あくらビール
2014年01月16日
「東北魂ビール」登場!
facebookに日常で遭遇したあれこれを書いていると、それだけで書き終えた気になってしまったりする。facebookは私の友人が読んでくれるものであり、それ以外の人は当然ながら読んでいない。日々の大部分のことはそれで事足りることが多いのであるが、そうでなく友人以外にも広く伝えるべきこともある。この「東北魂ビール」はまさにその典型だと思ったので、無くなる前に取り急ぎお伝えしたい。
東北の地ビール醸造所3社が、昨年11月に集まった。集まったのは秋田のあくらビール、岩手のいわて蔵ビール、福島の福島路ビールである。この3社がただ「品質のよいおいしいビールを醸造したい」との合言葉の下に、お互いの醸造技術、知識、経験を集めて一緒に一つのビールを創ることになった。そうしてできたのがこの「東北魂ビール」である。
スタイルは、「アップルジンジャーIPA」で、福島産のりんご、岩手・一関産の生姜、それに秋田あくらの醸造長長谷川さんこだわりのホップを使ったビールである。飲んでみると、今までのどのビールとも違う味わいがする。そして、その中に、しっかり効いたホップの使い方は秋田のあくらビール、リンゴの絶妙な配合はフルーツビールに秀でた福島路ビール、全体として角がなくバランスが取れているところはいわて蔵ビールの良さがそれぞれ出ていると思った。
この「東北魂ビール」は、瓶や缶はなく、樽のみの販売で、2,000L限定である。飲める店は世嬉の一酒造のブログで確認できる。北は北海道から南は鹿児島までの70のお店で味わえる。ただ、今月10日前後から提供されているので、少量の仕入れだったところはそろそろ品切れになってきているかもしれない。要事前確認である。しかし、ビール好きにはぜひ一度味わってみていただき、「東北魂」を感じていただければと思う。
必ずしも東北以外の地ビール事情に詳しいわけではないが、地ビール醸造所同士が協力して1つのビールを創り上げるという試みはこれまであまりなかったのではないだろうか。その意味で、大いに注目される取り組みといえる。
「東北魂ビール」、毎年醸造するとのことで、これからがまた楽しみである。
追記(2014.6.4):「東北魂ビール」の第二弾、「シングル魂ラガー」が 先月下旬からお目見えしている。今回は夏が近いということで、「爽やかな苦み」が特徴の、炭酸強めのビールである。
今回は既に品薄らしく、なかなか飲めるところがないようである。仙台では国分町の「アンバーロンド」で飲める(まだあれば…)。それから別のところにも書いた通り、 交流戦の期間中、楽天のホームであるKoboスタ宮城で試合がある日はスタジアム前の広場で「東北地ビール祭」が開催されており、いわて蔵ビール、あくらビール、福島路ビールが樽生で飲めるが、ここでもこの「シングル魂ラガー」が飲める。
次は11月頃醸造の予定だそうである。今度はどんなビールができるのか楽しみである。
東北の地ビール醸造所3社が、昨年11月に集まった。集まったのは秋田のあくらビール、岩手のいわて蔵ビール、福島の福島路ビールである。この3社がただ「品質のよいおいしいビールを醸造したい」との合言葉の下に、お互いの醸造技術、知識、経験を集めて一緒に一つのビールを創ることになった。そうしてできたのがこの「東北魂ビール」である。
スタイルは、「アップルジンジャーIPA」で、福島産のりんご、岩手・一関産の生姜、それに秋田あくらの醸造長長谷川さんこだわりのホップを使ったビールである。飲んでみると、今までのどのビールとも違う味わいがする。そして、その中に、しっかり効いたホップの使い方は秋田のあくらビール、リンゴの絶妙な配合はフルーツビールに秀でた福島路ビール、全体として角がなくバランスが取れているところはいわて蔵ビールの良さがそれぞれ出ていると思った。
この「東北魂ビール」は、瓶や缶はなく、樽のみの販売で、2,000L限定である。飲める店は世嬉の一酒造のブログで確認できる。北は北海道から南は鹿児島までの70のお店で味わえる。ただ、今月10日前後から提供されているので、少量の仕入れだったところはそろそろ品切れになってきているかもしれない。要事前確認である。しかし、ビール好きにはぜひ一度味わってみていただき、「東北魂」を感じていただければと思う。
