宮古市
2016年08月24日
東北の逸品その26〜南部せんべいじゃない岩手の2つのせんべい
岩手を代表するせんべいと言えば、誰が何と言っても南部せんべいである。その起源は南北朝時代に遡るという、小麦粉を水で練って円形の型に入れて堅く焼いて作るせんべいである。小麦粉以外に何も混ぜないプレーンの「白せんべい」もあるが、どちらかと言うと、ゴマやピーナッツが練り込まれたものがメジャーである。卵とマーガリン、砂糖を加えたクッキー生地の南部せんべいもあって人気である。最近ではせんべい店間の競争によって、さまざまな味のバリエーションが生まれていて、いったい全部で何種類あるのかさっぱり分からないくらい、数多くの味の南部せんべいがある。
この南部せんべいが岩手を代表する土産であることは間違いないが、岩手には他にもおススメのせんべいがある。その中でもとりわけおススメの2つのせんべいを紹介したい。
一つは「亀の子せんべい」である。岩手の内陸南部、一関市から奥州市江刺区にかけて売られている、その名の通り亀の子の形をしたせんべいである。黒胡麻をペーストにして作った胡麻飴を小麦粉で作った生地にかけた、甘さの中にごまの風味が強く感じられる。小麦粉の生地はカリッとしていて、上にかかっている胡麻ペーストはしっとりとしていて、その2つの食感がまたいい感じである。
一関市にある「亀の子せんべい本舗 大浪」が元祖とされていて、明治の中頃に青森のせんべい店で修業をしていた大浪とよのが初めて作ったということである。「亀の子せんべい本舗 大浪」の亀の子せんべいは、一ノ関駅内の土産物店など、いろいろなところに置いてあって手に入れやすい。味も元祖だけあって、安定の旨さである。直営店に行くと、金ごまを使った「こがねせんべい」もあり、これもおススメである。
加えて、奥州市江刺区にある「八重吉煎餅店」の亀の子せんべいがまた絶品である。生地を炭火でじっくり焼き上げ、熱いうちにつまんで、亀の甲羅のような形にして固まるの待ち、砂糖で味付けした黒ごまをたっぷりと付け、さらに炭火の上で約半日乾かす、という完成までにおよそ一日半かかる逸品である。すべて手焼きで、作れる量が限られるため、売り切れのことも多いが、見つけたら即買いである。
一つは「亀の子せんべい」である。岩手の内陸南部、一関市から奥州市江刺区にかけて売られている、その名の通り亀の子の形をしたせんべいである。黒胡麻をペーストにして作った胡麻飴を小麦粉で作った生地にかけた、甘さの中にごまの風味が強く感じられる。小麦粉の生地はカリッとしていて、上にかかっている胡麻ペーストはしっとりとしていて、その2つの食感がまたいい感じである。
一関市にある「亀の子せんべい本舗 大浪」が元祖とされていて、明治の中頃に青森のせんべい店で修業をしていた大浪とよのが初めて作ったということである。「亀の子せんべい本舗 大浪」の亀の子せんべいは、一ノ関駅内の土産物店など、いろいろなところに置いてあって手に入れやすい。味も元祖だけあって、安定の旨さである。直営店に行くと、金ごまを使った「こがねせんべい」もあり、これもおススメである。
加えて、奥州市江刺区にある「八重吉煎餅店」の亀の子せんべいがまた絶品である。生地を炭火でじっくり焼き上げ、熱いうちにつまんで、亀の甲羅のような形にして固まるの待ち、砂糖で味付けした黒ごまをたっぷりと付け、さらに炭火の上で約半日乾かす、という完成までにおよそ一日半かかる逸品である。すべて手焼きで、作れる量が限られるため、売り切れのことも多いが、見つけたら即買いである。
そしてもう一つ、こちらは岩手の三陸沿岸宮古市にある、いかの形をした「いかせんべい」もおススメである。形がいかであるだけでなく、原材料にもいかが使われていて、せんべい生地のほんのりした甘さの中にいかの旨みが感じられて、これまた美味しいせんべいである。
こちらの元祖は創業明治14年という「すがた」である。ここの「元祖いかせんべい」が、このせんべいのスタンダードと言える味である。スルメ煮汁とスルメ粉末を使ったせんべいはいかの風味が強く感じられる。硬めの歯ごたえと、本物のスルメ同様噛めば噛むほど味わいが増すような感じである。創業以来の手焼きで作られている。
宮古市内では、「すがた」以外にも、お母さんと息子さん二人が手焼きしている「はかたや」、「中村屋」など複数の店でいかせんべいを作っている。レシピが店によって違うので、食べ比べてみるのが楽しい。より好みの味のいかせんべいが見つかるかもしれない。宮古市内だけでなく、山田町や田野畑村でもいかせんべいを作っているせんべい店がある。
