手打ちそば  

2010年07月23日

仙台散歩その41〜仙台でおいしい手打ちそばが食べられる店

imageCAR5LN7S  以前、山形市内のおいしい店を紹介した時に、丸五そばのもりそばを食べて「そばってこんなにおいしい食べ物だったのか」と思ったということを書いたが、私が知らなかっただけなのか当時は仙台市内で「これはおいしい!」と思ったそばを食べたことがなかった。

 その後、健康志向の高まりに乗ってそば、とりわけ手打ちそばがブームになるにつれ、仙台市内でもそれぞれに特徴のある手打ちそばを食べさせる店が増えてきた。その中でも特に私のオススメの店が今回紹介する「手打ちそばと地酒処 おおわ田」(仙台市太白区長町6-2-12、TEL022-248-1848、11:30〜14:30、17:00〜20:30、月曜定休)である。
 「おおわ田」は、仙台南警察署の隣にある。確か、今年でできて5年くらいである。ここのご主人はもともと商社マンだったが、定年前に脱サラして手打ちそばの修業をしてこの店を出した。ご主人自ら選んだ国産のそば粉を使って、一番粉と二番粉のみで打った喉越しのよい爽やかな細打ちそばと、引きぐるみの粉で打った歯ごたえがあってそばの香りも強い太打ちそばの2種類のそばを作っている。山形のそばが好きな私の好みはもちろん太打ちの方だが、細打ちの方ももちろんおいしい。

 ここの特徴は、店名にもある通り、夜には東北の地酒を季節の料理と一緒に楽しめることである。自らも酒好きのご主人のつくる季節の料理は地酒に実によく合う。そうして地酒と料理を味わい、締めには手打ちそばを食べる、というのが、この店の夜の醍醐味である。最近はそば居酒屋を標榜する店も増えているが、地酒の種類、地酒の肴となる料理、そして出されるそばのクオリティの3つを考えた時にこの店を超える店というのは、仙台市内にはそうそうないのではないかと思う。

 ただ、この「おおわ田」、酒を出す店の割に閉まるのが早い。何と言っても8時半がラストオーダーである。しかし、それもやむを得ないことである。ご主人は毎朝早く起きてその日出すそばを打たなければいけないのだから。

 ビール好きの立場から言えば、そばや地酒に対するこだわりの何分の一かのこだわりをビールにも向けてくれたら、とも思うが、それを差し引いても、そば好きの人にも安心してオススメできる店が仙台市内にもあることは、特に山形から知人を招いた時にもありがたいことである。

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2010年04月25日

東北の食べ処その23〜岩手県盛岡市

183857.jpgきさらぎ(盛岡市駅前通15-23、TEL019-624-0273、11:30〜22:00、不定休)

 今は合併して盛岡市になったが、旧玉山村藪川(やぶかわ)地区は、知る人ぞ知る本州で最も気温が下がる場所である。冬の最低気温が氷点下20度前後にまでなる日もある。この藪川地区はそうした冷涼な気候のお蔭で、岩手県内のみならず東北でも屈指の良質のそばの産地としても名高い。この藪川のそば粉に惚れ込み、現地の生産者と一緒になっていいそばを作ってきたご主人が打つ手打ちそばの店がここ「きさらぎ」である。

 職人気質のご主人が丹念に打った手打ちそばは、そば店の多い盛岡の中でも一、二を争うおいしさだと私は思う。口に入れた時にふわっとそばの香りが漂ってくるのが何とも言えず心地よい。もりそば一枚では足りず、ついついお替わりをしてしまうのが私の常である。最近は息子さんが跡を継いだようである。そうそう、盛岡のそばの薬味はもみじおろしであることが多い。ここは薬味で出されるもみじおろしとねぎもおいしく、そばの味を見事に引き立てている。


香醤

 「盛岡三大麺」(参照サイト)のうち、知名度という点では「わんこそば」や「盛岡冷麺」に及ばないが、味では勝るとも劣らずの麺がじゃじゃ麺である。じゃじゃ麺とは何ぞやという方は以前書いたこちらをご参照いただきたい。

 その元祖は市内の「白龍(パイロン)」(盛岡市内丸5-15、TEL019-624-2247、11:30〜21:00、日曜定休)だが、私のオススメはこの「香醤(こうじゃん)」である。

 普通じゃじゃ麺店の薬味はにんにく、酢、ラー油であるが、ここには一升漬がある。これがまたじゃじゃ麺によく合う。じゃじゃ麺店は比較的早く閉店する店が多いが、ここは遅くまでやっているのもありがたい。飲んだ後に食べたくなって行くこともよくある。実際、遅い時刻に行くとそのような客が多くいて座れないこともある。


盛楼閣(盛岡市盛岡駅前通り15-5GENプラザ2階、TEL019-654-8752 
11:00〜2:00、年中無休)

 盛岡の冷麺は「盛岡冷麺」として、そば粉を使うのが通例の朝鮮半島の冷麺に対し、小麦粉と片栗粉を用いた白く透明感のある麺が特徴である。元祖は市内にある「食道園」(盛岡市大通1-8-2、TEL019-651-4590、11:30〜15:30、17:00〜24:00、※日祝は22:00まで、第1第3火曜定休)であるが、私の一押しは盛岡駅向かいのこの「盛楼閣(せいろうかく)」である。

 行く時刻によっては並ぶのも覚悟である。盛岡市内では「ぴょんぴょん舎」と人気を二分しているそうである。手打ち麺の歯ごたえ、牛肉の旨味がたっぷり溶け込んだスープなど、どこをとっても非の打ち所がない、と私が思う冷麺が食べられる。辛さは好みによって変えられる。米沢牛を使った焼肉もおいしい(でもなぜ米沢?;笑)。


中河(盛岡市本町通1-7-37、TEL019-622-5763、 11:00〜16:00、日曜祝日定休)

 上で紹介したように、盛岡はよく「盛岡三大麺」ということで、「わんこそば」「盛岡冷麺」「じゃじゃ麺」が紹介されるが、ラーメンもそれに劣らずおいしい土地である。その中でも老舗の店がここ「中河(なかがわ)」である。