必ずしも東北以外の地ビール事情に詳しいわけではないが、地ビール醸造所同士が協力して1つのビールを創り上げるという試みはこれまであまりなかったのではないだろうか。その意味で、大いに注目される取り組みといえる。
「東北魂ビール」、毎年醸造するとのことで、これからがまた楽しみである。
追記(2014.6.4):「東北魂ビール」の第二弾、「シングル魂ラガー」が 先月下旬からお目見えしている。今回は夏が近いということで、「爽やかな苦み」が特徴の、炭酸強めのビールである。
今回は既に品薄らしく、なかなか飲めるところがないようである。仙台では国分町の「アンバーロンド」で飲める(まだあれば…)。それから別のところにも書いた通り、 交流戦の期間中、楽天のホームであるKoboスタ宮城で試合がある日はスタジアム前の広場で「東北地ビール祭」が開催されており、いわて蔵ビール、あくらビール、福島路ビールが樽生で飲めるが、ここでもこの「シングル魂ラガー」が飲める。
次は11月頃醸造の予定だそうである。今度はどんなビールができるのか楽しみである。
2013年12月31日
東北で地ビールが飲める店 番外編その25〜東北地ビール紀行第4回「秋田県編」(「東北復興」紙への寄稿原稿)
「東北復興」紙第18号では、いつもの連載の他に、「東北地ビール紀行」の第4回目として秋田県の地ビールについても取り上げた。前回の岩手と言い、今回の秋田と言い、つくづく東北にはいい地ビールが多くあることを実感する。東北については、「米処は酒処」とよく評されるが、「酒処はビール処」とも言えるかもしれない。
東北地ビール紀行 その4 秋田県編
東北地ビール紀行 その4 秋田県編
東北で岩手県に次いでホップ生産量が多いのが秋田県である。その秋田県には現在、地ビール醸造所が三箇所ある。まず、県庁所在地の秋田市にはあくらビール(秋田市大町1-2-40、TEL018-864-0141)がある。元はドイツスタイルを基本としたビールを醸造していて、私もその頃からずっと愛飲していたが、現在は醸造長の長谷川さんがカテゴリーにとらわれないスタイルを追求し、さまざまなクラフトビールを醸造していて、全国各地の地ビール愛好家からの評価も高い。特にホップの選び方、使い方に特徴があり、飲めばすぐあくらのビールと分かる個性を作り出している。醸造所のあるあくらフォースクエアには、「ビアカフェあくら」と「ビアレストランプラッツ」という二つの直営の飲食店があり、どちらでも地元の食材を使った美味しい料理と一緒に出来たてのあくらビールを味わえる。何よりこれらあくらビールが二時間飲み放題で二一〇〇円というのは直営店ならではで、地ビールのない仙台にいる私からするとうらやましい限りである。
秋田県内には他に、田沢湖周辺に二箇所の地ビール醸造所がある。その一つ、田沢湖ビール(仙北市田沢湖卒田字早稲田430、TEL0187-44-3988)は秋田県内で一番早く地ビール醸造を始めた醸造所である。東北を題材とした演劇を得意とする劇団わらび座の本拠地、たざわこ芸術村の中に醸造所とレストラン、それに「温泉ゆぽぽ」がある。温泉ゆぽぽでは宿泊もでき、温泉上がりに出来たての地ビールを飲むというビール好きにとってはこの上ない極楽体験もできる。田沢湖ビールではまた、全国の地ビール醸造所でも稀な、麦芽製造まで行える設備を持っており、他の地ビール醸造所からも麦芽づくりを請け負ったりしてもいる。アルト、ケルシュ、ダークラガー、ピルスナー、バイツェン、などドイツスタイルのビールがメインで、いずれもさすがの出来栄えである。併設のレストランではフレンチやイタリアンが味わえるが、同じ敷地内にある「お食事処ばっきゃ」と「温泉ゆぽぽ本館」では、地元の食材をふんだんに使った和食が楽しめる。また、秋田駅ビル「トピコ」内にも直営の「あきた海鮮食堂」(秋田市中通7-2-1-3F、TEL018-889-3554)があり、秋田で取れた新鮮な魚介類の料理が味わえる他、田沢湖ビールが飲み放題で一時間一〇五〇円と、これまたうらやましい価格設定となっている。
