に隣接する人口約62,000人の市である。奈良時代に陸奥国府多賀城が置かれたことで知られ、今もその遺構がある場所は仙台市内の小学校の遠足先となっている。

 この多賀城市、幹線道路の国道45号線沿いにはいろいろな店があるが、飲食店が軒を連ねている場所はほとんどない。地ビールが飲める店についても何度か探してみたことがあったが、これまで見つけられていなかった。

170120-184720 昨年3月多賀城市立図書館が移転、新築オープンした。運営するのはTSUTAYAを展開するカルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社で、いわゆる「TSUTAYA図書館」である。東北初、全国でも3例目である。この多賀城市立図書館には1階にスターバックスコーヒー、そして3階に「PUBLIC HOUSE」というレストランが入った。この「PUBLIC HOUSE」、海の幸、山の幸を使ったイタリアンがベースのメニューがいろいろあるが、ドリンクの中には何と盛岡のベアレンビールの定番3種、クラシック、アルト、シュバルツが瓶で置いてあった。ベアレン自体、仙台周辺で飲めるところはそれほど多くないので貴重である。他に、ブルックリンIPAもあった。

170201-172805 もう一軒見つけた。JR下馬駅のそばの踏み切りのそばにある、その名も「フミキリCAFE」である。偶然入ったのだが、5種類のコーヒー、6種類の紅茶、6種類の緑茶、5種類のスムージー、オリジナルのハーブティーなど、飲み物が豊富である。私が訪れた時には既に品切れだったが、手作りパンも人気が高いようである。カウンターにヤッホーブルーイングの地ビールが7,8種類ほど置いてあったので、尋ねてみると、メニューには載っていないものの、1缶500円で提供しているそうである。ヤッホーブルーイングの定番ビールだけではなく、限定ビールもあった。唯一の難点は、営業時間が18時までであることである。ビールを楽しむためには早めに来店する必要がある。


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2016年12月11日

東北で地ビールが飲める店その73〜宮城県登米市

 登米市は宮城県の北部、岩手県と県境を接する地域にある人口約81,000人の市である。いわゆる平成の大合併で、登米郡8町と隣接する本吉郡津山町の計9町が合併して誕生した。宮城県内では大崎市と並んで米の名産地として知られる他、市内にあるラムサール条約登録の伊豆沼、内沼に飛来する白鳥やガンによっても知られる。

161206-210103 この登米市で美味しいビールを飲める店を探してみた。登米市の中心部は、登米市役所のある旧迫町の佐沼地域である。登米市役所の近くには、通称「居酒屋通り」という、居酒屋やスナックなどが集中しているエリアがあるのであるが、残念ながらそこにはビールの美味しそうな店は見当たらなかった。しかし、そこからちょっと歩いたやはり飲食店が複数入居しているビルに「BEER BAR」を標榜する店があるのを見つけた。それが、「BEER BAR FILLMORE(フィルモア)」(登米市迫町佐沼字中江4-2-7リーファンビル2F、TEL0220-23-7192、18:00〜0:00、水曜定休)である。





161206-214427 ここは今年で3年目を迎えるという、猪又さんといううら若き女性がお一人で切り盛りしている店であった。世界各国のビールと日本の地ビールが瓶で20種類くらい置いてあり、ビールに合うつまみもいろいろあった。通常メニューのビール以外に、その月のおススメビールもあり、また通常メニューも猪又さんの気分次第(?)で入れ替えがあるので、いろいろなビールが楽しめる。

 少なくとも佐沼の中心部を隈なく歩いた限りではここ以外にこうした店は見当たらなかったので、いわば登米市中心部で唯一、ビール好きが満足できるいろいろなビールが飲める店であると言える。実際、この地域のビール好きの人は、ここに集まるそうである。

 あ、ちなみに、ビールだけの店ではなく、ワインやウィスキー、焼酎なども置いてあったので、ビール好きでない人がビール好きの人に連れられてやってきても大丈夫である。


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2016年11月18日

東北で地ビールが飲める店その72〜福島県相馬市

 相馬市は福島県の浜通り北部にある人口約36,000人の市である。南隣の南相馬市と共に、およそ1,200年も前から続くという相馬野馬追で有名である。藩政時代は中村藩六万石の城下町として栄えた。

161117-174456 以前紹介した南相馬市ではビールの美味しい店を見つけられたのだが、ここ相馬市ではこれまで、ビールの美味しい店を見つけることができないでいた。今回、JR相馬駅のすぐ近くに新しい店があるのを見つけ、そばに行ってみたところ、窓際にヒューガルデンの瓶が並んでいた。これはと思い、早速入ってみたところ、ヒューガルデン2種を含め、8種類の海外のビールが置いてあった。それが「Filly's Cafe & Diner」(相馬市中村錦町1-6、TEL050-3754-8402、11:00〜22:00、金土祝前日〜23:00、月曜定休)である。



161117-181316 8種類のうち樽生はカールスバーグのみで、あとは瓶だが、これまでこのように海外のビールがいろいろ楽しめる店は相馬市内には少なくとも私の知る限り存在しなかったので嬉しい限りである。「ビールにまでこだわる店は料理も美味しい」というのが私の経験則なのだが、ここもその私の経験則に違わず、料理も美味しかった。看板メニューの手羽先の唐揚げを始め、いろいろなフードが揃っているので、ビールを飲みながらこれらのマスターお手製の料理も楽しめる。ランチタイムには濃厚バターチキンカレーや各種パスタもあるとのことで、これも一度食べてみたいメニューである。