 メニューは中華そばのみ。伸びるとおいしくないので大盛りもつくらないというこだわりの店である。足りない人はもう一杯頼んでいる。透き通ったスープはシンプルであっさり味ながら旨味が後を引く。これに卵入りの縮れ細麺がよく絡む、極上のしょう油ラーメンが食べられる。

 出てくるのも早い。もちろん、この細麺のゆで時間も元々短めなのだろうが、もう一つ秘密がある。店から駐車場が見えるのだが、車から人が降りてくると、その時点で人数分作り始めるのである。メニューが普通盛の中華そばのみという店だからこその芸当である。


およね(盛岡市内丸16-15内丸ビル2階、TEL019-653-2318、
11:00〜22:00、日曜定休)

 山形を代表するそばが黒くて太い田舎そばであるのに対し、盛岡のそばは、細打ちで喉越しのよいものが多い。が、この「およね」のそばは東北屈指の豪雪地帯、旧沢内村(そう、銀河高原ビールのあるところである;笑)スタイルで、山形の田舎そばと共通するような、コシのある中太のそばが特徴である。

 私のような、山形の板そばのようなそばが好きな人にとっては間違いなく気に入る味である。目立たない場所にある、文字通り隠れた名店である。


石鳥谷そばこの辺り

 そば処岩手の底力を示しているように思うのがこの「石鳥谷そば(いしどりやそば)」である。夜だけ現れる屋台のそば店で、今は野村證券盛岡支店の裏通り辺りに現れる。

 屋台と言ってあなどってはいけない。ここのそばは十割そばで手打ちである。屋台で手打ちそばを出すこの石鳥谷そばは、以前紹介したバスで手打ちラーメンを出す奥州市の仙台屋に比肩する存在である、と個人的には思う。

 もちろん、湯通しして出されるので、ブツブツ切れる。でも、おいしいのである。こちらも香醤同様、飲んだ後〆に食べる客で賑わっている。あ、ちなみに、「石鳥谷」は屋号で、花巻市と合併した旧石鳥谷町とは関係ないそうである。


薮川そば食堂(盛岡市玉山区薮川字外山596、 TEL019-681-5117、9:00〜19:30、元旦休み)

 きさらぎのところで紹介したように、旧玉山村の藪川地区は本州で一番寒い場所である。その気候が極上のそばをつくる。8月下旬のそばの開花時期には、ここ藪川地区では山の向こうまで続くそばの白い花の「絨毯」を見ることができる。

 きさらぎのご主人も使っているこの薮川のそばを地元の人達が手打ちそばにして食べさせてくれるお店がここ「藪川そば食堂」である。ここもやっぱりおいしい。岩手と言うと、今健康面から注目されている雑穀の生産量が日本一の「雑穀王国」であるが、ここでもひえの入ったおいしい雑穀ご飯が食べられる。


追記(2012.9.26):上で紹介した石鳥谷そばであるが、何と今年の3月末で閉店してしまったとのことである。残念である。


追記(2017.2.28):上で紹介したきさらぎであるが、2015年に閉店してしまった。あの風味豊かなそばが食べられなくなったのは、返す返すも残念である。



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2009年08月12日

東北の食べ処その20〜会津若松市その2 もう一つの「ソウルフード」などなど

白孔雀食堂(会津若松市宮町10-37、TEL0242-27-2754、11:00〜15:30頃、月金曜定休)

 前回、喜多方市だけでなく会津若松市においてもラーメンは「ソウルフード」であると書いたが、会津若松市にはそれ以外にも「ソウルフード」と言える食べ物がある。それがソースカツ丼である。丼ご飯の上にキャベツの千切りを敷き、オリジナルの甘辛いソースを絡めた揚げたてのとんかつを載せたものである。

 以前書いたが、東北では岩手県一関市にもソースカツ丼がある。しかし、店の多さでは会津若松市の圧勝である。「伝統会津ソースカツ丼の会」に加盟している店だけでも23店ある。前回紹介した「いさみ」や「牛乳屋食堂」にもソースカツ丼がある。

 元祖と言われるのは昭和5年創業の若松食堂(会津若松市大町2-7-1、TEL0242-22-2284、10:00〜21:00、無休)だが、私のおススメはこの白孔雀食堂である。こちらも創業60年のソースカツ丼の「老舗」で、驚くのはそのカツの大きさである。丼にふたをされて出てくるのだが、その丼から大きくはみ出しており、そのボリュームは同じソースカツ丼の店でも他に類を見ない。もちろん、ただ大きいだけでなく、衣がサクサクで肉が柔らかいとんかつ、創業時から継ぎ足しで作っているオリジナルのソースなど、文句なしにおいしい。


161602.jpgnatural & healthy curry Cafe savai(会津若松市上町7-2-2F 、TEL0242-22-3434、11:30〜19:00、日曜定休)

 会津若松市内や周辺市町にはインド料理店は今のところないし、スパイシーな本格カレーが食べられる店もあまりない。

 4年前にオープンしたこの「Cafe savai(カフェ サバイ)は、そうした中で大変貴重な店であると言える。10数種類のスパイスを絶妙にブレンドしたおいしいインドカレーが食べられるが、この味は会津地方随一だと思う。


161625.jpg 季節限定カレーを含めインドのカレーやタイのカレーなど20種類のカレーがあるが、店の看板メニューでもあるスパイシーなチキンカレー、「サバイカレー」が私のお気に入りである。辛さは好みで調節してもらえる。







會津桐屋(権現亭・夢見亭)

 会津若松市はそばについてもラーメン同様の状況だったりする。すなわち、この会津地方でそば処として名高いのは、合併して喜多方市となった旧山都町であり、合併によって喜多方市はラーメン処だけでなく、そば処ともなったわけである。もちろん旧山都町の特に宮古地区にはそばの名店が軒を連ねており、文句なくおいしいが、会津若松市内にもいいそば店がいくつもある。

 この「桐屋権現亭」と「桐屋夢見亭」はその代表格とも言える店で、会津地方で契約栽培された玄そばを自家製粉した自慢の手打ちそばを飯豊山霊水だけで味わう夢見そば(水そば)が一番の名物だが、一番粉のみを使った会津権現そば、石臼挽きそばをつなぎを入れずに打った会津頑固そば、韃靼そばの会津薬師そばなど、そば好きのまさに垂涎のメニューがいろいろある。私はやはり十割そばの会津頑固そばがお気に入りである。