もう一つ、湖畔の杜ビール(仙北市田沢湖田沢字春山37-5、TEL0187-58-0608)はその名の通り、田沢湖畔に醸造所兼レストランを構えている。湖畔の杜ビールは、他の二つの地ビール醸造所とは若干スタイルが違っている。日本の地ビールは大手との差別化を図るために、大手が手掛けないスタイルのビールを醸造するところが多いが、湖畔の杜ビールでは、「日本人は明治の頃からずっとピルスナーというビールだけを愛し、飲み続けてきた」という認識から、ピルスナーやあきたこまちを使ったラガーなど、大手のビールの愛好者にとっても馴染み深いビールをメインに醸造している。地ビールの味わいに馴染めないという人にとっても抵抗のない、すっきりした味わいのビールに仕上がっている。併設の「湖畔の杜レストランORAE」では、地元の旬の食材を使った料理が味わえる。特に、行者にんにくを使ったソーセージの人気が高い。眼前に田沢湖が広がり、景色も楽しめる。
これら秋田の地ビール三箇所を見ていていいなと思うのは、これら三箇所の地ビール醸造所がことあるごとに互いに協調しているということである。秋田県内で開催されるビール関係のイベントでは揃って出店してイベントを盛り上げている。また、秋田県総合食品研究センターと協力して桜の木から採取した酵母を使ったビールを開発したり、ホップ由来のコラーゲンを壊さずに醸造する方法を開発したりと、秋田県内のビール文化を共に広げていこうという意思が随所に感じられる。こうした醸造所同士の距離感は、東北の他地域の地ビール醸造所にもぜひとも見習ってほしいところである。
また、田沢湖ビールは毎年、ビールの原料となる大麦、ホップ、水、酵母すべて秋田県産という「あきた麦酒 恵」を醸造し、あくらビールも秋田県大潟村の農家が栽培した二条大麦「小春二条」を使ったビール「ふたりがかり」を醸造するなど、地産地消を意識した地ビールを手掛けている。麦芽もホップも海外産という地ビール醸造所が多い中、これらは本当の意味で「地ビール」と言えるのではないだろうか。秋田に足を運んだ折にはぜひ、これらの地ビールを味わっていただきたいものである。
2011年09月10日
東北で地ビールが飲める店 番外編その16〜クラフトビアフェスティバルin秋田
昨年に続いて、クラフトビアフェスティバルin秋田が、秋田駅前のアゴラ広場大屋根下で、今日9月10日から明日11日までの予定で開催されている。今年はたまたま秋田に行く用事があったので、これ幸いとばかり覗いてみた。
今年は、昨年を上回る全国47社のおよそ70種類のビールが集まった。初日の10日は時折り雨交じりのあいにくの天気だったが、多くの人が集まって歓談しながら各地の様々なビールを堪能していた。
全国の地ビールの他、会場では横手市の横手焼きそば、男鹿市のしょっつる焼きそば、秋田市の秋田かやき、にかほ市のにかほあげそば、三種町のみたね巻など、秋田の誇るご当地グルメも集結し、飲むだけでなく、食べる方でも楽しめるイベントとなっており、会場には子供連れの姿も目を引いた。
ビールでは、ご当地のあくらビール、田沢湖ビール、湖畔の杜ビールが揃い踏みするとともに、岩手・遠野のズモナビール、福島の福島路ビールなど東北各地の地ビールの他、茨城のシャトーカミヤ、埼玉のコエドブルワリー、神奈川のサンクトガーレン、静岡のビアバディが直接出店するなど、会場はさながら地ビール醸造所同士の交流の場ともなっていた。
昨年、好評で当日券が早々になくなったことから、今年はさらに量を増やして準備したそうだが、それでも特に遠方のビールは程なく品切れになるなど、相変わらずの人気ぶりであった。
個人的には、あくらビールがこの日のために醸造したアンバーケルシュ、9月15日に発売予定の銀河高原ビールの白ビール、栃木マイクロブルワリーのとちおとめエールや富山の城端麦酒のピンクグレープフルーツを使ったトロピカルピンクなどが印象に残った。
