秋田市
2011年09月10日
東北で地ビールが飲める店 番外編その16〜クラフトビアフェスティバルin秋田
昨年に続いて、クラフトビアフェスティバルin秋田が、秋田駅前のアゴラ広場大屋根下で、今日9月10日から明日11日までの予定で開催されている。今年はたまたま秋田に行く用事があったので、これ幸いとばかり覗いてみた。
今年は、昨年を上回る全国47社のおよそ70種類のビールが集まった。初日の10日は時折り雨交じりのあいにくの天気だったが、多くの人が集まって歓談しながら各地の様々なビールを堪能していた。
全国の地ビールの他、会場では横手市の横手焼きそば、男鹿市のしょっつる焼きそば、秋田市の秋田かやき、にかほ市のにかほあげそば、三種町のみたね巻など、秋田の誇るご当地グルメも集結し、飲むだけでなく、食べる方でも楽しめるイベントとなっており、会場には子供連れの姿も目を引いた。
ビールでは、ご当地のあくらビール、田沢湖ビール、湖畔の杜ビールが揃い踏みするとともに、岩手・遠野のズモナビール、福島の福島路ビールなど東北各地の地ビールの他、茨城のシャトーカミヤ、埼玉のコエドブルワリー、神奈川のサンクトガーレン、静岡のビアバディが直接出店するなど、会場はさながら地ビール醸造所同士の交流の場ともなっていた。
昨年、好評で当日券が早々になくなったことから、今年はさらに量を増やして準備したそうだが、それでも特に遠方のビールは程なく品切れになるなど、相変わらずの人気ぶりであった。
個人的には、あくらビールがこの日のために醸造したアンバーケルシュ、9月15日に発売予定の銀河高原ビールの白ビール、栃木マイクロブルワリーのとちおとめエールや富山の城端麦酒のピンクグレープフルーツを使ったトロピカルピンクなどが印象に残った。
この分だと明日の最終日もきっと多くの人で賑わうことだろう。この新たに始まったビアフェスティバルが、着実に地元に根付きつつあることを嬉しく思う。
追記(2011.9.19):別のところにも追記したが、10月16日(日)には、「第2回秋田オクトーバーフェスト」が、あくらビールの中庭を会場に開催されるそうである。仕掛け人はもちろん、「酒場 戸隠」の三浦さんである。秋田のビール、このところの盛り上がりはすごい!の一言である。
追記(2011.10.16):「第2回秋田オクトーバーフェスト」の模様である。仙台オクトーバーフェストとは一味違う、「酒場 戸隠」の三浦さんや「あくらビール」の長谷川さんの人柄がにじみ出たような、アットホームなあったかい雰囲気のイベントである。
今年は、昨年を上回る全国47社のおよそ70種類のビールが集まった。初日の10日は時折り雨交じりのあいにくの天気だったが、多くの人が集まって歓談しながら各地の様々なビールを堪能していた。
全国の地ビールの他、会場では横手市の横手焼きそば、男鹿市のしょっつる焼きそば、秋田市の秋田かやき、にかほ市のにかほあげそば、三種町のみたね巻など、秋田の誇るご当地グルメも集結し、飲むだけでなく、食べる方でも楽しめるイベントとなっており、会場には子供連れの姿も目を引いた。
ビールでは、ご当地のあくらビール、田沢湖ビール、湖畔の杜ビールが揃い踏みするとともに、岩手・遠野のズモナビール、福島の福島路ビールなど東北各地の地ビールの他、茨城のシャトーカミヤ、埼玉のコエドブルワリー、神奈川のサンクトガーレン、静岡のビアバディが直接出店するなど、会場はさながら地ビール醸造所同士の交流の場ともなっていた。
昨年、好評で当日券が早々になくなったことから、今年はさらに量を増やして準備したそうだが、それでも特に遠方のビールは程なく品切れになるなど、相変わらずの人気ぶりであった。
個人的には、あくらビールがこの日のために醸造したアンバーケルシュ、9月15日に発売予定の銀河高原ビールの白ビール、栃木マイクロブルワリーのとちおとめエールや富山の城端麦酒のピンクグレープフルーツを使ったトロピカルピンクなどが印象に残った。
この分だと明日の最終日もきっと多くの人で賑わうことだろう。この新たに始まったビアフェスティバルが、着実に地元に根付きつつあることを嬉しく思う。