追記(2015.2.18):上で紹介した「CAFE Savai」 、なんと建物の老朽化により2月22日を以て閉店することになったそうである。残念である。「いつの日か何処かでまた刺激とカレーを提供したいと思っています」とのことなので、今後の復活を心から期待したい。

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2009年02月03日

東北の食べ処その16〜山形県村山地方∋碍岨坩奮

ff98d7e1.jpg原口そば(上山市原口527、TEL023-674-3101、11:00〜19:00※12〜3月は17:00まで、火曜定休)
 上山市の郊外にあるそば粉100%の手打ちそば店である。村山地方の山形市より北の地域では太打ちのそばが多いが、ここのそばは細打ちでそば粉100%でありながら喉越しがよいのが特徴である。同じくそば粉100%のそばがきも名物である。


水車生そば

 天童温泉の温泉街の中にある、大きな水車が目印の手打ちそば店である。そば粉100%の典型的な田舎そばが食べられる。温泉街にあるだけあって、山形県内の手打ちそば店には珍しく夜遅くまでやっているのがありがたい。あっさり味のラーメン「鳥中華」も隠れた名物である。

 天童市の郊外川原子には川原子店があるが(天童市川原子1374、TEL023-656-2001、11:00〜19:00、月曜定休)、こちらは天童温泉の店のご主人のお母さんが切り盛りしている。もちろん、こちらもおいしい。と言うか、こっちの方がいいという熱心なファンもいる。さすがお母さんの貫禄である。


伊勢そば(東根市野田219、TEL0237-42-3047、11:00-19:00、不定休)

 東根市の郊外にある手打ちそば店である。水車生そば同様、そば粉100%の太打ちそばが特徴で、決して行きやすい場所でないにも関わらず、昼時などはかなり混雑していることもあり、人気の程が窺える。


あらきそば(村山市大久保甲65、TEL0237-54-2248、11:00〜18:00、水曜定休、GW・祝日・お盆は要問合せ)

 山形県の村山地方に典型的なそば粉100%の太打ち田舎そばを全国的に有名にしたと言える店。古民家そのままの店構えで、こうした田舎そばがこの地域では普通に食されていたことを如実に物語っている。

 水車生そばにも伊勢そばにもきよそばにもあるが、この太打ち田舎そばをこの店では長方形の板に載せてふるまう板そばが名物である。一人前に相当する「うすもり」と、2,3人前はあろうかという「むかしもり」の2種がある。注文時に「おかずは?」と聞かれるのでつけてもらうと、山形のそば屋ではおなじみの「にしん煮」が出てくるが、これがまたここの田舎そばにぴったりの味である。


七兵衛そば写真参照、北村山郡大石田町次年子266、TEL0237-35-4098、11:00〜18:00、第1・3木曜定休、彼岸の中日・盆・正月休)

 村山地方の北にある大石田町の次年子地区はそばの名店が軒を連ねる地区だが、この店も他の店と同様、そば粉100%の手打ちそばが食べられる店である。次年子のそばはあらきそばなどのそばと違って比較的細打ちだが、喉越しもよくとてもおいしい。

 その中で、この七兵衛そばの特徴は、何と言っても1,050円でおいしい手打ちそばが食べ放題ということである。またつけ汁にも特徴があって、そばつゆを割るのは水ではなくて、大根の絞り汁であり、これがまた私的には絶品である。そばと一緒に自家製の漬物やきくらげなどが出てくるがこれもおいしい。


きよそば(北村山郡大石田町大字横山736、TEL0237-35-4245、11:00〜16:00、木曜定休)

 次年子地区を抱え、山形でも屈指のそば処である大石田町を代表するとも言える手打ちそばの名店である。休日ともなると、静かな山間の里にあるこの店には、周囲の雰囲気とそぐわない大型観光バスが何台も止まっていたりする。

 昼前から店内がいっぱいになることも多く、昼をちょっと過ぎると品切れで閉店してしまっていることもある。営業時間は16時までだが、16時まで開いているところは私は見たことがない。そば粉100%でありながら瑞々しく喉越しのよいそばがとてもおいしい。


追記(2009.1.25):重要な店を紹介するのを忘れていた。河北町の名物「つったい(冷たい)肉そば」である。

 役場のサイト内では14のそば店が紹介されているが、「一寸亭(ちょっとてい)」と「いろは」が2大勢力で、それぞれに熱心なファンがいる。私のオススメはと言うと、最初に食べたせいか、いろは本店(西村山郡河北町谷地中央2-1-15、TEL0237-72-3175、11:00〜18:30、木曜定休)の方である。


090412-193528追記(2009.4.12):天童温泉の温泉街の一画にインド料理スルターン写真参照、天童市鎌田1-4-12、TEL023-651-8827、11:00〜15:00、17:00〜22:00、無休)がオープンしていた。天童市内では初めてのインド料理店と思われる。地元のタウン誌などを見ても評判がいいようである。期待を裏切らないインドカレーが食べられる。


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2009年02月02日

東北の食べ処その15〜山形県村山地方〇碍岨堝

61c3b6b8.jpg丸五そば屋写真参照、山形市東原町1-3-19、TEL023-631-2515、11:00〜17:00、日祝日定休)

 山形と言うと、私も大好きな「そば粉100%の太打ち田舎そば」のイメージが強いが、山形市内はどちらかと言うと細打ちで喉越しのよいそばが多い。ここのそばもそのような細打ちの二八そばである。ただし、細いがとても長いのが特徴である。

 私にとっては、そばが大好物になるきっかけを作ってくれた思い出の店である。学生の頃、ここでそばを食べて、「そばってこんなにおいしい食べ物だったのか!」と思ったことを覚えている。今でもたまに食べたくなる味である。

 もう一つ、特筆すべきは天ぷらである。天ざるや天ぷらそばの天ぷらというのは普通エビだが、丸五そばを始め、山形市内の多くの店では、そばにつく天ぷらはゲソ天である。これがまたとてもおいしいのである。というわけで、ここでのオススメは何と言っても「もり天」である。