この分だと明日の最終日もきっと多くの人で賑わうことだろう。この新たに始まったビアフェスティバルが、着実に地元に根付きつつあることを嬉しく思う。
追記(2011.9.19):別のところにも追記したが、10月16日(日)には、「第2回秋田オクトーバーフェスト」が、あくらビールの中庭を会場に開催されるそうである。仕掛け人はもちろん、「酒場 戸隠」の三浦さんである。秋田のビール、このところの盛り上がりはすごい!の一言である。
追記(2011.10.16):「第2回秋田オクトーバーフェスト」の模様である。仙台オクトーバーフェストとは一味違う、「酒場 戸隠」の三浦さんや「あくらビール」の長谷川さんの人柄がにじみ出たような、アットホームなあったかい雰囲気のイベントである。
今年は、昨年を上回る全国47社のおよそ70種類のビールが集まった。初日の10日は時折り雨交じりのあいにくの天気だったが、多くの人が集まって歓談しながら各地の様々なビールを堪能していた。
全国の地ビールの他、会場では横手市の横手焼きそば、男鹿市のしょっつる焼きそば、秋田市の秋田かやき、にかほ市のにかほあげそば、三種町のみたね巻など、秋田の誇るご当地グルメも集結し、飲むだけでなく、食べる方でも楽しめるイベントとなっており、会場には子供連れの姿も目を引いた。
ビールでは、ご当地のあくらビール、田沢湖ビール、湖畔の杜ビールが揃い踏みするとともに、岩手・遠野のズモナビール、福島の福島路ビールなど東北各地の地ビールの他、茨城のシャトーカミヤ、埼玉のコエドブルワリー、神奈川のサンクトガーレン、静岡のビアバディが直接出店するなど、会場はさながら地ビール醸造所同士の交流の場ともなっていた。
昨年、好評で当日券が早々になくなったことから、今年はさらに量を増やして準備したそうだが、それでも特に遠方のビールは程なく品切れになるなど、相変わらずの人気ぶりであった。
個人的には、あくらビールがこの日のために醸造したアンバーケルシュ、9月15日に発売予定の銀河高原ビールの白ビール、栃木マイクロブルワリーのとちおとめエールや富山の城端麦酒のピンクグレープフルーツを使ったトロピカルピンクなどが印象に残った。
この分だと明日の最終日もきっと多くの人で賑わうことだろう。この新たに始まったビアフェスティバルが、着実に地元に根付きつつあることを嬉しく思う。
追記(2011.9.19):別のところにも追記したが、10月16日(日)には、「第2回秋田オクトーバーフェスト」が、あくらビールの中庭を会場に開催されるそうである。仕掛け人はもちろん、「酒場 戸隠」の三浦さんである。秋田のビール、このところの盛り上がりはすごい!の一言である。
追記(2011.10.16):「第2回秋田オクトーバーフェスト」の模様である。仙台オクトーバーフェストとは一味違う、「酒場 戸隠」の三浦さんや「あくらビール」の長谷川さんの人柄がにじみ出たような、アットホームなあったかい雰囲気のイベントである。
2010年08月21日
東北で地ビールが飲める店 番外編その12〜全国地ビールフェスティバルin一関
いやはや、相変わらずすごい人出である。今年で第13回目を迎えた「全国地ビールフェスティバルin一関」であるが、座れる席など皆無なくらい人、人、人である。
私が会場に着いたのは午後6時くらいだったが、その頃には東北以外の他地域のビールは軒並み完売で、馴染みの東北の地ビールが、並み居る酔客の注文に追われていた。
従って結局、他地域のビールは飲めず終いだったが、東北の地ビールも、遠野のズモナビールがメルツェンやアルト、西和賀の銀河高原ビールがGケルシュやホワイトエール(このようなイベントではもはや定番となりつつあるが)、地元一関のいわて蔵ビールが地元の小麦を使った小春ペールエールやパッションエール、秋田のあくらがアメリカンホワイトエールやインディアンペールエール、八戸の八戸シャトービールがヴァイツェンや青森りんごを使ったアップルエール、仙北の田沢湖ビールがダブルチョコレートボック、大崎の鳴子の風がパイナップルの発泡酒など、普段ないようなビールを競い合うように出していたお陰で、「来た甲斐があった感」を感じることができた。