追記(2011.9.19):別のところにも追記したが、10月16日(日)には、「第2回秋田オクトーバーフェスト」が、あくらビールの中庭を会場に開催されるそうである。仕掛け人はもちろん、「酒場 戸隠」の三浦さんである。秋田のビール、このところの盛り上がりはすごい!の一言である。
追記(2011.10.16):「第2回秋田オクトーバーフェスト」の模様である。仙台オクトーバーフェストとは一味違う、「酒場 戸隠」の三浦さんや「あくらビール」の長谷川さんの人柄がにじみ出たような、アットホームなあったかい雰囲気のイベントである。
2010年03月03日
東北の食べ処その22〜秋田県秋田市
昔どおりのきりたんぽ本舗(写真参照)
以前紹介したが、きりたんぽは秋田の県北地域の郷土料理であり、当然おいしい店も県北にあり、と思っていたが、ここは秋田市内にあって県北地域の店に引けを取らない、あるいは上回るような店である。
とにかく食材がすごい。きりたんぽ鍋に欠かせない鶏肉は、比内地鶏ではなく、あえて味で上回ると判断した放飼いの「秋田Super軍鶏」の極上肉、「大潟村産無農薬大豆の醤油」と「自然海塩海の精」「非精白の古式原糖」で調味した「金色(こんじき)スープ」、仙北地方の契約農家直送の極上のあきたこまちを使ったまさに昔どおりの大きさの極太手づくり炭火焼たんぽ、農家直送の香りが高くやわらかい古来ネギ、白神山地の水で育った無農薬の根っこまで食べられるセリ、などなど、おそらく秋田で手に入る最高の素材を用いて作られている。これでまずいわけがない。
お店を切り盛りしている二関陽子さんは、秋田県内に本拠を置く「企画専門フェイドイン」の中心人物として、秋田県内のグルメ情報などの書籍を相次いで刊行させた実績をお持ちの方である。普通のタウン情報誌によるグルメ情報とは違う独自の視点からのグルメ情報は、おいしいもの好きの私も大いに参考にさせていただいた。その二関さんが自らが認めた素材を使った最高のきりたんぽ鍋を提供するのがこの店というわけである。
ハルビン餃子店 雲龍(秋田市中通4-16-8、TEL018-834-2346、11:30〜14:00、17:00〜22:00、第二・第四水曜定休)
中国東北部の料理を提供する中国料理店。特に、店名にある通り、日本で一般に出回っている餃子とは異なるハルビンの餃子を出すことで知られている。
そのノウハウは秘伝と言ってもいいものなのだろうが、なんとこの店ではその秘伝を惜しげもなく公開している。餃子の歴史なども織り交ぜたかなり長文の解説である。これが店の外にも掲げてあるし、店内でもコンパクトなリーフレットとなって無料配布されている。もちろん、知ってもその通りに作ることは難しいのかもしれないが、本場の餃子を少しでも広めたいという店主の強い意志を感じ取れる。
実際、この餃子、他の餃子と違い、ニンニクを使わず、数種類の香辛料、自家製のラード、複数の小
麦粉をブレンドして作る自家製の皮、切り方にまでこだわった野菜、豚バラ肉などを用いて作られ、出来上がったものはまさにここだけの餃子である。
ラーメン類もおいしい。元々餃子だけでラーメンはなかったそうだが、要望が多かったために、中国式の塩ラーメンを作り始めたそうである。その中では「辛いラーメン」である辣湯(ラータン)ラーメンが私のお気に入りである。「辛い」と言っても四川料理ではないので、飛び抜けて辛いというわけでもないのだが、その割に発汗作用がかなりあるところに、中国料理の奥深さの一端を感じさせる。
華麗亭
ピーコックができるまで、秋田市内の「カレー文化」をほとんど一手に担っていた創業20年のカレー専門店。いろいろな種類のある欧風カレーが中心で、数年前にはインド風のキーマカレーもできたが、私のここでのオススメは、ここならではのスープ状のジャワ島風カレー、カリサピである。これがとてもおいしい。もちろん、ハウスジャワカレーとはまったく違う味である(と言っても、今のカレールーの中でジャワカレーの「スパイシーブレンド」はいいと思う)。
実のところ、私はこの店でカリサピ以外のカレーを食べたことがない。このカリサピを辛くしてもらって食べるのが私の定番である。