 聞けば今年9月にできたばかりというこの店、店主の西島さんもヒューガルデンが好きで置いているとのことであった。相馬市内で初めてのビールが楽しめる店、ぜひたくさんの人に足を運んでほしいものである。


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2016年06月29日

田沢湖ビールの直営店が仙台にオープン!〜仙台散歩その54

160629-150522 秋田県第一号の地ビールである田沢湖ビールが、仙台市内に直営店「田沢湖ビール−SENDAI−」(仙台市青葉区一番町三丁目6-12菊地ビル2F、TEL022-796-2988)を7月1日(金)にオープンさせる。場所は、中央通りの「マーブルロードおおまち」の一角、千足屋仙台店とAOKI仙台一番町店の間にある菊地ビルの2階である。




160629-151912 最近、仙台市内でも地ビールが飲める店が増えてきているが、こと地ビール醸造所直営の店に限って言えば、以前あった銀河高原ビールの直営店「サトゥラギ」以来、久々のオープンとなる。「田沢湖ビール−SENDAI−」では、レギュラービール6種類に季節限定のビール2種類の合わせて8種類の田沢湖ビールが常時樽生で飲める。これまで一つの醸造所のいろいろなビールが樽生で飲める店は、仙台駅前にあって銀河高原ビールが樽生で3種類飲める「夕焼け麦酒園」を除くとほとんどなかったので、その意味でもとても嬉しい。まして、醸造所直営ということで、ビールのコンディションについても心配することなく、いつでもベストな状態で飲めるというのもありがたいことである。

160629-152109 フードの方は秋田名物いぶりがっこにクリームチーズを載せたものや、秋田の安藤醸造の味噌を使ったピザ、秋田のポルミートのソーセージといった、秋田の食材を使った料理を始め、ビールに合いそうな洋風料理がいろいろある。また、男鹿産の魚介類も毎日直送されるそうで、その新鮮な魚介類を使ったその日のおススメメニューも登場するそうである。




160629-154246 ビールはレギュラーグラス(300ml)が480円、ラージグラス(510ml)が780円と、一般に流通している田沢湖ビールの330ml瓶が500円弱であるのを考えると実に格安で、この辺りも醸造所直営ならではのありがたい価格設定である。そしてまた、これら2種類のサイズのグラスに加えて、ここには「田沢湖グラス」と名付けられた1,000mlサイズが1,500円で飲める。このグラスはとてもインパクトがある。ベルギービールの「パウエルクヮック」のグラスを大きくしたような形だが、日本一深い湖である田沢湖の深さ432mにちなんだ、高さ432mmのグラスである。お気に入りのビールをとことん味わいたい時にはピッタリである。

160629-154213 店内は合計25席で、今のところパーティープランなどはないが、相談があれば、貸切対応や飲み放題などについても検討するとのことである。営業時間は11:00〜14:30(14:00LO)と17:00〜23:00(フード22:00LO、ドリンク22:30LO)で、定休日は日曜日である(祝日を含む連休の場合は連休最終日が定休日)が、7月3日(日)は通常営業するとのことである。




 ビールに加えて、店内には田沢湖ビールの母体であるあきた芸術村や秋田の観光情報のパンフレットなども置いてあり、秋田に関する情報の発信基地にもなりそうである。今まで仙台市内で田沢湖ビールが常時飲める店はなかったが、醸造所自らが直営店をオープンさせてくれたお蔭で、麦芽100%のドイツ式製法に特化した自慢のビールがいつでも飲めるようになるのは、ビール好きにとっては大変ありがたいことである。ぜひ足を運んでみていただきたい。


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2016年01月29日

東北で地ビールが飲める店その71〜福島県南会津町

 南会津町は、福島県の南西部に位置する人口約17,000人の町である。2006年に南会津郡の1町3村が合併してできた。その名の通り、福島県の西部会津地域の中でも南部にあり、宇都宮から日光経由で北上する場合の東北の玄関口でもある。

151222-153632 南会津町の南西部には会津高原があり、冬はスキー客、夏は尾瀬ハイキング客で賑わっている。会津アストリアホテルなど3つのリゾートホテルの他に、「チロリアンビレッジ」と称する24のペンションからなるペンション村がある。その中の「ガストホフ逢う日会うでい」には、猪苗代地ビールなど地ビールやオーストリアのツィラタール、エーデルワイス、ゲッサー、ドイツのシェッファーホッファー、ヘーベルスなどその時々でいろいろな海外のビールが瓶で置いてあり、夕食時に飲むことができる。樽生はエーデルピルスやエビスなどサッポロビール系である。なお、ビールイベント紹介のページでも取り上げているが、会津高原では毎年6月に「会津高原ディアンドル祭り」が行われ、チロリアングリルと樽生ドイツビールが味わえる。

9cb6a097 また、「会津西街道 道の駅たじま」には、南会津町特産のアスパラガスを使った珍しい地ビール(発泡酒)「ハッピーあすぱら」があった。醸造しているのは以前紹介した宇都宮市にある栃木マイクロブルワリーである。以前紹介したことがあるが、ここ栃木マイクロブルワリーでは、果実や野菜など様々な材料を用いて地ビール(発泡酒)を醸造している。アスパラガスの発泡酒もここならばさもありなんという感じである。飲んでみると、確かにアスパラガスの香りが口の中に広がる。唯一無二の何ともユニークな地ビールである。