 ちなみに、普通盛りでもかなりの量だが、大盛りを頼むと、これでもかというくらいの量のそばが出てくるサービス精神旺盛な店でもある。

 山形市内に3店舗あり、山形市役所の裏手にある店が本店だが、私が好きでよく行くのは、写真の山大前店の方である。


番紅花(ばんこうか、山形市東原町1-12-29、TEL023-633-3191、12:00〜14:00、18:00〜21:00、日曜定休・不定休)

 27年前からカレーを出しており、山形で一番の老舗のカレー屋である。インド風のチキンカレーと欧風のポークカレーの二種があるが、私にとってはここは何と言ってもチキンカレーの店である。同様に思っている人は多いらしく、遅めに行くとチキンカレーが品切れになっていて残念な思いをすることもある。マスターもそれを十分意識しているらしく、チキンカレーがある時は店の外に「本日チキンカレーあります」の看板が出ている。

 マスターはまた、日本酒にも造詣が深く、夜は各地のおいしい地酒を出す居酒屋と化す。もちろん、締めにカレーも食べられる「カレー居酒屋」である。


鬼がらし(山形市南原町3-9-38、TEL023-631-0202、11:00〜21:00、水曜定休)

 山形で辛いラーメンと言うと、以前紹介した龍上海の存在感が圧倒的だが、私はここのラーメンも好きである。みそラーメンはノン辛、小辛、中辛、大辛、超辛と、好みに応じて辛さが選べる。私にとっては大辛がちょうどよく、超辛は未知の世界である。辛いだけでなく、魚系のだしの効いた旨みのたくさん詰まったスープはあっさり味でとてもおいしい。

 龍上海は横浜のラーメン博物館を唯一の例外として山形県外には出ないが、鬼がらしは仙台など宮城県内にも進出しており、私にとって食べようと思えばいつでも食べられるのがまたありがたい。


手打ちラーメンひろや(山形市双葉町1-3-29、TEL023-647-4583、11:00〜20:00、不定休)

 JR山形駅の西口からほど近いところにある手打ちラーメン店。もちもちの縮れ麺とあっさり味のスープがおいしい。不揃いな手打ち麺に抵抗のある客のために、普通の中華麺も選べるなどの心配りもいい。ただ、私にとっては何と言っても自慢の手打ち麺をとことん味わいたい店である。


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2008年04月15日

東北の食べ処その12〜岩手県南地方

f75f737a.jpg直利庵(一関市青葉2丁目9-11、TEL0191-23-2291、11:00〜17:00、日曜祝日定休)
 太打ちの手打ちそばが食べられる。太打ちと言っても、山形のようなものすごくコシのある田舎そばタイプの太打ちではなく、どちらかと言うとうどんに近いような形と歯ごたえである。しかしそれがとてもおいしい。ここでしか味わえないそばである。だから、昼を過ぎても店はいつも人でいっぱいである。1時間待ちなどということもけっこう当たり前にある。

 国道4号線沿いにも同名のお店があるし、盛岡市内にも同名の店があるが、それらと区別するために地元の人は「青葉直利庵」と言っているようである。

 もちもちのそばと揚げたてのかりかりの天ぷらの組み合わせの天ざるがオススメである。


ROYALジャマイ館(奥州市水沢区宮下町22、TEL0197-25-7555、11:00〜22:00、不定休)
 元はその名の通りジャマイカ料理のレストランなのだが、本格的なカレーが食べられる店でもある。カレーの種類は多く、甘い方からベジタブルジャパン、エスニックホワイト、ヨーロピアンポーク、ジャマイカンレッドチキン、スパイシーブラックビーフ、ロイヤルカシミール、カシミールインド、ベンガルタイガーがある。メニューにある「ジャマイ館カレー」はこの中から2種類のカレーを選び、ターメリックライスで食べるものである。

 本業(?)のジャマイカ料理、そしてバリ島の料理も各種ある。ビール好きの私にとって嬉しいのは、ジャマイカのレッドストライプビール、インドネシアのバリハイビール、ビンタンビールが飲めることである。他にもジャマイカのカクテルや、ヤシの樹液と米を発酵させたバリ島の酒アラック、そのアラックのカクテルなど、ドリンク類も豊富で、現地の料理を味わいながらそれらを飲むという楽しみ方ができる店である。


カフェニカイ スマッカーズ(奥州市水沢区中町1-15-2F、TEL0197-51-6030)
 JR水沢駅に程近い水沢駅通り商店街にあるタイ料理店。この界隈では珍しい、本格的でおいしいタイ料理が食べられる店である。

 タイカレーを始め、各種タイ料理が揃っているが、それと同時に特筆すべきは、オリジナルレシピに則したモスコミュールを出すことである。モスコミュールはウォッカとジンジャーエールのカクテルだと思っていたが、正確にはそうではなく、スミノフのウォッカとイギリスのジンジャービアのカクテルを銅製のマグカップで飲むというのが、オリジナルなのだそうである。一般のモスコミュールとは違うキリッとした味わいのモスコミュールが飲める。


本格派手打ちラーメン仙台屋(奥州市水沢区大町152、20:00〜2:30頃、日曜定休)
 夜になると水沢駅通り商店街の一画に現れるバスラーメン(写真参照)である。しかし、バスラーメンと言っても、麺は生卵をふんだんに使った、縮れが少なく腰のある手打ちの平麺、これにあっさり味のしょう油スープを組み合わせたおいしいラーメンを出してくれる。飲んだ後にピッタリの味である。

 この店、確か最初は屋台から始まって、その後普通に店を構えていたはずなのだが、そこからさらになぜバスラーメンにまで発展(?)したのかは謎である。ラーメン、ワンタンメン、ワンタン、マツモラーメン、チャーシューメン、ワカメラーメンが揃っている。


インド料理レストラン Tandooru(タンドゥ−ル)
 北上市内にあるインド料理レストラン。以前は盛岡市内にもあったのだが、そちらは残念ながら閉店してしまった。また、秋田県横手市にオープンしたタンドゥーリキッチンも同じ系列の店だったはずだが、現在サイトを見ると横手店の情報は削除されているので、分かれたのかもしれない。