ピーコック(秋田市八橋新川向4-17、TEL018-824-6114、11:30〜15:00、17:00〜22:00※日曜・祝日〜21:00、不定休)
数年前、秋田市内に初めてできたインド料理店。いろいろなメニューがあるが、私のお気に入りはチキンマサラやポークマサラである。この店で「〜マサラ」という名前のカレーは、メニューの中にあるインドのカレーとは別にある、ライスとセットになったこの店のオリジナルカレーで、とろみのある辛口カレーである。これは、玉ねぎの旨みが活きた、ここだけの味である。
郷土料理 味治
以前地ビールのことで紹介したことがあるが、ここではきりたんぽ鍋、しょっつる、ハタハタ焼き、ハタハタ寿司、とんぶり、じゅんさい、稲庭うどんなど、秋田県の誇る郷土料理がほとんど味わえる。特に、魚介類は男鹿沖など地元で取れたものがメインである。値は張るが、八郎潟産の天然うなぎなどもある(八郎潟でうなぎが捕れるとは知らなかった)。
ここでは、これらのおいしい郷土料理をこの店オリジナルの地ビール「森の唐花草」と一緒に楽しめる。おいしいもの好き、ビール好き両方にうれしい店である。
東京まんぷくラーメン
秋田県内に9店舗展開するラーメン店。本店は創業30年である。自家製麺の麺と手間ひまかけたスープが特徴のおいしいラーメンが食べられる。東北では仙台の国分町に次ぐ規模の飲食店街である川反(かわばた)界隈にも3店舗ある。場所柄、飲んだ後に食べたくなるラーメンを提供する店はいろいろあるが、私が飲んだ後に食べる定番の店はここである。
しょうゆ、みそ、しお、どれもおいしいが、辛いもの好きの私の好みはキムチみそラーメンや激辛ラーメンである。
追記(2010.4.2):秋田市の北部の住宅街にあるスーパー、グランマート泉店内に、「ベンガルカレー亭 マンナン」(写真参照)ができたと聞いたので行ってみた。ここはバングラディッシュ出身のマンナンさんが切り盛りするカレー店で、インドカレーに似たバングラディッシュのカレーが食べられる。
チキンマサラカレーを激辛で食べたが、おいしかった。カレー全部が550〜650円と手頃なのが嬉しい。「インド」ではないのでビーフカレーもある。シシカバブやタンドリーチキン、ナンといったお馴染みのメニューに加えて、シンガラというインドのサモサのような料理やポロタというパイ風の料理があるのが目を引いた。タンドリーサンドというのも軽食としてよさそうである。スーパーの中という場所柄か、お惣菜を買う感覚(?)でテイクアウトで注文する人もけっこういた。
何より、バングラディッシュの人がやっていてもネパールの人がやっていても「インド料理店」と名乗る店が多い中で、堂々とバングラディッシュを前面に出し、入り口に大きなパネルまでこしらえてバングラディッシュの地図上の位置や食べ物などを説明しているその姿勢がいいと思う。秋田で初めての「バングラディッシュ料理」の店として頑張ってほしい店である。
追記(2010.9.6):上で紹介した「ハルピン餃子店 雲龍」だが、なんと8月末で閉店してしまっていた。残念である。いただいたリーフレットは大事に保管して、いつか餃子作りにチャレンジしてみたいと思う。
追記(2011.11.9):華麗亭でいつものように「カリサピ」を頼もうとしたら、北インド風でとても辛いという「ムルギーカレー」の写真を発見。おいしそうだったので頼んでみたら予想通りおいしかった。ちなみに、私が華麗亭でカリサピ以外のカレーを頼んだのは初めてのことで、ご主人からも「初めてですね」と言っていただいた(笑)。
以前紹介したが、きりたんぽは秋田の県北地域の郷土料理であり、当然おいしい店も県北にあり、と思っていたが、ここは秋田市内にあって県北地域の店に引けを取らない、あるいは上回るような店である。
とにかく食材がすごい。きりたんぽ鍋に欠かせない鶏肉は、比内地鶏ではなく、あえて味で上回ると判断した放飼いの「秋田Super軍鶏」の極上肉、「大潟村産無農薬大豆の醤油」と「自然海塩海の精」「非精白の古式原糖」で調味した「金色(こんじき)スープ」、仙北地方の契約農家直送の極上のあきたこまちを使ったまさに昔どおりの大きさの極太手づくり炭火焼たんぽ、農家直送の香りが高くやわらかい古来ネギ、白神山地の水で育った無農薬の根っこまで食べられるセリ、などなど、おそらく秋田で手に入る最高の素材を用いて作られている。これでまずいわけがない。