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2015年10月23日

東北で地ビールが飲める店その70〜宮城県富谷町

 富谷町は、仙台の北に位置する人口約51,000人の町である。仙台市のベッドタウンとしての機能があり、現在全国の町村の中で最も人口の多い町である。

151013-193324 その富谷町で美味しいビールが飲める店として見つけたのが、成田の住宅街の中にある「Restaurant Fume'de Cosmos (レストランテ・フュメ・ドゥ・コスモ)」(黒川郡富谷町成田3-8-1、TEL022-351-0595、11:30〜14:30 17:00〜21:00 水曜定休)である。ここは、料理の研究のためにドイツに留学し、ホテル料理長を長年経験したオーナーシェフの漆田健三郎氏が、ホテルの高級コース料理を低価格で味わってもらいたいという想いから始めた店で、特注の薫製ボックスで作る極上のスモークを始めとした洋風の創作料理が美味しい店である。

 その料理に合う酒類としてはワインがとても充実しているが、ビールではドイツのヴェルテンブルガーの白ビール(ヴァイツェン)と、銀河高原ビールのシルバーボトルが置いてあるのが嬉しい。アラカルトのメニューもいろいろあるので、それを食べながら飲むこともできるし、また謝恩メニューとして始めたお得な「選べるフルコース」もあるので、しっかり食事をしながら飲むこともできる。

 ちなみに、仙台市若林区清水小路の旧仙台市立病院の並びに「bahn,Cosmos (バーン・コスモ)」という創作料理の店があるが、こちらは息子さんのやっている店だそうである。こちらでも自慢の創作料理を食べながら、ヴェルテンブルガーや銀河高原ビールを飲むことができる。

 富谷町内では他に、「麺や 遊大」(黒川郡富谷町富ケ丘2-20-2サイバーパーク富谷102、TEL022-343-6971、11:00〜14:30、17:30〜21:00※売切次第終了、火曜定休)という自家製麺のタンメンが売りのラーメン店があるが、ここにはヒューガルデン・ホワイトが瓶で置いてある。ラーメン店でこの手のビールが飲める店は珍しく、貴重な存在である。


追記(2017.10.10):上記「麺や 遊大」のヒューガルデンはなくなってしまっていた。残念である。また、仙台の「バーン・コスモ」は、「フュメ・ドゥ・コスモ」に統合された。


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2015年05月15日

東北で地ビールが飲める店その69〜山形県南陽市

 南陽市は山形県の南東部、置賜地方にある人口約32,000人の市である。街中にある温泉街、赤湯温泉が有名であるが、私にとっては南陽市は、その赤湯温泉の中にある「龍上海」の「赤湯からみそラーメン」のあるところである(ブログ過去記事)。ぶどうの生産でも知られる。そうそう、有名な昔話である「鶴の恩返し」はここのお話だそうである。

150410-180745 この南陽市で地ビールなどが飲めるお店はこれまで見つけられていなかったが、先日久々に行って探してみたところ、2軒できていた。1軒は「飲み食い処 ゆるりや」(南陽市赤湯420-24、TEL0238-40-8567、18:00〜24:00、月曜定休)である。青森の八戸で水揚げされた魚介類を使った和食が美味しい店だが、私が気に入ったのは地元の野菜を地元の味噌で食べる「三種の旨味噌とその日の野菜」である。全国の地酒や焼酎が揃っているが、ビールではヒューガルデン・ホワイトとレーベンブロイが瓶で置いてあった。和食を味わいながらヒューガルデンを飲める店というのは意外に仙台にもほとんどないので、その意味で貴重な店である。
 
den もう1軒はその近くにある「豆富創作料理・静岡おでんダイニングバー 伝」(南陽市赤湯416、TEL0238-40-8313、11:30〜15:30、17:30〜222:30LO、月曜定休)である。こちらは豆富や湯葉を用いた創作料理と黒はんぺんで有名な静岡おでんが食べられる店である。こちらも地酒が豊富で、また南陽らしくワインもいろいろある。ビールは瓶でヒューガルデン・ホワイトシメイ・ブルー、青りんごビールのニュートン、ドイツのヴァイエンシュテファンのヘフェ・ヴァイス、ケストリッツァーのシュバルツ、スコットランドのブリュードックのパンクIPA、それに地ビールでサンクトガーレンの「YOKOHAMA XPA」と日本ビールの「日の本 富士山ビール」など、17種類のビールが置いてあった。これは嬉しい。
 
 他に、今年の東北のビールイベントのところでも紹介しているが、「洋食レストラン 西洋葡萄」(南陽市鍋田1833-1、TEL0238-40-3581、11:30〜14:30、17:30〜20:00LO、火曜定休(祝祭日の火曜は営業))では毎年7月下旬から8月末までフランス・ベルギービールフェアが開催され、期間中はシメイ・ブルーやクローネンブルグ1664が飲める。


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2015年03月19日

東北で地ビールが飲める店その68〜宮城県名取市

 名取市は仙台市の南隣に位置する人口約 76,000人の市である。宮城県に住んでいる人以外にはあまりイメージの沸かな いところかもしれないが、仙台空港は仙台市ではなくこの名取市とその南隣の岩沼市にまたがってい る。また、仙台で最近よく食べられる「せり鍋」に使われ る「仙台せり」も大半は名取産である。サッポロビールの仙台工場もJR名取駅そばにあるの で、ビール好きには知られているかもしれない。
 