 メニューのラインナップ、味からすると、秋田市のインド料理レストランピーコックとも同じ系列のようにも思うのだが、少なくとも表向きはそれを窺わせる表記などはない。いずれにせよ、北上市周辺で本格的なインド料理が食べられる貴重な店である。


和風レストラン松竹
 JR一関駅前にある創業68年の老舗和風レストラン。創業以来の看板メニューはうなぎだが、自家製ソースに漬け込んだ柔らかなロースかつを、どんぶりご飯に敷いたキャベツの上に載せたソースかつ丼がおいしい。東北でソースかつ丼と言うと会津若松が有名だが、ここ一関にも何軒かソースかつ丼を出す店があり、地元の味として親しまれている。



追記(2010.9.9):上で紹介した北上市の「タンドゥール」だが、閉店してしまっていた。ただ、さくら野百貨店 北上店の4Fに「ザ・タージ 北上店」ができたので、引き続きインド料理は食べられる。ザ・タージは仙台のさくら野百貨店にもあるが、さくら野あるところにザ・タージあり、なのだろうか。

 それから、何と言っても残念だったのが、「仙台屋」が閉店してしまったことである。去年食べたのが最後になってしまった。確かに、店主もご高齢で、最後に食べた時も「やれる限りはやるけど」というようなことはおっしゃっていた。長い間お疲れ様でしたとお伝えしたい。

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2007年07月06日

東北の食べ処その10〜山形県置賜地方

5c1a83de.jpgアジア料理&JAZZ dungaree(ダンガリー)長井市十日町1丁目6-49-1、TEL0238-88-4316、営業時間11:30〜21:00、定休日なし)(写真参照
 長井市にあるアジア料理店。置賜地方でお勧めできるほとんど唯一のカレー店である。とにかくカレーの種類が多い。タイのグリーンカレー、イエローカレー、インドの豆のカレー、キーマカレー、スリランカのサバカレー、ククルマスカレー、豚肉のカレー、ネパールのククラコマスウ、日本のトロピカルカレー、パキスタンのビーフカレーなど、アジア各国のカレーが揃っている。

 できるだけ現地の食材やスパイスなどを使ってより本場の味に近いものにしているそうである。一番辛いというスリランカのサバカレーを食べたがおいしかった。辛さは以前紹介したスリランカセンターのカレーが大丈夫なら問題なしである。サバは私が毎日の晩酌のビールを飲む際に欠かせないつまみでもあるので、その意味でも馴染み深かった。他にアジアではないがイタリアのピザ・マルゲリータ、トマトソースのスパゲッティもある。

 マンゴージュースはフィリピン産で、味を損なうので氷は入れないなど(これ賛成)、そのこだわりは徹底している。チャイも、よく知られたインドのものだけでなく、ネパール、トルコ、チベット、セイロン、ケニア、チャイナのものがあり、飲み比べも楽しい。一番惹かれたケニアのチャイを飲んでみたが、ブラックペッパーの効いた独特の風味だった。

 場所は公立置賜長井病院北側駐車場の北側にあるが、初めてだとちょっと分かりにくいかもしれない。


荻の源蔵そば南陽市荻306、TEL0238-41-2413、営業時間11:00〜15:00、定休日月曜(祝日の場合は営業))
 南陽市の山間の荻地区にある明治24年創業の手打ちそば店。茅葺き屋根の農家の建物がそのまま店になっている。そば粉100%の田舎そばで香り高いそばだが、村山方面の典型的な太打ちの田舎そばとは異なり、のど越しもよく食べやすい。個人的には置賜方面ではイチオシのそば屋である。

 週末などはあっと言う間に品切れになってせっかく行っても食べられないこともあるので、なるべく早めに行くようにしたい。


粉名屋小太郎
 米沢市内にある、創業300年になろうという江戸時代から続く老舗中の老舗のそば屋。藩政時代は米沢藩御用達だったとか。二八そばがメインだが、数量限定の板そばは十割そばである。しかし、その板そばも荻の源蔵そばよりもさらに細打ちでのど越しのよい上品な感じのそばである。


龍上海本店
 南陽市の中心部赤湯には以前紹介した龍上海の本店がある。さすがに本店の人気はものすごく、開店前から店の前には行列ができており、午後のかなり遅い時刻まで行列が途絶えることがない。いつ行っても並ぶのを覚悟して行かなくてはならない。

 私の行きつけは山形店だが、さすが本拠地だけあって、この置賜地区には支店が多い。本店と同じ南陽市内には栄町支店と宮内店、隣の高畠町には高畠店、米沢市内にも米沢店がある。特に栄町支店は深夜2時まで営業しているので、赤湯で飲んだ後にも食べに行けるのがよい。


 他に、白鷹町にはかつて置賜地方では個人的に絶品と断言できた「松野そば」という手打ちそば屋があった。冬期間のみの営業で、不定休で、しかも事前に予約をしないと食べられない店で、「幻の店」と言っていいような店だったが、数年前に閉店してしまい、本当に「幻」となってしまった。そのそばの味はいまだに印象に残っている。

 現在でも白鷹町のそばは山形の他の地区に比べてそれほど知られていないが、最近ではそれを逆手に取って、「隠れそばの里」として町おこしをしているようである(参照サイト)。味やスタイルも様々なそば屋があるが、その中では松野そばの流れを汲む「味代乃そば(みよのそば)」がお勧めである。11月から3月のみの営業で不定休、しかも要予約というスタイルはまさに松野そばである。

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2007年03月04日

東北の食べ処その8〜青森県八戸市

46e54e4a.jpg ポレポレ写真参照、八戸市江陽2-14-1ラピア1F、TEL0178-47-1288、10:00〜21:00 、不定休)
 何度も言うが、私はカレーが好きである。その私が東北で好きなカレー屋を3軒挙げよと言われたら、弘前のカリ・マハラジャ(こちらを参照)と名取のスリランカセンター(こちらを参照)とここを挙げる。すなわち私にとっての東北でベスト3のカレー屋のひとつが、ここポレポレである。

 ポレポレは八戸の長崎屋系のショッピングセンターラピアの中にあるインド料理店である。ショッピングセンターの中の店と言っても、ここのカレーはかなりのレベルで、本場のおいしいインドカレーを食べさせてくれる、南部地区では貴重な店である。