お店を切り盛りしている二関陽子さんは、秋田県内に本拠を置く「企画専門フェイドイン」の中心人物として、秋田県内のグルメ情報などの書籍を相次いで刊行させた実績をお持ちの方である。普通のタウン情報誌によるグルメ情報とは違う独自の視点からのグルメ情報は、おいしいもの好きの私も大いに参考にさせていただいた。その二関さんが自らが認めた素材を使った最高のきりたんぽ鍋を提供するのがこの店というわけである。
ハルビン餃子店 雲龍(秋田市中通4-16-8、TEL018-834-2346、11:30〜14:00、17:00〜22:00、第二・第四水曜定休)
中国東北部の料理を提供する中国料理店。特に、店名にある通り、日本で一般に出回っている餃子とは異なるハルビンの餃子を出すことで知られている。
そのノウハウは秘伝と言ってもいいものなのだろうが、なんとこの店ではその秘伝を惜しげもなく公開している。餃子の歴史なども織り交ぜたかなり長文の解説である。これが店の外にも掲げてあるし、店内でもコンパクトなリーフレットとなって無料配布されている。もちろん、知ってもその通りに作ることは難しいのかもしれないが、本場の餃子を少しでも広めたいという店主の強い意志を感じ取れる。
実際、この餃子、他の餃子と違い、ニンニクを使わず、数種類の香辛料、自家製のラード、複数の小
麦粉をブレンドして作る自家製の皮、切り方にまでこだわった野菜、豚バラ肉などを用いて作られ、出来上がったものはまさにここだけの餃子である。
ラーメン類もおいしい。元々餃子だけでラーメンはなかったそうだが、要望が多かったために、中国式の塩ラーメンを作り始めたそうである。その中では「辛いラーメン」である辣湯(ラータン)ラーメンが私のお気に入りである。「辛い」と言っても四川料理ではないので、飛び抜けて辛いというわけでもないのだが、その割に発汗作用がかなりあるところに、中国料理の奥深さの一端を感じさせる。
華麗亭
ピーコックができるまで、秋田市内の「カレー文化」をほとんど一手に担っていた創業20年のカレー専門店。いろいろな種類のある欧風カレーが中心で、数年前にはインド風のキーマカレーもできたが、私のここでのオススメは、ここならではのスープ状のジャワ島風カレー、カリサピである。これがとてもおいしい。もちろん、ハウスジャワカレーとはまったく違う味である(と言っても、今のカレールーの中でジャワカレーの「スパイシーブレンド」はいいと思う)。
実のところ、私はこの店でカリサピ以外のカレーを食べたことがない。このカリサピを辛くしてもらって食べるのが私の定番である。
ピーコック(秋田市八橋新川向4-17、TEL018-824-6114、11:30〜15:00、17:00〜22:00※日曜・祝日〜21:00、不定休)
数年前、秋田市内に初めてできたインド料理店。いろいろなメニューがあるが、私のお気に入りはチキンマサラやポークマサラである。この店で「〜マサラ」という名前のカレーは、メニューの中にあるインドのカレーとは別にある、ライスとセットになったこの店のオリジナルカレーで、とろみのある辛口カレーである。これは、玉ねぎの旨みが活きた、ここだけの味である。
郷土料理 味治
以前地ビールのことで紹介したことがあるが、ここではきりたんぽ鍋、しょっつる、ハタハタ焼き、ハタハタ寿司、とんぶり、じゅんさい、稲庭うどんなど、秋田県の誇る郷土料理がほとんど味わえる。特に、魚介類は男鹿沖など地元で取れたものがメインである。値は張るが、八郎潟産の天然うなぎなどもある(八郎潟でうなぎが捕れるとは知らなかった)。
ここでは、これらのおいしい郷土料理をこの店オリジナルの地ビール「森の唐花草」と一緒に楽しめる。おいしいもの好き、ビール好き両方にうれしい店である。
東京まんぷくラーメン
秋田県内に9店舗展開するラーメン店。本店は創業30年である。自家製麺の麺と手間ひまかけたスープが特徴のおいしいラーメンが食べられる。東北では仙台の国分町に次ぐ規模の飲食店街である川反(かわばた)界隈にも3店舗ある。場所柄、飲んだ後に食べたくなるラーメンを提供する店はいろいろあるが、私が飲んだ後に食べる定番の店はここである。