それにしてもこの混雑ぶりはすごい。こうなったら来年からは、今流行りの「立ち飲み」スペースも追加してはどうだろうか。そうでなければビニールシートかござ持参で来るしかなさそうである(実際そのような人もいた)。しかし、このイベントがこのように夏の終わりの風物詩として定着したのは喜ばしい限りである。
地元の食材をふんだんに使った各種料理も健在で、飲むだけでなく、食べることでも楽しめるのもいい。全国の地ビールが64種類も一堂に会するのは、全国広しといえどもこのイベントだけだそうで、さすがは「地ビール王国」岩手の面目躍如たるものがある。
このフェスティバル、明日までだが、明日もきっとまた朝からたくさんの人が詰め掛けて、各地の様々な地ビールを堪能しながら盛り上がるのだろう。
今回のフェスティバルの詳細はここで紹介されている。
私が会場に着いたのは午後6時くらいだったが、その頃には東北以外の他地域のビールは軒並み完売で、馴染みの東北の地ビールが、並み居る酔客の注文に追われていた。
従って結局、他地域のビールは飲めず終いだったが、東北の地ビールも、遠野のズモナビールがメルツェンやアルト、西和賀の銀河高原ビールがGケルシュやホワイトエール(このようなイベントではもはや定番となりつつあるが)、地元一関のいわて蔵ビールが地元の小麦を使った小春ペールエールやパッションエール、秋田のあくらがアメリカンホワイトエールやインディアンペールエール、八戸の八戸シャトービールがヴァイツェンや青森りんごを使ったアップルエール、仙北の田沢湖ビールがダブルチョコレートボック、大崎の鳴子の風がパイナップルの発泡酒など、普段ないようなビールを競い合うように出していたお陰で、「来た甲斐があった感」を感じることができた。
それにしてもこの混雑ぶりはすごい。こうなったら来年からは、今流行りの「立ち飲み」スペースも追加してはどうだろうか。そうでなければビニールシートかござ持参で来るしかなさそうである(実際そのような人もいた)。しかし、このイベントがこのように夏の終わりの風物詩として定着したのは喜ばしい限りである。
地元の食材をふんだんに使った各種料理も健在で、飲むだけでなく、食べることでも楽しめるのもいい。全国の地ビールが64種類も一堂に会するのは、全国広しといえどもこのイベントだけだそうで、さすがは「地ビール王国」岩手の面目躍如たるものがある。
このフェスティバル、明日までだが、明日もきっとまた朝からたくさんの人が詰め掛けて、各地の様々な地ビールを堪能しながら盛り上がるのだろう。
今回のフェスティバルの詳細はここで紹介されている。
2010年05月17日
東北以外で地ビールが飲める店その5〜東京の「アウグスビール」
東京では、それこそ全国のいろいろな地ビールが飲める。今まで紹介してきたような東北の地ビールが飲める店もある。銀河高原ビールのオフィシャルサイトから飲める店を検索してみると(飲める店&買える店(お店検索))、東京都内で銀河高原ビールが飲める店は51件もヒットする。他にも、いわて蔵ビールが13件(参照サイト)、あくらビールも5件(参照サイト)、それぞれ都内で飲める店があるようである。もちろん、他の地ビールが飲める店もあるに違いない。元よりそうした地ビールが飲める都内の店をすべて紹介するのは東京人でない私には不可能である。ルパン三世のセリフを借りれば、「俺のポケットには大きすぎらぁ」である(笑)。
さて、こうした各地の地ビールが飲める店が東京にはひしめきあっているのとは別に、東京にも「地ビール」がある。東京国税局のサイトによれば、東京都内には8つの地ビール醸造所があるようである(参照サイト)。と言うか、国税局のサイトにこのような地ビールの紹介ページがあるというのも意外と言えば意外という気がする。でもまあ、こうして紹介してこれら地ビール醸造所の地ビールがたくさん売れればそれだけ税収が増えて国税局としても嬉しい、ということなのかもしれない。