 メニューは豊富だが、その中でも特に、インド・ハイドラバーディ地方のカレーを再現したここのチキンハイドラバーディは絶品である。インド系のカレーでこれよりおいしいと感じるカレーは食べたことがない。私にとっては、一口、口に運ぶと途端に幸せを感じるような、そんな味である。

 昼はカレーバイキングをやっている。が、私はチキンハイドラバーディが食べたいばかりに、バイキングではなくあえて単品でチキンハイドラバーディを注文してしまうのである。


三稜荘(八戸市南郷区大字中野字舘野4-4グリーンプラザなんごう内、TEL0178-82-2902、11:00〜18:00、年中無休)
 八戸市と合併した旧南郷村は、東北の数あるそば処の中でも最も知名度が低い所かもしれない。しかし、寒冷な気候でいいそばが取れる。

 この三稜荘は、南郷村が村おこしのために作ったお店で、地元のそば粉だけを使って地元のそば打ち名人が打つそばが大変美味である。以前は、八戸自動車道の南郷ICから程近い場所にあったが、現在は移転してグリーンプラザなんごう内にある。

 その土地のそばが味わえる店というのは、東北でも決して多くはない。その意味でも、ここはわざわざ足を運んでみる価値のあるそば屋である。


追記(2008.7.4):ポレポレのカレーバイキングであるが、なかなかによい。甘口から辛口までカレーが6種類(お子様カレーを入れれば7種類)あるし、その中身もスープ状のものからマサラで和えた汁なし状のものまでバラエティに富んでいていろいろな味が楽しめるのがよい。なお、ランチ時の単品のみの注文は多忙を理由に不可となった(ランチバイキングに追加という形なら可)。

 ちなみに、ランチバイキングならポレポレ以外にも八戸市のよねくらホテルにあるインド料理レストランゴールデンパルキでもやっている。ウェディングを手掛けるようなシティーホテルにインド料理店が入っているのは珍しい気がする。

 それから、お隣の三沢市の米軍基地のすぐ手前にあるアンクル インドレストラン アメリカ村店三沢市中央町2丁目4−10、TEL0176-53-2681)でもランチバイキングをやっている。

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2005年03月15日

私的東北論その5〜自ら情報発信することの大切さ

589c7fe7.jpg  最近、生まれて初めて虫歯になった。漠然と、これまで虫歯にならなかったのでこれからも虫歯になることはある まいと思ってたところがあるだけにショックだった。それ以上にショックだったのは、痛い!ことである。「そうか、これが世間で言う虫歯の痛みってものなんだ」と人生で初めて知った痛みを抱え、とにかく歯医者に行かなくてはと考えた。

 しかし、歯医者には行ったことがない。聞くところによると歯医者にも上手い下手があるらしい。どうやって上手い歯医者を探せばいいのか。それに治療は虫歯の痛み以上に痛いと聞く。何より嫌なのは、歯医者は虫歯を抜いたり、抜かないまでも神経を取ったりするという。虫歯になったとは言え、長年苦楽を共にした大事な歯を抜いてしまうのは忍びない。神経を取るのも、そこの感覚がなくなりそうでやっぱり嫌だ。

 歯痛をなだめすかしながらそんなことを考えていた時に、ふと思い出した。以前、ネットで何を検索していたときだったか忘れたが、偶然これまでの虫歯の治療とは違う3Mix-MP法(病巣無菌化組織修復療法)という手法を使って、あまり削らない、抜かない、痛くない画期的な虫歯治療をやっている歯医者を見つけたことがあった(参照サイト)。その時は自分が虫歯になることなど思いもせずに、「もし虫歯になったらこんな歯医者にかかりたいな」とちらっと思ったくらいだった。

 その時一番驚いたのは、その治療法を開発して実践している歯医者が仙台の歯科医だったことである。仙台市泉区にあるタクシゲ歯科医院写真参照仙台市泉区虹の丘3-11-8、TEL022-373-5695)の宅重豊彦院長がその人である。そこにお世話になることに決めた。

 考えてみれば、画期的な治療をやっている歯科医が仙台の歯医者であったからと言って、驚く必要はまったくないのであるが、何と言うか、新しい情報は東京や他の地方からもたらされるものという漠然とした思いが私だけでなく、東北の人の間にはあるような気がする。だから、新しい情報の発信元が東北だったりすると驚いてしまうわけである。

 しかし、新しい情報がすべて東京や他の地方からもたらされるわけではない。東北にも優秀な人材は他の地方同様たくさんいるわけだし、その中には宅重先生のように他の地方ではやっていないような画期的な取り組みをしている人もいるわけである。東北人に必要なのは、そうした情報に触れて驚くのではなく、こちらから発信できる情報が豊富にあることを認め、さらに積極的にそうした情報を発信していくことなのではないかと思う。

 東北人はPRが下手だとよく言われる。奥ゆかしくてあまり自己主張しない、黙々と自分の仕事をこなす、褒められると謙遜する、とも言われることが多い。 確かに、仕事柄、雑誌に掲載する記事の執筆を依頼することがあるが、東北の人に依頼すると大抵「いえいえ、ウチなんて大した事していないんですよ」という言葉が返ってくる。それに対して「ウチはなかなかよくやっていると思いますよ」という意味の言葉が返ってくるのは、大抵西の方の人のように思う。東北人のこ うした姿勢はかつては美徳だったのかもしれないし、今でもこのような奥ゆかしい人は基本的に周りの人に好かれるかもしれない。でも、一生懸命やってそれ相応の成果が出た取り組みに関しては、もう少し堂々と胸を張ってもいいような気がする。

 そば処と言えば、多くの人のイメージにあるのは長野県であろう。しかし、山形もそれに負けないそば処である。そば屋の裏に自前のそば畑が広がっている、 というような景色も山形には時たまある。最近ではようやく山形のそばも知られるようになってきたが、私は大学生になるまで、隣の県であるにも 関わらずそのことを知らなかった。札幌の雪祭りは有名だが、秋田と青森にまたがる十和田湖でそれに劣らない規模の冬祭りをやっていることはあまり知られていない。黙って気づいてくれるのを待っているのではなく、せっかくいいことをやっているのであれば、そう言わなくては。

