八戸シャトービール  

2010年08月21日

東北で地ビールが飲める店 番外編その12〜全国地ビールフェスティバルin一関

717442.jpg  いやはや、相変わらずすごい人出である。今年で第13回目を迎えた「全国地ビールフェスティバルin一関」であるが、座れる席など皆無なくらい人、人、人である。

 私が会場に着いたのは午後6時くらいだったが、その頃には東北以外の他地域のビールは軒並み完売で、馴染みの東北の地ビールが、並み居る酔客の注文に追われていた。

 従って結局、他地域のビールは飲めず終いだったが、東北の地ビールも、遠野のズモナビールがメルツェンやアルト、西和賀の銀河高原ビールがGケルシュやホワイトエール(このようなイベントではもはや定番となりつつあるが)、地元一関のいわて蔵ビールが地元の小麦を使った小春ペールエールやパッションエール、秋田のあくらがアメリカンホワイトエールやインディアンペールエール、八戸の八戸シャトービールがヴァイツェンや青森りんごを使ったアップルエール、仙北の田沢湖ビールがダブルチョコレートボック、大崎の鳴子の風がパイナップルの発泡酒など、普段ないようなビールを競い合うように出していたお陰で、「来た甲斐があった感」を感じることができた。

 それにしてもこの混雑ぶりはすごい。こうなったら来年からは、今流行りの「立ち飲み」スペースも追加してはどうだろうか。そうでなければビニールシートかござ持参で来るしかなさそうである(実際そのような人もいた)。しかし、このイベントがこのように夏の終わりの風物詩として定着したのは喜ばしい限りである。

 地元の食材をふんだんに使った各種料理も健在で、飲むだけでなく、食べることでも楽しめるのもいい。全国の地ビールが64種類も一堂に会するのは、全国広しといえどもこのイベントだけだそうで、さすがは「地ビール王国」岩手の面目躍如たるものがある。

 このフェスティバル、明日までだが、明日もきっとまた朝からたくさんの人が詰め掛けて、各地の様々な地ビールを堪能しながら盛り上がるのだろう。

 今回のフェスティバルの詳細はここで紹介されている。

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2008年05月02日

東北で地ビールが飲める店 番外編その5〜第5回東北地ビールフェスティバルin福島

ea9e088c.jpg 明日5月3日から5日まで、「第5回東北地ビールフェスティバルin福島」がJR福島駅前のまちなか広場にて各日とも11:00〜17:00の予定で開催される。

 同フェスティバルは毎年、7月中旬の海の日を含む三連休期間に岩手の小岩井農場を会場に行われてきたが、今回は日程、開催場所とも変更しての開催である。

 東北各地の地ビール醸造所から、今年は青森の八戸シャトービール(合同酒精株式会社)、岩手の銀河高原ビール(東日本沢内総合開発株式会社、5月3日のみ出店)、遠野麦酒ZUMONA(上閉伊酒造株式会社)、宮城の奥州仙台伊達政宗麦酒(長沼環境開発株式会社)、鳥の海ブルワリー(株式会社宮城マイクロブルワリー)、山形の地ビール月山(西川町総合開発株式会社)、福島のみちのく福島路ビール(有限会社福島路ビール)、猪苗代地ビール(親正産業株式会社)が出店する予定となっている。東北各地の地ビールの飲み比べができる機会は少ない。その意味で、東北のビール好きにとって嬉しい、とても貴重なイベントである。

 今回のフェスティバルで特筆すべきは、上記の地ビールに加えて、少量の限定販売ながら、以前醸造を取り止めたことを伝えた会津麦酒写真参照)も会場で販売されることである。恐らく、会津麦酒を飲める最後の機会となるのではないだろうか。

 そう言えば、今回の福島での開催には、会津麦酒のジョン・シュルツ氏の協力があったと、会津若松の「くいしん坊」のおかみさんが言っていた。シュルツ氏が会場を訪れるかどうかは分からないが、なくなる前にもう一度会津麦酒を、という向きは、早めに来場することをオススメしたい。


追記(2008.5.6):毎日新聞の地域版に、今回の東北地ビールフェスティバルの模様が報じられていた(該当サイト)。「“幻のビール”に注文殺到」との見出しで、会津麦酒の最後の樽に注文が殺到したと書かれている。

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2007年07月19日

東北で地ビールが飲める店その25〜岩手県久慈市

2dd903a8.jpg 岩手県の三陸沿岸北部に位置する久慈市は、北限の海女や久慈琥珀で有名な人口約40,000人の市である。琥珀というのは様々な木の樹脂が化石となったもので、宝石の中で唯一植物由来のものだそうである。そう言われてみれば、真珠や珊瑚、べっ甲のように動物由来の宝石はあるが、確かに植物由来のものは他に思い当たらない。久慈市にはこの琥珀の国内唯一の博物館である琥珀博物館がある。