今回紹介したい地ビールは、この東京国税局のサイトにはない東京の地ビール、「アウグスビール」である。アウグスビールが飲める店は、都内だけで108店ほどある。アウグスビールはヨーロッパの特級大麦麦芽100%とチェコのアロマホップを使い、もっとも味に影響すると云っていい水には特にこだわりを持って、福島の磐梯山系の伏流する純粋な地下水を汲み上げて使用しているということである。そう、東京の地ビールであるが、水は東北・福島の水なのである。
なぜ磐梯山系の天然水だったのか、それをアウグスビール直営のアウグスビアクラブで聞いてみたところ、実は元々アウグスビールは自前で醸造所を持っているわけではなく、ミュンヘンのバイエンシュテファンで学んだブラウマイスターが中心となって、さまざまなタイプの特徴あるビールを製造から販売までプロデュースしているということであった。
私が訪れた時にアウグスビアクラブにあったアウグスビールの樽生は4種類だったが、そのうち代表銘柄である「アウグスビール」と「アウグスビール・マデューロ」は以前紹介した福島路ビールが醸造しており、「TOSHI'S IPA」は御殿場高原ビール、「スノーブロンシュ」は神戸の地ビール醸造所に醸造を委託しているそうである。「アウグスビール」が東京国税局のサイトに載っていない理由もそれである。
なるほど、とそこで納得した。元々私がアウグスビールに出会ったのは、東京駅構内の黒塀横丁の中にある「barBAR東京」である。ここは各地の地ビールや各国のビールがいろいろと置いてある立ち飲みバーで、東京駅の中にあることもあって私のような地方のビール好きにはとても魅力的な店である。
ここの樽生にアウグスビールがあったのだが、メニューには「アウグスビール(福島)」とあって、「えぇ?そんなビール知らないぞ!」ということで印象に残ったビールだったのである。その後調べてみたら東京のビールのようだったので、「使っている水が福島の水だから福島と書いてたのかな」くらいに思っていたのだが、そうではなく醸造しているのも福島路ビールということで、このbarBAR東京の表記も間違いではなかったということがわかった。
いずれにせよ、このような手法で「アウグスビール」というブランドで様々な種類のビールが味わえるというのも「あり」だと思う。あまたある地ビール醸造所にはそれぞれ得意分野がある。そうした醸造所の得意な分野でさまざまなビールを醸造してもらうことで、「アウグスビール」ではいつも選りすぐりのビールが味わえるわけである。「アウグスビール」の「アウグス」というのは「本来の、本物の」という意味だそうで(英語表記だと"Augast Beer"なので何か8月に関係があるのかと思ってた;笑)、そうしたビールに対する思い入れが感じられるネーミングである。
このビールが置いてある都内の108店というのもいわゆる高級店が多く、都内ではプレミアムなビールとして広く認知されているようである。今後どんなビールがプロデュースされて世に出てくるのか、楽しみである。
追記(2010.5.19):東北が関係する東京の地ビールということで思い出したのが、以前紹介した田沢湖ビールのわらび座に行った時に教えていただいた「品川縣麦酒(しながわけんびーる)」である。
現在の品川区大井3丁目にはかつて日本で最初のビール醸造所があったそうである。一方、わらび座は清酒樽から分離・培養された日本最古の酵母「エド酵母」を持っていたそうである。この両者が協力してかつて日本で最初のビール醸造所があった品川の地で、日本最古の酵母を使ったビールを誕生させた。それが「品川縣麦酒」である。
品川区内ではこのビールが飲める飲食店も多く、着実にこの地の「地ビール」として根付いているようである。
さて、こうした各地の地ビールが飲める店が東京にはひしめきあっているのとは別に、東京にも「地ビール」がある。東京国税局のサイトによれば、東京都内には8つの地ビール醸造所があるようである(参照サイト)。と言うか、国税局のサイトにこのような地ビールの紹介ページがあるというのも意外と言えば意外という気がする。でもまあ、こうして紹介してこれら地ビール醸造所の地ビールがたくさん売れればそれだけ税収が増えて国税局としても嬉しい、ということなのかもしれない。