 この名取市、仙台に隣接していることもあって私も時折訪れるが、今まで地ビールの類が飲める店は見つけられていなかった。そのさらに南隣の岩沼市では以前紹介したようにあるのだが。

 同じ状況は仙台市の東隣にもあって、仙台に隣接している多賀城市ではいろいろなビールが置いてある店はいまだ見つけられていないが、そのさらに東隣の塩竈市ではこれまた以前紹介したようにあるのである。名取市にしろ、多賀城市にしろ、あまり仙台に近いと、もっぱら仙台で飲んでしまう人が 多く、それで あまりマニアック(?)な店がないのだろうか、と思っていた。

150219-213519 そうしたところ、ついに今回名取市内で1軒、そのようなビールが置いてある店を見つけた。それが「DINING and BAR BLUNO(ダイニングアンドバー・ブルー ノ)」(名取市増田 3-2-7-2F、TEL022-281-8891、18:00〜2:00、火曜定休)である。 JR名取駅への 入り口のある国道4号線からやや南、通称「三角公園」の向かいにある建物の2 階にある、ちょっと隠れ家的な雰囲気のダイニングバーであった。昨年の3月にオープンしたのだそうである。

 ビーフジャーキーやベーコンなどは自家燻製、他に宮城県産野菜が10種類以上使われているバーニャカウダもある。牡蠣を使ったアヒージョ、お通 しで出るマリネなども美味しい。

 肝心のビールは、アメリカ・アンカー社のアンカースティームやリバティーエールが常時置いてあり、また同社のクリスマスエールなど季節限定のビールも入荷していた。今後、大阪の箕面ビールを全種類置くことも検討しているそうである。実現すれば宮城県内では恐らく初めての試みとなると思 う。ぜひ実現させてほしいものである。


WP_20180330_22_25_37_Rich[1]追記(2018.3.30):名取駅に近い旧国道4号線沿いに、「世界のごちそう酒場 らふぃんぐ」という店を見つけた。ヨーロッパ、アジア、中東、アフリカ、アメリカ、オセアニア、ラテンアメリカと、世界各地の料理がいろいろ揃っていて、しかも一つひとつが美味しかったが、それだけでなく各国のビールが計16種類あった。いい店である。オーナーが世界を旅してきて、その中で出会った美味しい料理を提供するという多国籍料理のお店で、壁には世界各地の写真が所狭しと飾ってあった。



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2014年11月26日

東北で地ビールが飲める店その67〜宮城県女川町

 宮城県女川町は宮城県の沿岸にある、人口約7,000人の町である。東日本大震災の発災前は約10,000人の人口があったが、東日本大震災の大津波により874名の死者・行方不明者を出した。町の人口の実に約9%の人が亡くなったか行方不明になったわけで、これは津波による被害を受けた全市町村の中で最も高い割合である。大津波によって町自体も壊滅的なダメージを受けたが、現在、町の中心部、離半島部、JR女川駅周辺部に分けて震災復興まちづくりが進行中である。

141121-180958 この女川町に今年5月、素晴らしいお店が誕生した。その名も「ガル屋Beer」(牡鹿郡女川町浦宿浜字十二神60-3-3、TEL090-9534-9979、17:00〜22:30LO、水曜定休)である。 店長の木村優佑さんは、女川の出身で、震災前は東京でIT関係の企業で働いていたそうだが、震災後、故郷のために何かできないか考え、来た人が楽しく飲めて互いの輪が広がるようなお店をということで、まず勤めていた会社を辞め、都内のブルーパブ(醸造所を備えたビアパブ)で経験を積み、そして女川で初めてのビアバーを作ったのである。

141121-181649 「ガル屋Beer」には、樽生ビールのタップが実に10個備えてあり、各地の地ビールなどが常時樽生で飲める。タップの数は今のところ、仙台を含めても最多であると思う。評判を聞きつけて、宮城県内のみならず他県や首都圏からもはるばる訪ねてくる人がいるそうである。フードメニューにも地元女川の美味しいフードが名を連ねたりしていてこちらも楽しめる。左の写真は、静岡のベアードビールの「ウィートキングウィット」と、ホタテのオリーブオイル漬けである。

 現在は「きぼうのかね商店街」という仮設の商店街の一角にあるが、来年後半にJR女川駅が新しく完成し、JR石巻線も全線復旧するのに合わせて、駅の近くにできる予定の「プロムナード商店街」に移転するそうである。ゆくゆくはここ女川で、特産品を使った地ビールづくりにもチャレンジしたいとのことで、これからがさらに楽しみなお店である。

141121-200549 私が訪れた時には静岡のベアードビールが3種、神奈川のサンクトガーレンが4種あったが、何が飲めるかはその時のお楽しみで、基本的に全国各地のいろいろなビールを仕入れているとのことである。左が店長の木村さんと、自慢の樽生10タップである。