しょうゆ、みそ、しお、どれもおいしいが、辛いもの好きの私の好みはキムチみそラーメンや激辛ラーメンである。
追記(2010.4.2):秋田市の北部の住宅街にあるスーパー、グランマート泉店内に、「ベンガルカレー亭 マンナン」(写真参照)ができたと聞いたので行ってみた。ここはバングラディッシュ出身のマンナンさんが切り盛りするカレー店で、インドカレーに似たバングラディッシュのカレーが食べられる。
チキンマサラカレーを激辛で食べたが、おいしかった。カレー全部が550〜650円と手頃なのが嬉しい。「インド」ではないのでビーフカレーもある。シシカバブやタンドリーチキン、ナンといったお馴染みのメニューに加えて、シンガラというインドのサモサのような料理やポロタというパイ風の料理があるのが目を引いた。タンドリーサンドというのも軽食としてよさそうである。スーパーの中という場所柄か、お惣菜を買う感覚(?)でテイクアウトで注文する人もけっこういた。
何より、バングラディッシュの人がやっていてもネパールの人がやっていても「インド料理店」と名乗る店が多い中で、堂々とバングラディッシュを前面に出し、入り口に大きなパネルまでこしらえてバングラディッシュの地図上の位置や食べ物などを説明しているその姿勢がいいと思う。秋田で初めての「バングラディッシュ料理」の店として頑張ってほしい店である。
追記(2010.9.6):上で紹介した「ハルピン餃子店 雲龍」だが、なんと8月末で閉店してしまっていた。残念である。いただいたリーフレットは大事に保管して、いつか餃子作りにチャレンジしてみたいと思う。
追記(2011.11.9):華麗亭でいつものように「カリサピ」を頼もうとしたら、北インド風でとても辛いという「ムルギーカレー」の写真を発見。おいしそうだったので頼んでみたら予想通りおいしかった。ちなみに、私が華麗亭でカリサピ以外のカレーを頼んだのは初めてのことで、ご主人からも「初めてですね」と言っていただいた(笑)。
2006年11月11日
東北のオススメスポット番外編〜自転車が充実しているカー用品店
秋田市内の新国道と呼ばれる通り沿いにダイリンというカー用品店がある(秋田市八橋新川向13-30、TEL018-824-6601)。たまに大手チェーン店にないようなカー用品があったりして面白いのだが、この店の本当の面白さはそんなところにあるのではない。この店の2階は実は自転車売り場なのだが、この自転車売り場が何と言うかすごいのである。品揃えが極めて豊富と言うべきなのだろうが、どうも普通の自転車量販店とは品揃えの豊富さの方向性が違うのである。
私は、以前にちょっと書いたが、けっこう自転車好きである。きっかけはと振り返ってみると、高校の入学祝いに両親に自転車を買ってもらったことである。当時通学に自転車を使っていた高校生の恐らく過半数は乗っていたであろうと思われるのがブリヂストンのロードマンというドロップハンドル、12段変速の自転車である。
この、車で言うとトヨタカローラに当たるのではないかと思われるロードマンのちょっと上のランクであったロードマン・スーパーコルモというのを買ってもらって、それで毎日自転車で走っているうちに自転車でどっか行くのが楽しくなったという筋書きなのだが、自転車に乗るのが楽しくなると、自転車自体をあちこちいじってみたくなる。いじってより速く、より快適に走れるようにしたくなるのである。私が高校の頃だから、今からかなり昔のことである。
なぜそんな昔の話をしたかと言うと、このダイリンには私がその頃我が愛車につけたり、つけてみたかったりした自転車パーツが展示物として、あるいは売り物として所狭しと展示されているのである。こんな店は東北に数多くある自転車店の中にすら、恐らく一店舗たりともないだろう。自転車好き(しかもある一定の年齢層以上の)以外には分からないと思われるが、私も愛用していたシマノ600EX(現在のULTEGRA)のコンポーネントだとか、これまたこだわってつけていたダイヤコンペのセンタープルブレーキだとかが、いまだに売っているのである。今ほとんど見かけなくなった一枚皮のサドルも売るほどある(と言うか売っているのだが;笑)。いったい誰が買うのだろうと思ってしまうほどレトロでマニアックである。