こちらの元祖は創業明治14年という「すがた」である。ここの「元祖いかせんべい」が、このせんべいのスタンダードと言える味である。スルメ煮汁とスルメ粉末を使ったせんべいはいかの風味が強く感じられる。硬めの歯ごたえと、本物のスルメ同様噛めば噛むほど味わいが増すような感じである。創業以来の手焼きで作られている。
宮古市内では、「すがた」以外にも、お母さんと息子さん二人が手焼きしている「はかたや」、「中村屋」など複数の店でいかせんべいを作っている。レシピが店によって違うので、食べ比べてみるのが楽しい。より好みの味のいかせんべいが見つかるかもしれない。宮古市内だけでなく、山田町や田野畑村でもいかせんべいを作っているせんべい店がある。
「亀の子せんべい」も「いかせんべい」も、どちらのせんべいも元祖ががっちり伝統を守っているが、それだけでなく元祖以外の店がしっかり個性を発揮してすそ野を広げているところがいいと思う。機会があったらぜひ味わってみてほしい逸品である。
2010年08月03日
東北の逸品その22〜日本一小さなレトルト工場の最強のレトルトカレー
カレー好きの私にとって、レトルトカレーは最も手軽にカレーが食べられる手段である。学生の頃はS&Bの「インド風チキンカレー」の味が大好きでよく食べていた。日本風、欧風のカレーから、インド、タイ風のカレーまで、さまざまなカレーが選べるのもレトルトカレーのいいところである。ただ、最近はスーパーの品ぞろえなどを観察すると、本格的なインド風のカレーがあまりないのが私がちょっと物足りなさを感じるところではある。
その一方で最近はご当地レトルトカレーが大流行りのようで、一説には全国に300種類以上のご当地レトルトカレーがあるとも言われる。それらの多くはご当地の具材や味にはこだわっているものの、本当に私のようなカレー好きが満足するようなカレーはなかなかないというのが実情ではある。
今回紹介するのは、カテゴリー的にはそうしたご当地レトルトカレーの一つに含まれるのだろうが、そうしたブームの以前からコツコツとこだわりのレトルトカレーを作ってきた、いわばご当地レトルトカレーの先駆けとも言うべき逸品である。しかも、そこいらのカレー専門店のカレーよりも格段においしいという、私的には最強のレトルトカレーである。
以前、「東北の食べ処その14」と「東北で地ビールの飲める店その36」で紹介した、三陸沿岸にある岩手県宮古市のカレー店「カリー亭」(正確には口へんに加と、口へんに厘に亭である)のカレーをそのままレトルトカレーにしたものが岩手にはある。
製造元の「とりもと」は宮古市で「カリー亭」と「焼き鳥とりもと」を経営する有限会社だが、ここはオーナーが自任する通り、「日本で一番小さなレトルト工場」も持っている。その設備を用いて、自慢のカレー3種をレトルトにしている。チキンカレー、キーマカレー、ビーフカレーの3種である。ビーフカレーは英国風甘口カレー、キーマカレーはバナナやパイナップルを使った南国風の中辛カレー、そしてチキンカレーは骨付き鶏もも肉が一本丸ごと入ったインド風の辛口カレーである。
私のオススメはもちろん、チキンカレーであるが、食材からしてまさにこだわりの逸品である。岩手の骨付き鶏もも肉を、これまた岩手の大東町の菜種油で炒めて、旨みを引き出した玉ねぎと合わせて、天日塩とスパイスだけで調味している。
特筆すべきは、これらのカレー、化学調味料を使っていないのである。ほとんどのレトルトカレーは、構造上長期保存ができることから、保存料などは元々使っていないのだが、簡単に旨みを増せる化学調味料は使っている。これに対してここのレトルトカレーは、化学調味料も含めて一切の添加物を使用していないのである。これは自分のカレーに対する並々ならぬ自信が伺える。
同社のサイトから通販でも買えるが、宮古市内はもちろん、「かわとく壱番館」など盛岡市内の物産店で購入することもできる。
その一方で最近はご当地レトルトカレーが大流行りのようで、一説には全国に300種類以上のご当地レトルトカレーがあるとも言われる。それらの多くはご当地の具材や味にはこだわっているものの、本当に私のようなカレー好きが満足するようなカレーはなかなかないというのが実情ではある。