 現在のお店は、JR石巻線の現在の終点浦宿駅(その次の女川駅までは代行バスが出ている)から徒歩圏内なので、仙台からでもJRを使って飲みに行ける。浦宿駅で降りたら、駅の前の国道398号線を女川駅方向すなわち東の方(駅を背にして右)へ歩く。その際、歩道は道路の左側にしかなく、右側は路側帯も狭く歩くのに適さないので、先に駅の前の横断歩道を渡って左側を歩くのがおススメである。1kmほど歩くと、まっすぐ行くと引き続き国道398号線で、右折すると国道398号バイパス(バイパスと言っても国道4号線仙台バイパスのような広い道路ではない)となる分岐点があるので、ここをバイパス方向に右折し、上り坂となっている道を200mほど行くと左手に「きぼうのかね商店街」がある。その一画に目指す「ガル屋Beer」がある。

 JR石巻駅で仙台まで帰れる最終の仙石線(石巻駅21:02発矢本行)に接続する石巻線は、JR浦宿駅20:35発石巻行であるので、その気になれば17時のオープンから3時間飲んでも仙台まで帰ってくることが可能である(笑)。


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2014年10月04日

東北で地ビールが飲める店その66〜宮城県加美町

 加美町(かみまち)は宮城県の北西部に位置する人口約24,000人の町である。いわゆる「平成の大合併」の時に中新田町、宮崎町、小野田町の3町が合併して誕生した。この加美町で美味しいビールと言えば、何と言っても「やくらいビール」である。
 
140928-110114 旧小野田町にあり、「加美富士」とも呼ばれる薬莱山(やくらいさん)の麓に、醸造所兼レストランの「レストランぶな林」がある。ちなみに、「ぶな林」は、「ぶなばやし」ではなく「ぶなりん」と読む。たいていの人が「ぶなばやし」と呼ぶので、レストランでは正しい名称を知ってもらおうとPRに一生懸命である(笑)。

 やくらいビールは、ドイツスタイルを範とする麦芽100%のビールで、ピルスナー、デュンケル、ヴァイツェンの3種がある。これに加えて今月新たにアメリカン・ペールエール「復興エール」が加わる。

 この「復興エール」、別のところにも書いたが、岡山大学が復興支援の一環で開発した塩害と湿害に強い大麦を使って作るビールで、この名称には、震災からの復興にエールを送るという意味も込められているとのことである。

 この「復興エール」の「お披露目イベント」が10月の11日(土)、12日(日)、13日(月・祝)に予定されている。当日は生ビールが通常よりも安く飲める他、さらにお得な前売券も発売される(参照PDF)。

140928-105656 やくらいビールは「レストランぶな林」で飲める他、同じ敷地にある日帰り温泉「やくらい薬師の湯」内の食堂「キッチン木かげ」でも同様に樽生で飲める。ただし、「ぶな林」ではグラスが460円、「木かげ」ではグラス500円で、「木かげ」の方が微妙に高い(笑)。いずれにせよ、温泉の湯上がりに樽生地ビール、いい組み合わせである。

 「ぶな林」と「木かげ」以外にやくらいビールが飲めるお店があるかどうか、「ぶな林」の方に聞いてみたところ、同じ旧小野田町にある「自遊厨房 上々」(宮城県加美郡加美町字町屋敷一番30-2、TEL0229-67-5520、11:00〜14:00LO、18:00〜22:00、月曜定休)で瓶のビールが飲めるとのことであったが、加美町の中心街である旧中新田町では飲めるところがないとのことであった。

141001-210412 その後、中新田町に行くことがあったので、町中で美味しいビールが飲めるところを探してみた。…ら、あった!やくらいビールが3種類、瓶で置いてある店が。「麺屋 匠」(宮城県加美郡加美町字町裏7-1、090-6855-4638、11:30〜14:00、17:30〜21:30、日曜定休)というラーメン店で、塩、醤油、味噌のラーメンに「地域初」という触れ込みの汁なしまぜそば、それに夜限定の辛味噌納豆つけ麺がある。餃子を始め、ビールのつまみになりそうなメニューもいくつかあり、それらをつまみながらやくらいビールを飲み、〆のラーメンまで食べられる(ラーメン店なので当たり前だが…)。最近知り合いの頼みで置き始めたとのことであったが、頼んだ知り合い、グッジョブである(笑)。薬莱山まで足を延ばさなくても町中でやくらいビールが飲めるということで貴重なお店である。

141001-180308 他に、「IZAKAYAきたむら」(宮城県加美郡加美町字町裏373-2、TEL0229-63-5250、17:00〜22:00LO、日曜17:00〜21:00LO、月曜定休)にはアメリカのアンカー・スティームが置いてあった。


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2014年04月28日

仙台散歩その52〜map版「仙台で地ビール・輸入ビールが飲める店まとめ」

仙台で地ビール・輸入ビールが飲めるお店まとめ 以前、「仙台で地ビール・輸入ビール(ドイツビール・ベルギービールなど)飲める店」を、「国分町・一番町界隈」、「仙台駅周辺」、「仙台市内その他地域」に分けてまとめて紹介したことがあった。必要があってそれらの店が仙台市内でどのように分布しているか、Google Map上にプロットしてみたが、せっかく作成したので、公開することにした。

 上の画像か下記のリンクをクリックすると作成したマップに飛ぶ(はずである)。地図上に本ブログに掲載した際の説明や写真も付加したので、美味しいビールが飲める店を探す際に役立てていただければありがたい。

