みちのくの辛味  

2005年07月12日

東北の逸品その6〜減反が生んだ香ばしい焼き唐辛子

157d5579.jpg  東北には唐辛子を使った逸品が多いと以前書いたが、今回もそうした中の一つを紹介したい。宮城県の県北、岩出山町の小野松農産宮城県玉造郡岩出山町下一栗字一本杉91、 TEL0229-72-3989)の「みちのく焼き唐辛子」である。

 ここでは唐辛子を加工したさまざまな商品を売っているが、使われている唐辛子はすべて 御年70歳の小野松信夫さんの畑で取れた唐辛子である。もともと減反で何かできないかと考えて始めた唐辛子栽培だったそうだが、この場所に店を開いてから 12年たった今や全国から注文が舞い込んだり、視察が相次いだりと、すっかり地元の名物となった。

 辛い物好きの私のお目当ては、激辛焼き唐辛子の醤油漬けである(写真参照、1袋500円)。これは国内の唐辛子では 最も辛い「鷹の爪」を焼いて醤油に漬けたものである。もちろん、かなり辛いが、辛さだけでなく焼きとうもろこしのような何とも言えない香ばしさがあり、つい2本、3本と手が出る。が、やはり辛いのでせいぜい3本くらいが私の適量である。と、ここまで書いて思ったが、別にそのまま食べずとも、刻んで料理に 使ったりする方が一般的な食べ方なのかもしれない。

 他に、激辛ではない焼き唐辛子の醤油漬けや酢漬け、味噌漬け、にんにくと和えたものなど、さまざまなバリエーションがある。これらは鷹の爪ではない、もう少し大柄な唐辛子を使っており、辛さもほどほどで食べやすい。

 サイトには営業時間は夜7時までとあるが、5時、6時頃に店じまいすることもあるそうなので要注意である。また、基本的に無休だが、現在は月に2回火曜日に休みを取っているとのことである。

 なお、唐辛子とはまったく関係ないが、この店ではご主人が毎日通っているという、「うなぎの湯」で有名な中山平温泉 「琢(たくひで)」の優待券をもらうことができる。それを使うと一泊一人2,000円引きになるそうである。

 一本道でうっかりすると通り過ぎてしまうような所にあるが、目印はこの中山平温泉琢案内所(優待券配布所だったかな)という看板と「焼き唐辛子」ののぼりである。

 この店にはテント張りの「無料休憩所」もある。「一休みして安全な車の旅をしてほしい」と願って設けたものだそうである。小野松さんのお人柄が窺える。

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2005年03月12日

東北の逸品その3〜赤湯温泉の2つの名物唐辛子

13476d45.jpg  東北には唐辛子を使用した特産品がけっこうある。冬に体を温める目的だったのか、詳細は分からないが、今回紹介する逸品も唐辛子を用いた特産品である(と言うか、ほとんど唐辛子そのものであるが)。

 山形県の内陸南部、米沢市を中心とする置賜(おきたま)地方に南陽市という市がある。赤湯温泉がある赤湯地区が市の中心であるが、そこに唐辛子を使った特産品が2つある。まず、大沼唐がらし店(南陽市椚塚1895、TEL0238-43-2547)の唐がらし粉である(写真参照)。

 日本のミックススパイスと言えば七味唐辛子であるが、この七味唐辛子、意外に用途が限られるように思う。温かいそばやうどんはともかくとして、辛味だけ欲しいという時には、一緒に入っている唐辛子以外の食材の風味が自己主張してしまって、あまり使えない気がする。かと言って、一味唐辛子で辛味だけ、とい うのも場合によっては味気ない気がする。

 この大沼唐がらし店の唐がらし粉は、明治初期から売り出された伝統のある逸品で、唐辛子に青海苔、胡麻、山椒を加えたものだが、唐辛子以外の材料が変に 自己主張したりしないので、利用範囲が非常に広い。カレーにも使えるし、和食にも洋食にも使える。かつ、ただの一味唐辛子よりも風味が格段によい。事実、 明太子の味付けに使用しているお店もある(参照サイト)。

101221-220543 もう一つの虎屋・佐藤雷右エ門(南陽市椚塚118、TEL0238-43-5792)の石焼唐からしは、赤湯温泉に江戸時代から伝わる名物である。「八身」という大柄な唐辛子を用い、麻種など数種の草の実を小麦粉でねり含れたものを唐がらしに詰め炭火で焼いたものである。

 見た目は唐辛子そのものだが、食べてみると思ったより辛くない。そう言えば、一般に唐辛子は小さいものほど辛く、大きいものは辛くないと言われる。タイ料理などに使われるプリッキーヌと いう小さな唐辛子は激辛である。私はビールのつまみにしているが、日本酒などにも合いそうである(と言うか、本来はそっちか?)。

 大沼唐がらし店の唐がらし粉も虎屋・佐藤雷右エ門の石焼唐がらしも、赤湯駅前杵屋支店(南陽市郡山1058-10、TEL0238-43-2023)にて買い求めることができる(本業は菓子店であるが)。私はどちらも大好きで、赤湯に行く度に必ず杵屋に寄って買い込んでくる。大沼唐がらし店の唐がらし粉は赤湯駅内のキヨスクでも売っている。

 これら赤湯温泉に伝わる唐辛子を用いた特産品はさらにもう一つの特産品が誕生するきっかけともなった。いずれこのブログでも紹介するが、今のところ私が日本一おいしいと思っている、龍上海の辛味噌ラーメンである。

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