今回紹介するのは、カテゴリー的にはそうしたご当地レトルトカレーの一つに含まれるのだろうが、そうしたブームの以前からコツコツとこだわりのレトルトカレーを作ってきた、いわばご当地レトルトカレーの先駆けとも言うべき逸品である。しかも、そこいらのカレー専門店のカレーよりも格段においしいという、私的には最強のレトルトカレーである。
以前、「東北の食べ処その14」と「東北で地ビールの飲める店その36」で紹介した、三陸沿岸にある岩手県宮古市のカレー店「カリー亭」(正確には口へんに加と、口へんに厘に亭である)のカレーをそのままレトルトカレーにしたものが岩手にはある。
製造元の「とりもと」は宮古市で「カリー亭」と「焼き鳥とりもと」を経営する有限会社だが、ここはオーナーが自任する通り、「日本で一番小さなレトルト工場」も持っている。その設備を用いて、自慢のカレー3種をレトルトにしている。チキンカレー、キーマカレー、ビーフカレーの3種である。ビーフカレーは英国風甘口カレー、キーマカレーはバナナやパイナップルを使った南国風の中辛カレー、そしてチキンカレーは骨付き鶏もも肉が一本丸ごと入ったインド風の辛口カレーである。
私のオススメはもちろん、チキンカレーであるが、食材からしてまさにこだわりの逸品である。岩手の骨付き鶏もも肉を、これまた岩手の大東町の菜種油で炒めて、旨みを引き出した玉ねぎと合わせて、天日塩とスパイスだけで調味している。
特筆すべきは、これらのカレー、化学調味料を使っていないのである。ほとんどのレトルトカレーは、構造上長期保存ができることから、保存料などは元々使っていないのだが、簡単に旨みを増せる化学調味料は使っている。これに対してここのレトルトカレーは、化学調味料も含めて一切の添加物を使用していないのである。これは自分のカレーに対する並々ならぬ自信が伺える。
同社のサイトから通販でも買えるが、宮古市内はもちろん、「かわとく壱番館」など盛岡市内の物産店で購入することもできる。
2009年04月21日
東北のオススメスポットその9〜あまり知られていない本州最東端の地
以前、端っこは「秘境」ではないというようなことを書いた。東北の最北端の下北半島・大間崎(おおまさき)やその対岸の津軽半島・竜飛崎(たっぴざき)は、東北でも著名な観光スポットである。
事のついでに、他の端っこも調べてみた。東北の最西端はこれまた有名な男鹿半島の入道崎か、と思いきや、東北日本が北東に伸びていることもあって、山形県鶴岡市の新潟県境付近が最西端のようである。ここは鼠ヶ関(ねずがせき)という奥羽三古関の一つがある、東北の日本海側の玄関口である。
また、最南端は東北で最も温暖で最も早く桜が咲くことで有名ないわき市小名浜(おなはま)かと思いきや、これまたさにあらず、「合併しない宣言」で注目を集めた山間の矢祭町であった。東北の最北端は本州の最北端でもあり、それで下北半島は有名なのだろうが、最西端や最南端は他地域と隣接している、あくまでも東北域内での端っこであるので、あまり目立たないのだろう。
では、東北の最東端はどこかと言うと、それは岩手県宮古市にある魹ヶ崎である。これまた地名の読みづらさだけが原因ではないと思うが、同じ東北でもあまりに知られていない感がある。「とどがさき」と読むこの東北の最東端は、実は本州の最東端でもある。千葉県銚子市の犬吠崎が本州最東端と思われていたりすることが多いのだが、本当はこちらが最東端である。と説明しなければいけないくらい、知名度が低いのである。
もっとも、本州最東端だから陽が昇るのも本州一早い、というわけではない。緯度の関係で陽が昇るのは犬吠崎の方が早い。この辺も本州最東端について誤解される一因になっているかもしれない。
もう一つ、本州最東端にして東北最東端であるこのスポットがあまり知られていない大きな理由は、そのアクセスの悪さにあるのではないかと思う。三陸のリアス式海岸の真っただ中にあるこの岬は、海のそばとは思えないくらい山である(笑)。駐車場で車を降りてから最東端まで、「山道」を3.8km歩いていかないとたどり着けないのである。対岸に北海道が望めて旅情が掻き立てられ、観光バスが行き交う下北半島や津軽半島と違い、観光ツアーに組み込みづらいというのが、この本州最東端の地が目立たない一番の理由かもしれない。