 「仙台で地ビール・輸入ビールが飲める店マップ」 

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2014年03月30日

東北で地ビールが飲める店その65〜山形県尾花沢市

 尾花沢市は、山形県の内陸、村山地方の北部にある、人口約18,000人の市である。ちなみに、尾花沢市のこの人口は、東北の市の中で最少とのことである。

 私にとって尾花沢と言えば、何と言ってもスイカである。「尾花沢スイカ」は、寒暖の差の大きい土地柄のお蔭で甘みが強く、その瑞々しい歯ごたえと相まって実に美味しい。最近では仙台市内のスーパーにも随分並ぶようになったが、子供の頃は、荷台にいっぱいスイカを積んだトラックが直接売りに来ていた。子どもの頃から慣れ親しんだこともあって、いまだにスイカと言えば尾花沢スイカが私のファーストチョイスである。そうそう、他の産地のスイカを見慣れた人は、その大きさに驚くかもしれない。夏スイカとしては日本一の大きさだそうである。

 もう一つ、尾花沢と言えば、温泉好きにとっては銀山温泉でその名を知っているかもしれない。大正時代の面影を残す旅館群が特徴的で、一歩温泉街に足を踏み入れると、日常とは別世界に入ったような気分になる。そうした温泉街の風情で、全国的にも人気の温泉地である。

 さて、この尾花沢市、国道13号線が通っているので、車では行きやすいが、JRの駅からはかなり離れていて公共交通機関では行きづらい。最寄りの駅は隣の大石田町にあるJR大石田駅だが、そこから歩こうとすると約1時間である。駅から市街まで路線バス(時刻表PDF)があるので、公共交通機関だとそれを利用することになる。


140321-193346 この尾花沢市にも美味しいビールが飲める店がしっかりあった。それが「スナックKURA」(尾花沢市中町5-15、TEL0237-22-0251、19:00〜24:00、不定休)である。その名の通り、土蔵を改装して店舗として使っている、落ち着いた雰囲気の店である。ここには世界のビールが10種類ほど置いてある。ベルギービールでは、ヒューガルデン・ホワイトに加えて、最近仙台でもあまりお目に掛からない「禁断の果実」があり、いずれも専用グラスで飲めるのがよかった。市内では他にこうしたビールが飲める店は見つけられなかったので、その意味でも貴重な店である。2001年からやっているそうである。

140321-194003 それにしてもこの「スナックKURA」、店名は「スナック」なのだが、「ママ」や女性従業員はおらず、マスターの星川さんがお一人で切り盛りしているし、店の雰囲気はバーである。そうそう、お父さんのこのビール好きが影響したのか、息子さんは東京・渋谷のビアバー「クラフトヘッズ」で働いているそうである。そちらにもいつか行ってみたいものである。


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2013年11月14日

東北で地ビールが飲める店その64〜福島県猪苗代町&磐梯町

 猪苗代町(いなわしろまち)は、福島県のほぼ中央に位置し、その名の通り、全国4位の面積を持つ猪苗代湖の湖畔に位置する人口約16,000人の町である。南に猪苗代湖、北に磐梯山、それに安達太良山、吾妻山を抱え、観光リゾートの拠点としても知られる。猪苗代湖は全国でも屈指の標高の高い湖として知られ、「天鏡湖」の別名がある。砂浜も多く、夏には大勢の湖水浴客で賑わっている。

130908-123015 この猪苗代湖畔に世界のガラス館という、世界各国のガラス製品を展示・販売している施設があるが、その同じ敷地内に猪苗代地ビール館という施設がある。ここでは、ドイツビールを範に、磐梯山の天然水とドイツの大麦・小麦麦芽、ホップを使用して醸造した猪苗代地ビールと、この地ビールに合うオリジナルソーセージなどの料理が楽しめる。

 この猪苗代地ビール館、国道49号線沿いなので車でなら行きやすいのだが、車で行くと飲めない。公共交通機関で行こうとすると、最寄駅は一応JR猪苗代駅である。ただ、駅からは歩いて行けるほど近い距離ではないので(歩いて歩けない距離ではないかもしれないが)、駅からは野口英世記念館方面行きのバスを利用することになる(野口英世記念館のほぼ向かいに世界のガラス館がある)。その時刻表はここだが、あまり本数がないので、バスの発車時刻に合うように駅に着くようにすることが重要である。なお、駅前にある塩田自転車店にはレンタサイクルもあるのでそれを利用する手もあるが、行きはともかく、帰りは押して帰ってこなければならない定めである(自転車も酒気帯び運転は禁止である)。

 猪苗代地ビール、現在ラインナップは5種類で、ゴールデンエンジェル、ピルスナー、ヴァイツェン、ヴァイツェン・デュンケル、ラオホである。このうち、ゴールデンエンジェルは、ピルスナーモルトとカラムンチモルトをブレンドした、赤みがかったすっきり味のビールで、猪苗代地ビールの看板とも言うべきオリジナルビールである。また、一昨年登場したヴァイツェン・デュンケルは、瓶での販売はしておらず、ここで飲める樽生のみの貴重な存在である。

 なお、猪苗代地ビール館は年中無休だが、観光シーズンなどはツアー客で貸切になってたりするので、事前に確認した方がよいかもしれない。

 猪苗代町にはもう一つ、素晴らしいところがあった。BELGIAN BEER AUBERGE OMUS(ベルジアン・ビア・オーベルジュ・オムス)というペンションである。1日4組限定のペンションで、ベルギービールを常時なんと100種類以上揃え、そのベルギービールを飲みながら、 フレンチの鉄板焼きコース料理を味わえる。宿泊以外でも予約すればランチやディナーも楽しめるというペンションであったが、残念なことに10月20日を以て閉店してしまった。ブログにはいつか再開を期す旨記載があるので、期待して待ちたいと思う。