ただ、ここに有り余るほどあるパーツを使えば、これまた今やクロスバイクやマウンテンバイクに取って代わられてほとんど死語と化してしまったスポルティーフとかランドナーとかいった車種も組み上げられると思う。それはそれは貴重な店なのである。
パーツのことばかり書いてしまったが、完成車の品揃えもすごい。私が子供の頃の自転車の乗り換えのパターンというのは、最初は補助輪付の自転車、次にそれを外して乗り、それが小さくなったら5段変速でツインのライトとかウインカーとかいろいろとついた黒塗りのジュニアスポーツ車、そしてもっと大きくなったら12段変速のドロップハンドルのロードマン、というパターンだったと思うが、ダイリンには今ではあまり見かけなくなった黒塗りのジュニアスポーツ車がこれまた所狭しと並んでいるのである。
それらのほとんどは昭和55年製とか昭和62年製とか書いてあるが、使い古しではなく、なんと新品として売られているのである。他にも、聞いたことのないようなロードモデルがあったかと思うと、昔のだるま自転車が88万円で売っていたりする。摩訶不思議なのは、これだけこだわりの品揃えをしている自転車コーナーがあるにも関わらず、表から見ると自転車を扱っていることすら分からない店なのである、このダイリンという店は(写真参照)。一度、オーナーに会って話を聞いてみたい気もする。とにかく、何と言うか、自転車好きには一見の価値のある稀有なる「カー用品店」である。
私は、以前にちょっと書いたが、けっこう自転車好きである。きっかけはと振り返ってみると、高校の入学祝いに両親に自転車を買ってもらったことである。当時通学に自転車を使っていた高校生の恐らく過半数は乗っていたであろうと思われるのがブリヂストンのロードマンというドロップハンドル、12段変速の自転車である。
この、車で言うとトヨタカローラに当たるのではないかと思われるロードマンのちょっと上のランクであったロードマン・スーパーコルモというのを買ってもらって、それで毎日自転車で走っているうちに自転車でどっか行くのが楽しくなったという筋書きなのだが、自転車に乗るのが楽しくなると、自転車自体をあちこちいじってみたくなる。いじってより速く、より快適に走れるようにしたくなるのである。私が高校の頃だから、今からかなり昔のことである。
なぜそんな昔の話をしたかと言うと、このダイリンには私がその頃我が愛車につけたり、つけてみたかったりした自転車パーツが展示物として、あるいは売り物として所狭しと展示されているのである。こんな店は東北に数多くある自転車店の中にすら、恐らく一店舗たりともないだろう。自転車好き(しかもある一定の年齢層以上の)以外には分からないと思われるが、私も愛用していたシマノ600EX(現在のULTEGRA)のコンポーネントだとか、これまたこだわってつけていたダイヤコンペのセンタープルブレーキだとかが、いまだに売っているのである。今ほとんど見かけなくなった一枚皮のサドルも売るほどある(と言うか売っているのだが;笑)。いったい誰が買うのだろうと思ってしまうほどレトロでマニアックである。
ただ、ここに有り余るほどあるパーツを使えば、これまた今やクロスバイクやマウンテンバイクに取って代わられてほとんど死語と化してしまったスポルティーフとかランドナーとかいった車種も組み上げられると思う。それはそれは貴重な店なのである。
パーツのことばかり書いてしまったが、完成車の品揃えもすごい。私が子供の頃の自転車の乗り換えのパターンというのは、最初は補助輪付の自転車、次にそれを外して乗り、それが小さくなったら5段変速でツインのライトとかウインカーとかいろいろとついた黒塗りのジュニアスポーツ車、そしてもっと大きくなったら12段変速のドロップハンドルのロードマン、というパターンだったと思うが、ダイリンには今ではあまり見かけなくなった黒塗りのジュニアスポーツ車がこれまた所狭しと並んでいるのである。