この3.8kmの山道、普通に歩くと1時間半といったところだろうか。私が訪れた時は既に日暮れ時で辺りは暗くなり始めていた。せっかくここまで来て本州最東端の地に足を踏み入れずして引き返すのも残念である。何せ、この本州最東端(?)の駐車場まで来るにも車で山道を延々来なければいけないのである。かと言って山道の途中で暗くなられると困るので、行くなら完全に暗くなる前に行って戻ってこなければいけない。
というわけで、私はこの山道を走って岬を目指した。そうしたら、何とか片道22分で岬にたどり着くことができた。突如鬱蒼と茂る木々が途切れ、三陸海岸で最も明るいという灯台が出迎えてくれる(上写真参照)。最東端であるがゆえに視界の左右は開けている。目の前には何も遮るものがない、見渡す限りの三陸の海がある(中写真参照)。いい景色である。もちろん、本州最東端の碑もある(下写真参照)。
灯台守の悲喜交々の生活を描いた映画「喜びも悲しみも幾歳月」は、実在の灯台守の妻の手記が原作であるが、その灯台守夫婦もこの魹ヶ崎灯台で7年を過ごしたとのことである。よくぞこのような場所に7年も、と思わせられるような場所である、この魹ヶ崎は。端っこの地にして「秘境」という、東北でも稀有なスポットである。
と、ひとしきり最東端の秘境に浸った後は、来た道を再び全速力で目指す駐車場まで走ったのであった。今度来る時は昼間、もう少し余裕を持って歩いてみたいと思う。
事のついでに、他の端っこも調べてみた。東北の最西端はこれまた有名な男鹿半島の入道崎か、と思いきや、東北日本が北東に伸びていることもあって、山形県鶴岡市の新潟県境付近が最西端のようである。ここは鼠ヶ関(ねずがせき)という奥羽三古関の一つがある、東北の日本海側の玄関口である。
また、最南端は東北で最も温暖で最も早く桜が咲くことで有名ないわき市小名浜(おなはま)かと思いきや、これまたさにあらず、「合併しない宣言」で注目を集めた山間の矢祭町であった。東北の最北端は本州の最北端でもあり、それで下北半島は有名なのだろうが、最西端や最南端は他地域と隣接している、あくまでも東北域内での端っこであるので、あまり目立たないのだろう。
では、東北の最東端はどこかと言うと、それは岩手県宮古市にある魹ヶ崎である。これまた地名の読みづらさだけが原因ではないと思うが、同じ東北でもあまりに知られていない感がある。「とどがさき」と読むこの東北の最東端は、実は本州の最東端でもある。千葉県銚子市の犬吠崎が本州最東端と思われていたりすることが多いのだが、本当はこちらが最東端である。と説明しなければいけないくらい、知名度が低いのである。
もっとも、本州最東端だから陽が昇るのも本州一早い、というわけではない。緯度の関係で陽が昇るのは犬吠崎の方が早い。この辺も本州最東端について誤解される一因になっているかもしれない。
もう一つ、本州最東端にして東北最東端であるこのスポットがあまり知られていない大きな理由は、そのアクセスの悪さにあるのではないかと思う。三陸のリアス式海岸の真っただ中にあるこの岬は、海のそばとは思えないくらい山である(笑)。駐車場で車を降りてから最東端まで、「山道」を3.8km歩いていかないとたどり着けないのである。対岸に北海道が望めて旅情が掻き立てられ、観光バスが行き交う下北半島や津軽半島と違い、観光ツアーに組み込みづらいというのが、この本州最東端の地が目立たない一番の理由かもしれない。
この3.8kmの山道、普通に歩くと1時間半といったところだろうか。私が訪れた時は既に日暮れ時で辺りは暗くなり始めていた。せっかくここまで来て本州最東端の地に足を踏み入れずして引き返すのも残念である。何せ、この本州最東端(?)の駐車場まで来るにも車で山道を延々来なければいけないのである。かと言って山道の途中で暗くなられると困るので、行くなら完全に暗くなる前に行って戻ってこなければいけない。
というわけで、私はこの山道を走って岬を目指した。そうしたら、何とか片道22分で岬にたどり着くことができた。突如鬱蒼と茂る木々が途切れ、三陸海岸で最も明るいという灯台が出迎えてくれる(上写真参照)。最東端であるがゆえに視界の左右は開けている。目の前には何も遮るものがない、見渡す限りの三陸の海がある(中写真参照)。いい景色である。もちろん、本州最東端の碑もある(下写真参照)。
灯台守の悲喜交々の生活を描いた映画「喜びも悲しみも幾歳月」は、実在の灯台守の妻の手記が原作であるが、その灯台守夫婦もこの魹ヶ崎灯台で7年を過ごしたとのことである。よくぞこのような場所に7年も、と思わせられるような場所である、この魹ヶ崎は。端っこの地にして「秘境」という、東北でも稀有なスポットである。