 さて、猪苗代町の西隣には磐梯町(ばんだいまち)がある。磐梯町はその名の通り、磐梯山の山頂を抱える人口約4,000人の町である。以前紹介した慧日寺跡があることでも知られる。この町にあるアルツ磐梯スキー場には「地ビール」がある。「磐梯コモンズ」という名称で、ブロンドエールとポーターの2種のビールがある。アルツ磐梯は星野リゾートの経営で、この星野リゾートは傘下に「よなよなエール」で知られるヤッホーブルーイングを抱えている。磐梯コモンズもヤッホーブルーイングの製造で、アルツ磐梯で醸造しているわけではないが、ここオリジナルのビールとのことである。アルツスノーショップのコンビニエリアで購入できる。また、同じ建物内のWhistler Cafeではカナダのビールも飲めるそうである。

 また、ペンション・ペルメルでは、手作りビール「For you」が飲める。名水百選に選ばれた龍が沢の湧き水と麦汁と酵母だけで仕込んだものだそうである。ペンション・パルでも手作りビールが味わえるそうである。



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2013年04月13日

仙台散歩その51〜地ビールの充実した新店2店

 常々思うのだが、百万都市でありながら地ビール醸造所がない都市は、日本中で仙台くらいではないだろうか(と思って調べてみたら、さいたま市にもなかった)。東北では秋田や盛岡、福島のように、人口規模では仙台よりはるかに小さいながらしっかりと地元に根付いた地ビール醸造所があり、訪れる度にうらやましく思う。

 そんなわけで私は、仙台市内でおいしいビールが飲める店はないものかと飲み歩いて探すことになるのだが(と、自分を正当化する)、最近地ビールが、しかも樽生で飲める店が増えてきたのは私にとっては嬉しいことである。ことに最近相次いでオープンした2つの店は、意識的に地ビールを店の売りの一つに据えているのが特徴的である。

130224-195023 一つは昨年8月にオープンした「Restaurant waon(レストラン・ワオン)」(仙台市青葉区一番町1-1-8青葉パークビルB1、TEL022-395-7496、11:30〜13:30LO、18:00〜20:30LO、無休) である。その名の通り、知る人ぞ知る、ここでも以前紹介した「癒.酒.屋わおん」の2号店となるフランス料理店である。「癒.酒.屋わおん」でもやくらいビール新潟麦酒が瓶で常時飲め、また夏(と今季は冬にも開催されたが)に各地の地ビールを集めた「地ビールフェア」を開催するなど、元々地ビールが充実した店だったのだが、この「Restaurant waon」ではなんと、やくらいビール3種、福島路ビール2種、新潟麦酒1種の計6種が常時樽生で飲めるのである。新潟麦酒はここで紹介した「TEMAKAKE KITCHEN STYLE ENN」でも飲めるが、やくらいビールが飲めるのは加美町にある醸造所併設のレストランぶな林以外ではここだけである。また、福島路ビールの樽生が飲めるのも仙台では今のところここだけであり、それだけでも貴重な店である。

 もちろん、料理の方もさすがである。「癒.酒.屋わおん」同様地元の美味しい食材を使い、「上野精養軒」、「レストラン・ランデブー・ド・シャス」といったフレンチの名店で活躍した堀田英司シェフが調理した、おいしいフランス料理が食べられる。

 フランス料理でビールが特徴の店と言うと、私的には以前紹介したRED HOT」も思い浮かぶが、「RED HOT」はベルギーやドイツのビールの樽生とフランスの家庭料理、こちらは日本の地ビールと一般的にイメージするフランス料理なので、自ずとうまく差別化ができている。この「Restaurant waon」では、コース料理だけでなく、アラカルトも充実しているので、地ビールを楽しみに足を運べるところもいいところである。

130310-215300 もう一つは、この3月にオープンしたばかりの「GOOD BEER MARKET ENN(グッド・ビア・マーケット・エン)」(仙台市青葉区国分町2-8-12 国分町Kビル5F、TEL022-224-6511、18:00〜2:00LO、月曜定休)である。こちらは、先にちょっと触れた「TEMAKAKE KITCHEN STYLE ENN」の2号店である。「TEMAKAKE KITCHEN STYLE ENN」では世界の煮込み料理に加えて世界のビールや地ビールが飲めるスタイルの店であったが、今回の「GOOD BEER MARKET ENN」では、その名の通りビールをより前面に出して、地ビールや各国のビールなど様々なビールを樽生と瓶で飲んでもらおうという趣旨の店である。私が訪れた時にはベルギーのヴェデットの樽生や茨城の常陸野ネストビールの樽生があった。これから特に東北の地ビールを充実させていきたいとのことで、とても楽しみである。

 「Restaurant waon」も「GOOD BEER MARKET ENN」も、1号店でのビールのこだわりが2号店でさらに高じているところが共通しているように見える。このような店がもっともっと仙台に増えてくれると、仙台のビールを取り巻く状況も変わっていくのではないかと思う。毎年開催される仙台でのオクトーバーフェストのこの上ない盛り上がりを見るにつけ、仙台におけるビールの潜在需要の一端を垣間見る思いがする。