それらのほとんどは昭和55年製とか昭和62年製とか書いてあるが、使い古しではなく、なんと新品として売られているのである。他にも、聞いたことのないようなロードモデルがあったかと思うと、昔のだるま自転車が88万円で売っていたりする。摩訶不思議なのは、これだけこだわりの品揃えをしている自転車コーナーがあるにも関わらず、表から見ると自転車を扱っていることすら分からない店なのである、このダイリンという店は(写真参照)。一度、オーナーに会って話を聞いてみたい気もする。とにかく、何と言うか、自転車好きには一見の価値のある稀有なる「カー用品店」である。
2006年02月27日
東北で地ビールが飲める店その8〜秋田県秋田市
秋田県には地ビールが3つある。そのうち2つは田沢湖町(現・仙北市)にあるが、残りの一つは県庁所在地である秋田市にある。その名は「あくら」と言う。名前の由来は、「a 蔵」(一つの蔵、小さな蔵)だそうである。ちなみに、県庁所在地にある地ビールは、東北では他に盛岡市のベアレンビール、ステラモンテと福島市の福島路ビールがあるだけである。
このあくらのビールは、醸造所のある「あくらフォースクエア」で飲むことができる。あくらフォースクエアは、東北では仙台の国分町に次ぐ規模の飲食店街がある川反(かわばた)からほど近い所にあり、敷地内にはレストランプラッツ、ビア・カフェあくら、ジャズ・スポット・ロンド、高堂酒店がある。あくらは 「身の丈の醸造」を常に意識しているとのことで、銀河高原ビールが拡大路線をひた走ったのとは対照的に、小規模の仕込みと貯酒を貫いている。そのため、秋田市内で他に飲めるところも多くない。私が知る限りでは、秋田駅東口にある秋田拠点センターALVE(アルヴェ)2階の郷土料理店郷蔵(ごうくら)くらいである。したがって、あくらのビールを飲むために、自然とあくらフォースクエアに通うことになる。その中で私のお気に入りの店は、醸造所の2階にあるビア・カフェあくらである(写真参照)。秋田を訪れる度に通っていたら、いつの間にやら顔を覚えていただいた。私が本当に顔なじみの地ビールレストランは、ここと仙台の夕焼け麦酒園くらいのものである。
ここのビールは、ビルケ(白樺)=ヴァイツェン、レーベンバウム(檜)=ピルスナー、カスターニエ(栗)=デュンケル、など、それぞれのビールにドイツ語の樹の名前がついているのが特徴である。これらを含めてメニューには6種のビールが載っているが、その時々であるビールは異なる。上記3つはいつもある印象である。その中でビルケは生でしか飲めないこともあって(瓶詰めすると酵母の発酵が進んで瓶が破裂する恐れがあるのだそうである)、私の大のお気に入りである。お馴染みの銀河高原ビールよりも濃い色合いの「ダーク・ヴァイツェン」という種類である。このシリーズの第1回で紹介した「Qボック」、「Aヘレス」は、「川反ラガー」共々瓶入りのビールで、隣の高堂酒店で買える。
その他にも季節限定で、西目町の「ハーブワールドAKITA」で無農薬栽培されたホップを生のまま使った「ハーブ園のビール」や、二ツ井町の桜の樹から採取されたさくら酵母ビール「花」、ビール醸造方法を工夫しホップポリフェノールを残した「秋田美人のビール」などがある。ちなみに、これらは秋田県総合食品研究所と秋田県内の地ビール各社が参加している秋田県麦酒醸造技術研究会が研究開発して実用化したもので、秋田県内の他の地ビール会社2社からも同様のビールが販売されている。
このように、同じ県内の地ビール会社が互いに情報交換をしながら共同で商品を開発したり、それを県の食品研究所が研究開発の面から全面的にバックアップしたりしているという姿勢は、秋田県内の地ビール文化の振興発展に大いに寄与するものと言え、高く評価したい。東北で秋田以外にこうした取り組みをしているという例は、寡聞にして聞かない。地ビールを取り巻く環境は厳しいが、だからこそこうした取り組みは他県でも範とすべきだろうと思う。
そうそう、言い忘れたが、ここビア・カフェあくらも料理がおいしい。地ビールレストランはビールへのこだわりと同様、料理へもこだわっている店が多い印象がある。ここも、間違っても冷凍物をチンしたかの如き料理は出てこないので、純粋に食事を楽しみに行っても、そう期待は裏切られないのではないかと思う。