と、ひとしきり最東端の秘境に浸った後は、来た道を再び全速力で目指す駐車場まで走ったのであった。今度来る時は昼間、もう少し余裕を持って歩いてみたいと思う。
2008年11月30日
東北で地ビールが飲める店その37〜岩手県宮古市
岩手県の三陸沿岸中部の町、宮古市は人口約6万人、人口的にも位置的にも岩手県の三陸沿岸の中心的な町と言ってよいと思う。釜石市など他の三陸沿岸の町同様、こちらも豊富な観光資源を抱え、三陸沿岸を旅するのにも拠点となる地である。私にとっては、以前紹介したが、三陸沿岸では珍しく本格的なインドカレーが食べられるカリー亭(「カリー」は口偏に加と口偏に厘)の存在が大きい。
この宮古市で地ビールの飲める店を探してみたが、これは予想以上の苦戦であった。事前情報で世界のビール10数種と無国籍料理が食べられるという、私にとってはドンピシャと思える店「楽菜(RAKUSAI)」(宮古市向町3-5、TEL0193-64-0931、11:30〜14:00、17:00〜22:00、
月曜定休、写真参照)があると聞いていたのだが、いざ行ってみたら店の方針が変わったそうで、残念ながらビールの種類はコロナ、クラシックラガー、スーパードライ、エビス、ギネス、シンハーのみと少なくなってしまっていた。
そこで飲食店街をくまなく歩いて他の店も探してみたのだが、例えば「Waiya Waiya」にはギネス、モレッティ、「居酒屋一休み」にはレーベンブロイ、「BAR CAFE the S」にはギネス、ハイネケンがあることが分かったものの、それら以外のビールが置いていそうな店がなく、結局その日はビールのおいしい店を見つけられずじまいであった。
失意のうちに(笑)翌日、昼にカリー亭に行ったところ、ふとレジの横の壁を見ると盛岡の地ビール「ベアレンビール」の季節限定ビールの発売を知らせるプレスリリースのFAXが貼ってあった。ここでベアレンビールが飲めるのかと店の人に聞いてみたところ、ここには置いていないが、ここのオーナーがやっている別の居酒屋でなら飲めるという。ちょうどオーナーの小幡さんがやってきたので、聞いてみたら小幡さんがやっているもう一軒の店「焼き鳥 鳥もと」には、このベアレンビールを始め、銀河高原ビールや外国のビールが何種類か置いてあるのだそうである。
ん〜、前日の夜に街を歩いていた時にはこの「焼き鳥 鳥もと」、ビールのおいしい店とはわからなかった。店の外にはそれを窺わせるような看板や幟の類はなかった。私のようにおいしいビールを求めて知らない街を彷徨い歩く(?)人が他にどれくらいいるのかは知らないが、ビール好きの立場からすれば、ビールに思い入れのある店のオーナーはぜひ、店の外から見てもそのことが分かる何らかのサインを出しておいてほしい。とりもとの前も通りかかったが、そうしたサインが特になかったので、先入観から普通の焼き鳥屋さんかと思ってしまっていた。
それからWeb対策である。以前も書いたが、ネットで検索してみてもビールのおいしい店に関する情報はあまり引っかかってこない。この「焼き鳥 鳥もと」もサイトがあるとのことだったので、見てみると確かにベアレンや銀河高原などのドリンクメニューが画像と共に出てきて、「最初から分かって」そのサイトに来ればそれが見られる。しかし、そうした予備知識がなく単に検索語だけを入れて検索しても(例えば、「地ビール 宮古市」など)、まったく引っかかってこない。この辺りの、いわゆるSEO(検索エンジン最適化)対策もぜひお願いしたいところである。
ともあれ、まだ飲んでいないが宮古市でもおいしいビールが飲める店が見つかったのは幸運であった。次に宮古市を訪れることがあったら、わき目もふらず「焼き鳥 鳥もと」に行ってみようと思う。そして小幡さんの、ビールと同じくらい思い入れのある炭火焼き鳥も一緒に味わってみたいと思う。
追記(2013.11.2):上で紹介した「焼き鳥 鳥もと」、東北地方太平洋沖地震に伴う大津波で店舗が大規模半壊し、長らく営業を休んでいた。その間の復興に向けた歩みについては小幡さんのブログで拝見していたが、震災発生から1年8ヶ月を経た昨年11月27日についに新装オープンした。
新しい店舗は天井を高く、段差をなくしたバリアフリーが特徴である。ベアレンの樽生も変わらず飲める(時々品切れしているが…)し、定番の串焼きも変わらず食べられる。