 虫歯のことに話を戻すが、3Mix-MP法とは、3種類の抗生物質を用いると口腔内の細菌をすべて死滅させられるという新潟大学医学部での発見を応用して、虫歯を「内科的に」治療する手法だそうである。今までの虫歯治療は「外科的に」悪いところを削ったり抜いたりしていたが、虫歯の部分から細菌を完全に除去できれば体の他の部分と同様に自然治癒力が働いて歯も健康を取り戻すという考えに基づいて、虫歯をほんの少し削ってそこに3種類の抗生物質を置き、上からセメントで蓋をするという治療法である。この方法だと、従来は抜かなければならなかった歯を助けることができ、取らなければいけなかった神経も残すことができるそうである。

 実際、私の虫歯も神経にまで達する虫歯だったが(痛いはずだ)、歯も神経も取らずに済んだ。あれだけ痛かった虫歯も治療が終わった後、痛みはほとんど収まった。治療する前は欠けてぐらぐらでものもろくろく噛めなかった歯が、最近では元通り普通にものを噛めるようになった。 なるほど、歯も環境さえ整えれば自分で健康を取り戻すようである。

 タクシゲ歯科医院と3Mix-MP法は最近、TVや新聞、雑誌などで相次いで取り上げられたらしく、待合室にいる間にも電話がひっきりなしにかかってきていた。それも全国各地からである。受付の女性が、大阪から来るという電話の相手に、道順を一生懸命説明していた。現在、予約は3ヶ月待ちである。

 宅重先生は、この治療法を全国に広めようと研究会を作り、実地指導を行い、精力的に活動してこられていた(参照サイト)。いいことは周りにどんどん伝える、この姿勢をみんなが持てば、東北の良さはもっともっと知ってもらえるに違いない。


追記(2014.5.15):その後タクシゲ歯科医院は2012年いっぱいで閉院した。前々から体力的にキツいというようなことを馴染み(?)の患者さんに話していたのを聞いていたが、後継者も育ってきていることもあっての決断だったのかもしれない。3Mix-MP法のサイトでこの治療法を提供している医院が一覧できる。なお、宅重先生は現在は若林区六丁の目の堀田修クリニックで火曜と金曜に診療を行っているようである。

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2004年10月13日

東北の食べ処その3〜秋田県北地方

75f92317.jpg  秋田県の北部も個性的でおいしい店の多い所である。特に、大館市は秋田の代表的な郷土料理であるきりたんぽの店が多い。きりたんぽ発祥の地は隣の鹿角市だそうだが、店の数や知名度で言えば大館の方が上である。

 大館と言えば、かのハチ公の故郷でもある。それにちなんで、実はJR大館駅前にも渋谷駅前と同様にハチ公の銅像が立っている。しかし、JR大館駅が街中から少し外れていることもあって、こちらのハチ公前で待ち合わせをする人はほとんどいない(笑)。
 

昔のきりたんぽや写真大館市大館75-5、TEL0186-43-4040、11:30〜14:00、17:00〜20:00(9月中旬〜5月中旬のみ営業)、月曜定休)
 ここのご主人は、漫画「美味しんぼ」にも実名で登場して、「本物のきりたんぽ」について熱く語っている。事実、比内地鶏と野菜から何時間もかけてつくるスープ、手作りで炭火で焼くきりたんぽなど、敢えて手間をかけてつくるここのきりたんぽ鍋は、文句なくおいしい。

 私はそれまできりたんぽは好きではなかったが(仙台でも出す店があるがおいしいと思わなかったのである)、ここのきりたんぽを一たび食べて、今や大好物へと変わったくらいである。

 運がいいと、栽培ものではない天然ものの舞茸が入ってくることもある。きりたんぽを出す店の多い大館市内でも、きりたんぽだけを出す専門店はここともう一軒くらいしかない。

 夏になるときりたんぽを作る米の味が下がるからと言って、夏の間は店を閉め、新米が出る季節になるとまた店を開く。一日に作る量が決まっているので、予約してから行った方が確実。

おすすめ:もちろん、きりたんぽ鍋


飛騨ラーメン
大館市片山町3-5-38 、TEL0186-49-4254、11:00〜19:30、不定休)
 大館にはひそかにラーメンのおいしい店が多いが、ここはその代表格。手打ちの麺に魚のダシが効いた濃い色の醤油のスープがよく合う。元はフランス料理のシェフをしていたというご主人のコック帽がチャームポイント。

 飛騨は奥さんの実家なのだと言う。確かに、飛騨に行った時に食べたラーメンも醤油味で魚の旨みが効いたあっさり味のラーメンだった。

 元々評判はよかったが、最近では「行列のできる店」となってしまった。東京などに行くと行列のできる店は数多いが、人口5万人の町で行列ができるこの店の方がすごいと思う。

おすすめ:中華そば


安好る
(あんこうる)(大館市清水1丁目1-76-1、TEL0186-42-0306 、11:30〜15:00、17:00〜19:00、月曜定休)
 大館では比較的新しいお店だが、やはりあっさり醤油味のおいしいラーメンを食べさせてくれる。カレーも素朴な味でおいしいのでどっちも頼みたくなる。

 ただし、両方頼む場合は、味の濃いカレーは後に出してもらうのがよいと思う。先にカレーを食べてしまうと、ラーメンの方の微妙な旨みがよく分からなくなる可能性が大なので。

おすすめ:中華そば、カレーライス


十八番
能代市追分2-50、TEL0185-52-7535、11:00〜14:00、土日祝日定休)
 平日の昼の間しか営業していないのでなかなか行きづらいが、ここでは他のどこのとも違うラーメンが食べられる。「トッピング」のレモンの切れ端やスープに浮かぶ大小のナッツ類、「調味料」としてテーブルに置かれたアルカリイオン水など、すべてがどこのラーメンとも似ていないここだけのオリジナル。そして、おいしい。

 ここも昼は地元の人が行列を作っている。ガイドブックなどにはほとんど出てこないが、実に味わい深い。

おすすめ:みそラーメン、しょうゆラーメン、しおラーメン、どれもおいしい


切田屋
鹿角市花輪下花輪168、TEL0186-23-2083、11:00〜18:30、月曜定休)
 鹿角市は江戸時代は今の岩手県と同じ南部藩だった。そのせいかどうか、鹿角地方の「タウンページ」は大館や能代の「秋田県北版」とは別になっていて、とても薄いのでハローページも一緒になっている。