今回紹介したい地ビールは、この東京国税局のサイトにはない東京の地ビール、「アウグスビール」である。アウグスビールが飲める店は、都内だけで108店ほどある。アウグスビールはヨーロッパの特級大麦麦芽100%とチェコのアロマホップを使い、もっとも味に影響すると云っていい水には特にこだわりを持って、福島の磐梯山系の伏流する純粋な地下水を汲み上げて使用しているということである。そう、東京の地ビールであるが、水は東北・福島の水なのである。
なぜ磐梯山系の天然水だったのか、それをアウグスビール直営のアウグスビアクラブで聞いてみたところ、実は元々アウグスビールは自前で醸造所を持っているわけではなく、ミュンヘンのバイエンシュテファンで学んだブラウマイスターが中心となって、さまざまなタイプの特徴あるビールを製造から販売までプロデュースしているということであった。
私が訪れた時にアウグスビアクラブにあったアウグスビールの樽生は4種類だったが、そのうち代表銘柄である「アウグスビール」と「アウグスビール・マデューロ」は以前紹介した福島路ビールが醸造しており、「TOSHI'S IPA」は御殿場高原ビール、「スノーブロンシュ」は神戸の地ビール醸造所に醸造を委託しているそうである。「アウグスビール」が東京国税局のサイトに載っていない理由もそれである。
なるほど、とそこで納得した。元々私がアウグスビールに出会ったのは、東京駅構内の黒塀横丁の中にある「barBAR東京」である。ここは各地の地ビールや各国のビールがいろいろと置いてある立ち飲みバーで、東京駅の中にあることもあって私のような地方のビール好きにはとても魅力的な店である。
ここの樽生にアウグスビールがあったのだが、メニューには「アウグスビール(福島)」とあって、「えぇ?そんなビール知らないぞ!」ということで印象に残ったビールだったのである。その後調べてみたら東京のビールのようだったので、「使っている水が福島の水だから福島と書いてたのかな」くらいに思っていたのだが、そうではなく醸造しているのも福島路ビールということで、このbarBAR東京の表記も間違いではなかったということがわかった。
いずれにせよ、このような手法で「アウグスビール」というブランドで様々な種類のビールが味わえるというのも「あり」だと思う。あまたある地ビール醸造所にはそれぞれ得意分野がある。そうした醸造所の得意な分野でさまざまなビールを醸造してもらうことで、「アウグスビール」ではいつも選りすぐりのビールが味わえるわけである。「アウグスビール」の「アウグス」というのは「本来の、本物の」という意味だそうで(英語表記だと"Augast Beer"なので何か8月に関係があるのかと思ってた;笑)、そうしたビールに対する思い入れが感じられるネーミングである。
このビールが置いてある都内の108店というのもいわゆる高級店が多く、都内ではプレミアムなビールとして広く認知されているようである。今後どんなビールがプロデュースされて世に出てくるのか、楽しみである。
追記(2010.5.19):東北が関係する東京の地ビールということで思い出したのが、以前紹介した田沢湖ビールのわらび座に行った時に教えていただいた「品川縣麦酒(しながわけんびーる)」である。
現在の品川区大井3丁目にはかつて日本で最初のビール醸造所があったそうである。一方、わらび座は清酒樽から分離・培養された日本最古の酵母「エド酵母」を持っていたそうである。この両者が協力してかつて日本で最初のビール醸造所があった品川の地で、日本最古の酵母を使ったビールを誕生させた。それが「品川縣麦酒」である。
品川区内ではこのビールが飲める飲食店も多く、着実にこの地の「地ビール」として根付いているようである。
2009年08月23日
東北で地ビールが飲める店 番外編その9〜全国地ビールフェスティバルin一関
今年も8月21〜23日の日程で、一関文化センター前広場を会場に、全国地ビールフェスティバルin一関が開催されている。