様々な困難を乗り越え、再び「鳥もと」を開店させた小幡さんに敬意を表したい。11月15日(金)にはベアレンとタイアップした「ベアレンビールを楽しむ会 in 宮古 鳥もと」を開催するそうである。
追記(2014.12.23):久しぶりに「焼き鳥 鳥もと」を訪れたところ、ベアレン樽生としてアルトが置いてあった。相変わらず焼き鳥を始めとする串焼きの数々は美味しい。
もう一軒、新町にある「la Tache」(宮古市新町1-1、TEL0193-77-3600、12:00〜2:00)は、ベルギービールが瓶で数種類置いてあるカフェバー。フレンチ風のフードメニューなどが豊富にあり、どれも美味しい。 深夜まで営業しているので、2軒目以降のお店として行くのにも貴重な存在である。
この宮古市で地ビールの飲める店を探してみたが、これは予想以上の苦戦であった。事前情報で世界のビール10数種と無国籍料理が食べられるという、私にとってはドンピシャと思える店「楽菜(RAKUSAI)」(宮古市向町3-5、TEL0193-64-0931、11:30〜14:00、17:00〜22:00、
月曜定休、写真参照)があると聞いていたのだが、いざ行ってみたら店の方針が変わったそうで、残念ながらビールの種類はコロナ、クラシックラガー、スーパードライ、エビス、ギネス、シンハーのみと少なくなってしまっていた。
そこで飲食店街をくまなく歩いて他の店も探してみたのだが、例えば「Waiya Waiya」にはギネス、モレッティ、「居酒屋一休み」にはレーベンブロイ、「BAR CAFE the S」にはギネス、ハイネケンがあることが分かったものの、それら以外のビールが置いていそうな店がなく、結局その日はビールのおいしい店を見つけられずじまいであった。
失意のうちに(笑)翌日、昼にカリー亭に行ったところ、ふとレジの横の壁を見ると盛岡の地ビール「ベアレンビール」の季節限定ビールの発売を知らせるプレスリリースのFAXが貼ってあった。ここでベアレンビールが飲めるのかと店の人に聞いてみたところ、ここには置いていないが、ここのオーナーがやっている別の居酒屋でなら飲めるという。ちょうどオーナーの小幡さんがやってきたので、聞いてみたら小幡さんがやっているもう一軒の店「焼き鳥 鳥もと」には、このベアレンビールを始め、銀河高原ビールや外国のビールが何種類か置いてあるのだそうである。
ん〜、前日の夜に街を歩いていた時にはこの「焼き鳥 鳥もと」、ビールのおいしい店とはわからなかった。店の外にはそれを窺わせるような看板や幟の類はなかった。私のようにおいしいビールを求めて知らない街を彷徨い歩く(?)人が他にどれくらいいるのかは知らないが、ビール好きの立場からすれば、ビールに思い入れのある店のオーナーはぜひ、店の外から見てもそのことが分かる何らかのサインを出しておいてほしい。とりもとの前も通りかかったが、そうしたサインが特になかったので、先入観から普通の焼き鳥屋さんかと思ってしまっていた。
それからWeb対策である。以前も書いたが、ネットで検索してみてもビールのおいしい店に関する情報はあまり引っかかってこない。この「焼き鳥 鳥もと」もサイトがあるとのことだったので、見てみると確かにベアレンや銀河高原などのドリンクメニューが画像と共に出てきて、「最初から分かって」そのサイトに来ればそれが見られる。しかし、そうした予備知識がなく単に検索語だけを入れて検索しても(例えば、「地ビール 宮古市」など)、まったく引っかかってこない。この辺りの、いわゆるSEO(検索エンジン最適化)対策もぜひお願いしたいところである。
ともあれ、まだ飲んでいないが宮古市でもおいしいビールが飲める店が見つかったのは幸運であった。次に宮古市を訪れることがあったら、わき目もふらず「焼き鳥 鳥もと」に行ってみようと思う。そして小幡さんの、ビールと同じくらい思い入れのある炭火焼き鳥も一緒に味わってみたいと思う。
追記(2013.11.2):上で紹介した「焼き鳥 鳥もと」、東北地方太平洋沖地震に伴う大津波で店舗が大規模半壊し、長らく営業を休んでいた。その間の復興に向けた歩みについては小幡さんのブログで拝見していたが、震災発生から1年8ヶ月を経た昨年11月27日についに新装オープンした。
新しい店舗は天井を高く、段差をなくしたバリアフリーが特徴である。ベアレンの樽生も変わらず飲める(時々品切れしているが…)し、定番の串焼きも変わらず食べられる。