 さて、この久慈市で地ビールの飲める店を探してみたが、残念ながら街中にはそれらしき店は見当たらなかった。残念である。

 ところで、久慈市は山形村と合併して新しい久慈市となったのだが、この旧山形村には隣の葛巻町との境に平庭高原という高原がある。この高原は日本最大と言われる白樺林で有名で、約300haに実に30万本以上の白樺が林立しているという。私が個人的に最も好きな樹は東北の山間部でよく見られるブナであるが、白樺、しかもこれだけの規模で群生している白樺林は東北では確かに珍しい。新緑や紅葉の時期も魅力的だが、夏もいい。夏の日差しに緑の葉と白い幹が輝いて鮮やかである。

 この平庭高原、他に初夏のつつじ祭りや東北唯一の闘牛でも知られているようであるが、私にとっては平庭高原ビールという地ビールの醸造所があることでよく知っている場所である。

 平庭高原ビールのある場所は平庭高原の最高標高地点である平庭峠である。標高はおよそ800mで、東北の中では最も標高の高い地ビール醸造所であると思われる。白樺林の下を流れる伏流水を用いた麦芽100%のビールであるが、ビールの味がより分かるように炭酸は控えめに、酵母独特のにおいを抑えるために半分だけろ過するなど、他の地ビール醸造所とは少し異なるこだわりを持っている。また、日本で唯一のワールドブルーイングアカデミーを修了した地元出身の女性醸造士が醸造を手掛けていることでも知られている。

 ビールのラインナップはかつてはヴァイツェンやピルスナーなど他の地ビール醸造所とほぼ同様であったが、現在はフェザーライトエール、ペールエール、アンバーエールの3種と、その時々で醸造される限定品とに再編された。

 ただ、この平庭高原ビール、人里離れた標高の高い高原にあるために、行きづらいのが難点と言えば難点である。良質の水などビールを醸造する環境を優先させた結果であるので止むを得ない面もあるのであるが。

 JR久慈駅からJR盛岡駅行きのJRバスに乗れば約50分で現地に着けるので、久慈市内を起点にすれば行けないこともないが(例えば行きはJR久慈駅17:10発JR盛岡駅行き、帰りは平庭高原19:52発のJR久慈駅行き)、往復に要する時間を考えればいっそのこと、平庭高原に宿を取って後顧の憂いなく飲むのがベストだと思う。

 平庭高原ビールから約500mほどのところには、平庭山荘という宿泊施設があり(写真参照)、その中にあるレストランやまぼうしでは、3種類の平庭高原ビールの生が飲める。ちなみに、平庭高原ビールの醸造所の隣にある売店でも生の試飲ができるようになっている。また、平庭高原ビールの向かいにあるレストラン白い森でも、生ではないがやはり平庭高原ビールを味わえる。白樺林に囲まれた仙境で日常を離れて泊りがけで地ビールをとことん楽しむというのも、考えてみれば贅沢なお金と時間の使い方であるように思う。


追記(2008.9.18):上記の平庭高原ビールだが、なんとも残念なことにこの8月で醸造所を閉めてしまったそうである。平庭高原ビールがなくなったということはただ単にひとつの地ビールがなくなったというだけでなく、1.東北最高地点のビール醸造所がなくなった(次に高いのはどこだろうか、銀河高原ビールだろうか)、2.東北で女性醸造士が作るビールがなくなった(ひょっとしたら表に出ていないだけで他にもいるのかもしれないが)、3.三陸沿岸地域から地ビールがなくなった4.フェザーライトエールという種類のビールが東北からなくなった5.岩手県の地ビール醸造所数が宮城県と並び東北単独首位ではなくなった、というように、いろいろな面で失われたものがあることになる。その意味でも返す返すも残念である。


232645.jpg追記(2010.5.10):久慈市と言えば、上でも触れたように国内唯一の琥珀の産地として有名だが、そこで地ビールを発見した。その名も「琥珀の森」である。ラベルの説明書きには「数種類の厳選した麦芽とホップを使用し、ミネラル分が豊富な南部藩階上岳より湧き上がる名水・蟹沢(がんじゃ)の水で仕込みました」とある。

 「蟹沢の水」と言えば、以前紹介した八戸シャトービールを醸造している八戸ブルワリーが仕込みに使っている水である。見るとやはり製造が合同酒精株式会社 八戸ブルワリーで、久慈琥珀株式会社が販売を手掛けている。そう言えば濃淡さまざまなビールの色合いはよく「琥珀色」と形容されるが、まさにこのビールも琥珀色の色合いである。色合いや味は八戸シャトービールの「ブラウマイスターオリジナル」に近いように思えた。

 久慈市内の久慈琥珀博物館か、道の駅くじ「やませ土風館」の物産館「土の館」1Fにある久慈琥珀・街の駅店で購入できる。残念ながら、他に市内の飲食店などで飲めるところはないそうである。

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