 そうそう、仙台のオクトーバーフェストは今年もまず6月に開催される。時期は今のところ未定だが、6月上旬に「東北オクトーバーフェスト2013」として開催されるようである。これまた楽しみである。


130508-212146追記(2013.5.28):先日、仙台駅東口を歩いていたら、新しいお店ができているのを見つけた。ふと中を覗いてみると、カウンターになんとビールサーバーのタップがズラリと 9つも並んでいるではないか。これは入ってみねばと思って入ってみたお店が、「SK7 Bistro & Bar(サカナ ビストロ & バル)」である。2013年2月にオープンしたそうで、「SK7」と書いて「サカナ」と読ませるユニークな店名のビストロ・バルである。

 ズラリと並んだビールサーバーで飲めるのはオリジナル地ビール 「尾張千種」、「伊達政宗麦酒」、それにハートランド、バドワイザー、エビス、エビス・クリーミートップ、ヒューガルテン、バスペールエールで、他に毎月東北の地ビールが入荷するとのことである。伊達政宗麦酒が樽生で飲めるのはこれまで「和醸良酒 ○たけ(マルタケ)」のみだったので貴重である。海鮮をメインにした料理もおいしい。


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2012年12月27日

私的東北論その39〜震災でゼロから復活した地ビール醸造所

121212-105953 以前、宮城県の沿岸南部、亘理町にある宮城マイクロブルワリーが運営する「鳥の海ブルワリー」の「スパークリング・フルーツ」というフルーツビールを紹介した。東北の地ビール醸造所で果物を使ったビールを作っているのは、ここ以外には天童にある2つの地ビール醸造所、天童ブルワリーと将棋のさとブルワリー、それに最近地元の果樹農家と提携して本格的に醸造に乗り出したみちのく福島路ビールくらいなので、ここのフルーツビールは貴重だった。2種類の酵母を使って長期熟成し、アルコール度数は7度ありながら、フルーツの瑞々しさが残る軽やかな味わいはここだけのものであった。

 当該ページに追記したが、昨年のあの東日本大震災の折、沿岸にあった「鳥の海ブルワリー」は大津波に襲われた。「鳥の海ブルワリー」はこの未曽有の大津波で建物、醸造設備、そして出来上がったビール全てが流されてしまった。東北の地ビール醸造所で唯一壊滅的な打撃を受けてしまったのである。

 幸い、社長以下従業員の皆さんは無事で、(と言っても津波に巻き込まれ電柱にしがみついて危うく難を逃れた方もおられたそうだが)、再起を期しているということは聞いていて追記した通りであるが、震災発生から1年9ケ月経った今月12日、岩手県の内陸、花巻市に場所を移してついに復活した。それが、「夢花まき麦酒醸造所」(花巻市東町5-30、TEL0198-29-5840、11:00〜22:00、月曜定休)である。


 亘理町にあった時にあった、地元で取れるいちご、ぶどう、りんご、ももなどで作るフルーツビール、この花巻でも既にぶどうとりんごのビールが出来上がっていた。他にラガーとライトエールがあった。津波で全てを失ったゼロからの再出発でよくぞここまでと感慨深かった。


 私は実は、震災の1週間前に亘理町で開催された「亘理産業まつり」の折に、「スパークリング・フルーツ」を3本購入していた。そのうち、一番お気に入りの「いちご」はすぐ飲んでしまっていたが、残る「ぶどう」と「りんご」はもう手に入らないということもあって、震災後飲めずに保管していた。今回、花巻で再出発すると聞いて、何としてもオープン初日に駆け付けたいと思った。そして、その折にはこの、手元に残った、恐らく「鳥の海ブルワリー」で作られた、現存する最後のビールであろうこのビールをご祝儀に持参したいと思っていた。


 当初は9月にオープンと聞いていたが、店舗の完成に遅れが生じたことやビールの完成度を高めるために時間が必要だったことから、最終的に今月のプレオープンとなった。プレオープン初日の12日に足を運んで、手元にあった2本のうち、「ぶどう」を手渡した。新たに出来上がったビールを試飲させていただいたが、ぶどうとりんごのフルーツビールは、亘理町にあった時の出来栄えと比べても全く遜色がなかった。新たに醸造したラガーは重厚な味わい、ライトエールは逆に軽い味わいで、それぞれキャラクターが明確で飲み比べも楽しそうである。


 「夢花まき麦酒醸造所」のある建物には2つの店舗がある。一つはビアホール「夢花まき地麦酒園」、もう一つは手作りパン工房「ヨーロッパの味かく D&Fロジ」である。「夢花まき地麦酒園」では、作りたてのビールを飲みながら食事ができる。ビール酵母に漬け込んだホルモン焼きが名物である。「ヨーロッパの味かく D&Fロジ」の手作りパンも種類が豊富で味もよかった。もとより、ビールもパンも、酵母によって出来が左右されるという点で共通するものがあるのだろう。


 正式オープンは来年1月11日とのことだが、花巻に初めてできた地ビール、地元の人たちにも楽しんでもらえるといいなと思う。今後、花巻市とタイアップして、宮沢賢治の名を冠した地ビールの開発も検討するという。ゆくゆくは被災した亘理町での再建も目指すそうなので、今後にも期待である。



anagma5 at 00:23|PermalinkComments(0)TrackBack(0)clip!