様々な困難を乗り越え、再び「鳥もと」を開店させた小幡さんに敬意を表したい。11月15日(金)にはベアレンとタイアップした「ベアレンビールを楽しむ会 in 宮古 鳥もと」を開催するそうである。
追記(2014.12.23):久しぶりに「焼き鳥 鳥もと」を訪れたところ、ベアレン樽生としてアルトが置いてあった。相変わらず焼き鳥を始めとする串焼きの数々は美味しい。
もう一軒、新町にある「la Tache」(宮古市新町1-1、TEL0193-77-3600、12:00〜2:00)は、ベルギービールが瓶で数種類置いてあるカフェバー。フレンチ風のフードメニューなどが豊富にあり、どれも美味しい。 深夜まで営業しているので、2軒目以降のお店として行くのにも貴重な存在である。
2008年09月29日
東北の食べ処その14〜岩手県三陸沿岸
らーめんの千草(久慈市二十八日町1-10、TEL0194-53-6997、11:00〜15:00、火曜定休)
JR久慈駅前通りにある、三陸沿岸北部を代表するラーメン店。自家製麺の麺と鶏まるごとから取ったスープのバランスが良い。
新横浜ラーメン博物館に出店したこともある。盛岡駅内にも支店がある(2010.9.7追記:盛岡駅構内の支店は別の店になってしまっていた)。
多良福(たらふく)(宮古市大通1丁目1-20、TEL0193-62-5607、10:30〜20:00、火曜定休)
宮古市内にある手打ちラーメン店。宮古市内はおいしいラーメン店がいくつかあるが、私のイチオシはここである。手打ちらしい不揃いな縮れ麺とスープ以外余分なものはほとんど入っていない。
しかも店名の通り量が半端ではない。どんぶりを埋め尽くす麺はインパクトがある。通常の店の1.5倍くらいの麺の量があるのではないだろうか。しかし、あっさりスープでくどくないので、あまり苦もなく全部食べられてしまう。
カリー亭(宮古市磯鶏1丁目4-6、TEL0193-64-5484、土日祝11:30〜20:00、平日11:00〜16:00、月曜定休、写真参照)
宮古市南部の国道45号線沿いにあり、三陸沿岸で本格的なインドカレーが食べられる貴重な店であり、かつ岩手県内で私が一番好きなカレー店でもある。チキンカリー、キーマカリー、ビーフカレーはレトルトにもなっており(参照サイト)、岩手県内の土産物店などでも売られている。
平日昼はランチバイキングもやっているが、レトルトでも売られている全種類のカレーがこの値段(888円)で食べ放題というのは仙台市内などでは考えられず、とてもお得である。
ちなみに、カリー亭の「カリー」は正式には漢字(口偏に加と口偏に厘)なのだが、私のPCではうまく表示されないのでカタカナにしている。
北浜ラーメン(下閉伊郡山田町北浜町2-4、TEL0193-82-5680、11:30〜18:00、月曜定休)
山田町内にある手打ちラーメン店。店の名前を冠した海草がいっぱいの北浜ラーメンが看板メニューだが、普通のラーメンもとてもおいしい。手打ちの縮れ麺にあっさりスープがよく合う。
元々盛岡市内で店を開いていたそうだが、数年前に現在の場所に移転し、地名を取って北浜ラーメンとしたそうである。
追記(2017.2.28):北浜ラーメンのあるところは東日本大震災の津波によって大きな被害を受けた。北浜ラーメンがあった建物も骨組みだけが残ったような状態だった。現在までのところ、再開はされていない。
中村家
各地で開催される物産展などで人気の高い三陸海宝漬などで名高い釜石市の海鮮料理店。値段は決して安くないが、値段に見合ったおいしい海の幸の料理がたくさんある。特に旬の季節の生うに丼は絶品である。
ちなみに地元の人は、弟さんがやっていて、同じ食材を使いながらもよりリーズナブルに食べられるまんぷく食堂(JR釜石駅前サンフィッシュ2階、TEL0193-22-2255、11:30〜15:00)をよく利用しているようである。
お食事ハウスあゆとく(釜石市上中島町1-1-35、TEL0193-23-5099、11:00〜22:00、月曜定休)
釜石市郊外にある食堂だが、ラーメンとカレーがいずれもおいしい。釜石のラーメンは極細の麺と醤油味のスープが特徴だが、ここはその釜石ラーメンの元祖的存在。その自家製の極細麺とあっさりスープとが実によくマッチしている。
一方のカレーだが、三陸沿岸では恐らくここだけと思われるスリランカカレーがある。辛さはほどほどだが、スパイシーでこちらもおいしい。頼めば辛くしてくれる。