今年は全国の地ビール醸造所64社が集まった。各地の地ビールをとことん楽しめる夏のイベントとしてすっかり定着した感のあるこのフェスティバルであるが、今年も昨年同様、同時開催として7月24日から8月23日までの期間、地元食材を使った料理と地ビールのコラボレーションがウリの「地ビールストリート」が開催され、一関市内の16の飲食店でいろいろな地ビールが楽しめる。また、今年初めての取り組みとして、8月22日に「地ビールミュージックパーク」と題して、ジャズの生演奏を聴きながら地ビールを楽しめるイベントも用意された。この3日間、一関市はまさに地ビール一色である。
私も幸運なことに、22日に一関近くまで行く用事があったので、今年も帰りに寄ってみた。相変わらずかなりの人手で、皆地ビールと地元食材がメインの料理を存分に楽しんでいる風であった。私は箕面ビールのリアルベルジャンレッドエール、銀河高原ビールのG-ケルシュ、鳴子の風のパイナップルBOMBERとアップルブリュー、伊勢角屋麦酒のブラウンエール、サンクトガーレンのゴールデンエール、あくらのビスケットヴァイツェン、田沢湖ビールのあきたモルトなど、普段なかなかお目にかかれない限定の樽生ビールを中心に各地のビールを楽しむことができた。G-ケルシュは銀河高原ビールとして初めてのケルシュだが、頭に銀河高原の「G」がついている通り、銀河高原ビールならではの味に仕上がっていた。
毎度同じことを書くが(笑)、地元食材を使った料理も大層な人気で、そちらがお目当ての高校生など若い世代や子供連れの夫婦も会場には多く見られた。私も世嬉の一の一関産野菜たっぷりの野菜カレー、一関トマトのトマトピザ、室根総合開発の室根やわらか羊、調理師会一関支部の平泉産ラッキー玉ネギ酢漬けなど、とてもおいしい料理を堪能させていただいた。
設営されたテントの座席はほぼ満席で、どこの席でも地ビールと地料理で陽気に盛り上がっている人たちの姿が印象的であった。やはり、おいしいビールとおいしい料理は、人をこの上なく幸せな気分にさせるようである。
このフェスティバルも23日が最終日。きっとまた大いに盛り上がれることだろう。
今年は全国の地ビール醸造所64社が集まった。各地の地ビールをとことん楽しめる夏のイベントとしてすっかり定着した感のあるこのフェスティバルであるが、今年も昨年同様、同時開催として7月24日から8月23日までの期間、地元食材を使った料理と地ビールのコラボレーションがウリの「地ビールストリート」が開催され、一関市内の16の飲食店でいろいろな地ビールが楽しめる。また、今年初めての取り組みとして、8月22日に「地ビールミュージックパーク」と題して、ジャズの生演奏を聴きながら地ビールを楽しめるイベントも用意された。この3日間、一関市はまさに地ビール一色である。
私も幸運なことに、22日に一関近くまで行く用事があったので、今年も帰りに寄ってみた。相変わらずかなりの人手で、皆地ビールと地元食材がメインの料理を存分に楽しんでいる風であった。私は箕面ビールのリアルベルジャンレッドエール、銀河高原ビールのG-ケルシュ、鳴子の風のパイナップルBOMBERとアップルブリュー、伊勢角屋麦酒のブラウンエール、サンクトガーレンのゴールデンエール、あくらのビスケットヴァイツェン、田沢湖ビールのあきたモルトなど、普段なかなかお目にかかれない限定の樽生ビールを中心に各地のビールを楽しむことができた。G-ケルシュは銀河高原ビールとして初めてのケルシュだが、頭に銀河高原の「G」がついている通り、銀河高原ビールならではの味に仕上がっていた。
毎度同じことを書くが(笑)、地元食材を使った料理も大層な人気で、そちらがお目当ての高校生など若い世代や子供連れの夫婦も会場には多く見られた。私も世嬉の一の一関産野菜たっぷりの野菜カレー、一関トマトのトマトピザ、室根総合開発の室根やわらか羊、調理師会一関支部の平泉産ラッキー玉ネギ酢漬けなど、とてもおいしい料理を堪能させていただいた。
設営されたテントの座席はほぼ満席で、どこの席でも地ビールと地料理で陽気に盛り上がっている人たちの姿が印象的であった。やはり、おいしいビールとおいしい料理は、人をこの上なく幸せな気分にさせるようである。
このフェスティバルも23日が最終日。きっとまた大いに盛り上がれることだろう。