 岩手県は現在山形県や福島県の会津地方と並ぶ東北のそば処だが、鹿角市の中心部花輪にあるこの店でもその岩手県と同じような細打ちの手打ちそばが食べられる。狙い目は限定の10割そば。デザートにはそばシャーベットもおいしい。

おすすめ:手打ち十割そば、そばシャーベット


追記(2005.10.18):ショック!大館の飛騨ラーメンがこの8月末で店を閉めたらしく、今月久々に行ってみたら既に別の店になっていた。新しい店はいろんな地域のラーメンが食べられるというありがちな店だったので、入らなかった。

 安好るは健在で、あっさり味の中華そばはやっぱりおいしい。ただ、能代の十八番の影響か、レモンのかけらが入るようになっていた。口に残るような木の実は入っていないが、何かがスープに浮いていた。これも十八番の影響かも。

 その十八番は長らく休業中だったが、今月行ったら店を開いていた。ただし、休日がこれまでの土日祝に水曜も加わったので注意。相変わらずおいしかった。


追記(2007.4.3):大館市にあるカレー&パスタ専門店「cafe shokudo 山舘(やまだて)」(大館市山館字田尻197-2、TEL0186-43-5828、11:00-15:00、17:00-21:00、水曜定休)は、恐らく秋田県北で本格的なカレーが食べられる唯一の店である。以前紹介した(ココココココ)「びいる亭」に「名刺」が置いてあったので、「びいる亭」の関連店なのだろう。

 中辛の「山舘カレー」(印度カシミールカレー)、辛口の「薬膳カレー」(ひき肉&20種類のスパイス)、甘口の「昔のカレー」(三種の刻み野菜入)の他、「チキンとじゃがいものカレー」、「オムレツカレー」、「ラムカレー」(いずれも中辛)の6種のカレーがある。辛さ指定もできるが、辛さの度合いに応じて追加料金がある。

 私はカレーしか食べていないが、パスタはスパゲッティだけでなく、ペンネやらせん状の形のフスィリなどのショートパスタも含めて47種類もある。中でも「大館名物パスタ」と銘打った「漬物あんかけパスタ」、「ネバずるパスタ」(多分納豆)、「いぶりガッコの和風クリーム」が気になるところである。でも、多分次もカレーを食べてしまうに違いない。

 同じ建物内には他に、「名所居酒屋 はずれ」(大館のはずれにある新名所というのがネーミングの由来だそうである)がある。「はずれ」に対してやはり同じ建物内には最初七輪焼きの店でその後予約貸切宴会場となった「あたり」があったが、この4月5日からは「御食事居酒屋 馬肉×蒸し料理 うまが、会う」として新装オープンすることになったそうである。一連のネーミングのセンス、何とも言えない味がある。

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2004年09月15日

東北の食べ処その2〜秋田県南地方の麺

74f34265.jpg 秋田の県南地方は、非常に「麺文化」の栄えている地域である。それも、横手市の「横手焼きそば」、十文字町の「十文字ラーメン」、羽後町西馬音内(にしもない)の「そば」、稲川町の「稲庭うどん」など、多種多様な麺が味わえるのが特徴である。

 今回は、これら秋田県南地方の食べ処を紹介したい。


焼きそばのふじわら
横手市寿町8-16、TEL0182-33-1648、11:30〜16:30 、木曜定休)
 最近売り出し中の横手焼きそばのお店。横手の焼きそばは太麺でモチモチっとした食感と上に乗った半熟の目玉焼きが特徴。これがまたうまいのに安い(300円〜)!

 地元の人はおやつ代わりに食べている。横手市内にはここを含めて、50軒くらいも焼きそば屋さんがある。

おすすめ:焼きそば


丸竹食堂
平鹿郡十文字町十文字新田字本町7-1 、TEL0182-42-1056 、11:00‐20:00 、木曜定休)
 十文字ラーメンは、細打ちの麺に醤油味のあっさりスープが特徴で、やはり地元の人はおやつ代わりに食べている。

 この丸竹食堂も麺は細打ちの縮れ麺、にぼしのダシが効いたスープは透き通っている。あっさりしているがまた食べたくなる懐かしい味の中華そばが味わえる。十文字町内ではここを含めて4件の十文字ラーメンの店がある。

おすすめ:中華そば


ダムの茶屋
雄勝郡皆瀬村川向小保内3、TEL0183-46-2444 、10:00〜17:00 、不定休)
 名前に惑わされてはいけない。妙な看板に惑わされてもいけない(写真参照)。ここは知る人ぞ知る稲庭うどんの名店である。なんと稲庭うどんの本家、稲庭吉左衛門のうどんを使っているのである。

 このうどんを使っているお店は、稲庭うどんの本場であるお隣りの稲川町でも見当たらない。ちなみに、稲庭吉左衛門のうどんを買おうと思ったら1年待ちだそうである。

 御年90歳の石山りつさんが40年以上店を切り盛りしている。笑顔が素敵なとってもあったかい方である。その石山さん自らが春先に山に入って取ってきたふきのとうの佃煮の瓶詰めもとってもおいしい。おみやげに最適。

おすすめ:稲庭うどん(温)


松屋雄勝郡羽後町西馬音内中野11-4、TEL0183-62-0628 、11:00〜18:00 、日曜
 羽後町西馬音内地区は重要無形文化財にもなっている盆踊りで有名だが、発祥が江戸時代にまで遡る手打ちそばも名物。

 有名なのは元祖で老舗の弥助そばだが、一押しは分家格の松屋。この地域特有の、つなぎにふのりを使ったそばは、コシがありながらものどごしがよく、つるつる食べられる。西馬音内地区には4軒のそば屋があるので、ハシゴもいいかもしれない。

おすすめ:もりそば、冷やがけそば


 ところで、私にはどうしても写真のシュールな看板と石山さんの温和な笑顔とが結びつかない。今度行ったらこの看板ができた経緯を石山さんに聞いてみようと思う。

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