EAST ASIA(イースト・エイジア)(大船渡市盛町字内ノ目12-4、TEL0192-27-0504、11:30〜19:00、不定休)
大船渡市内のJR盛駅の近く(歩くと10分くらいはかかるが)にあるアジア雑貨店であるが、店の一画にカレーが食べられるコーナーがある。
インドカレーが私のお気に入りであるが、店内一辛口のタイカレーもいい。三陸沿岸南部で本格的なカレーが食べられる貴重な店である。
JR久慈駅前通りにある、三陸沿岸北部を代表するラーメン店。自家製麺の麺と鶏まるごとから取ったスープのバランスが良い。
新横浜ラーメン博物館に出店したこともある。盛岡駅内にも支店がある(2010.9.7追記:盛岡駅構内の支店は別の店になってしまっていた)。
多良福(たらふく)(宮古市大通1丁目1-20、TEL0193-62-5607、10:30〜20:00、火曜定休)
宮古市内にある手打ちラーメン店。宮古市内はおいしいラーメン店がいくつかあるが、私のイチオシはここである。手打ちらしい不揃いな縮れ麺とスープ以外余分なものはほとんど入っていない。
しかも店名の通り量が半端ではない。どんぶりを埋め尽くす麺はインパクトがある。通常の店の1.5倍くらいの麺の量があるのではないだろうか。しかし、あっさりスープでくどくないので、あまり苦もなく全部食べられてしまう。
カリー亭(宮古市磯鶏1丁目4-6、TEL0193-64-5484、土日祝11:30〜20:00、平日11:00〜16:00、月曜定休、写真参照)
宮古市南部の国道45号線沿いにあり、三陸沿岸で本格的なインドカレーが食べられる貴重な店であり、かつ岩手県内で私が一番好きなカレー店でもある。チキンカリー、キーマカリー、ビーフカレーはレトルトにもなっており(参照サイト)、岩手県内の土産物店などでも売られている。
平日昼はランチバイキングもやっているが、レトルトでも売られている全種類のカレーがこの値段(888円)で食べ放題というのは仙台市内などでは考えられず、とてもお得である。
ちなみに、カリー亭の「カリー」は正式には漢字(口偏に加と口偏に厘)なのだが、私のPCではうまく表示されないのでカタカナにしている。
北浜ラーメン(下閉伊郡山田町北浜町2-4、TEL0193-82-5680、11:30〜18:00、月曜定休)
山田町内にある手打ちラーメン店。店の名前を冠した海草がいっぱいの北浜ラーメンが看板メニューだが、普通のラーメンもとてもおいしい。手打ちの縮れ麺にあっさりスープがよく合う。
元々盛岡市内で店を開いていたそうだが、数年前に現在の場所に移転し、地名を取って北浜ラーメンとしたそうである。
追記(2017.2.28):北浜ラーメンのあるところは東日本大震災の津波によって大きな被害を受けた。北浜ラーメンがあった建物も骨組みだけが残ったような状態だった。現在までのところ、再開はされていない。
中村家
各地で開催される物産展などで人気の高い三陸海宝漬などで名高い釜石市の海鮮料理店。値段は決して安くないが、値段に見合ったおいしい海の幸の料理がたくさんある。特に旬の季節の生うに丼は絶品である。
ちなみに地元の人は、弟さんがやっていて、同じ食材を使いながらもよりリーズナブルに食べられるまんぷく食堂(JR釜石駅前サンフィッシュ2階、TEL0193-22-2255、11:30〜15:00)をよく利用しているようである。
お食事ハウスあゆとく(釜石市上中島町1-1-35、TEL0193-23-5099、11:00〜22:00、月曜定休)
釜石市郊外にある食堂だが、ラーメンとカレーがいずれもおいしい。釜石のラーメンは極細の麺と醤油味のスープが特徴だが、ここはその釜石ラーメンの元祖的存在。その自家製の極細麺とあっさりスープとが実によくマッチしている。
一方のカレーだが、三陸沿岸では恐らくここだけと思われるスリランカカレーがある。辛さはほどほどだが、スパイシーでこちらもおいしい。頼めば辛くしてくれる。
EAST ASIA(イースト・エイジア)(大船渡市盛町字内ノ目12-4、TEL0192-27-0504、11:30〜19:00、不定休)
大船渡市内のJR盛駅の近く(歩くと10分くらいはかかるが)にあるアジア雑貨店であるが、店の一画にカレーが食べられるコーナーがある。
インドカレーが私のお気に入りであるが、店内一辛口のタイカレーもいい。三陸沿岸南部で本格的なカレーが食べられる貴重な店である。