ただ、気をつけなくてはならないのは、ビア・カフェあくらは23:00まで営業しているのだが、ラストオーダーは22:00ということである。だから、地ビールと料理をじっくり楽しむためには、早めに行くことがオススメである。私などはよくこのことを忘れて23:00までやっているからと、22:00過ぎに行ってしまうこともある。他に客がいれば何とかなることもあるが、客がいないと早めに閉まってしまっていてどうにもならないこともあるので要注意である。そんな時は、24:00までやっているジャズ・スポット・ロンドに行って、ジャズに耳を傾けながら静かに生のビルケを飲むのがよい。
他に、秋田市内で地ビールが飲める店としては、岩見山内地区に自生する唐花草(野生のホップ)を生で使い、地元の戸島の湧水で醸造したオリジナルのオールモルトラガー「森の唐花草」を出す川反の「郷土料理 味治(みはる)」(秋田市大町5-2-7、TEL018-864-5972)がある。唐花草を用いたビールは珍しく、また郷土料理店がオリジナルのビールを持っているというのも珍しい。秋田のおいしい郷土料理をオリジナルのビールと共に味わうことができる稀有な店である。
また、秋田県内の地ビール第一号となった田沢湖ビールの樽生が飲める川反の居酒屋蘇州(秋田市大町5-1-11、TEL018-863-6892)などがある。秋田市内で川反に次ぐ規模の飲食店街のある山王にもビールのおいしい店がありそうな気がするが、まだ開拓していない。今後の課題である。
追記(2006.6.14):山王の洋風小料理シエ(けものへんに「解」という漢字を当てている)には、あくらビールののぼりが立っていた。入ってみたら、あくらビールのビルケが飲めた。また、あくらフォースクエア近くの居酒屋あみもとには「田沢湖ビール」ののぼりが立っていた。田沢湖ビールの「ぶなの森ビール」「さくら天然酵母ビール」「ダーク・ラガー」「ひかりのしずく」などが飲めるそうである。
追記(2006.9.9): 秋田港を抱える港町、秋田市の土崎港(つちざきみなと)地区は、秋田市の一部でありながら、別の地域であるような雰囲気が感じられる。その一つの表れが夏祭りである。東北の代表的な都市には、たいてい個性豊かな夏祭りが一つずつあるが、秋田市には東北三大祭りに数えられ、秋田の中心部で毎年8月3〜6日に行われる秋田竿燈祭りがある他に、土崎港地区にも土崎神明社例祭の土崎港曳山まつりが毎年7月20、21日に行われる。全国的な知名度は竿燈には及ばないが、地元での盛り上がりは竿燈に勝るとも劣らない。差し手の「技」を堪能する竿燈に対して、曳山まつりは大きな曳山がかなりの速度で曳かれるという「気迫」の祭りである。実際、何年かに一度死者が出るくらいの激しい祭りである。
土崎港について調べてみると、やはり当初は秋田市とは別の土崎港町という町であったそうである。その後、戦時中の昭和16年に秋田市に編入されたそうである。しかし、60年以上前に秋田市の一部となったにもかかわらず、いまだに独自性を感じさせるのは、この地区に住む人たちのアイデンティティのゆえのことなのかもしれない。
さて、この秋田市とは別の地域である土崎港地区には、当然地方の中小都市と同等かそれ以上の数の飲食店がある。この中には当然ビールのおいしいお店もあるに違いないと踏んで行ってみた。一番期待していたのは、「土崎湊御蔵」の中にあるビアホールだったが、聞いてみたらキリンのビールしか置いていなかった。それ以外にも土崎の飲食店街をくまなく歩いてみたが、残念ながらビールの匂いのする店は見つけられなかった。残念である。
追記(2006.10.10):山王にある「酒のSUZUKIYA」(左写真参照、秋田市山王2丁目7-1-101、TEL018-864-5205)は酒屋さんだが、店内で買ったお酒を飲むことができる。つまみ類も充実している。ここにドイツのビールを中心に20種類くらいの輸入ビールが置いてある。雰囲気も含めてなかなかよいお店である。
追記(2008.2.29):川反にあるDINING & CAFE GAIOでは、2/29、3/1の2日間、プレミアム & インポートビール・フェアを開催している。国産プレミアムビール10種、輸入ビール25種をテイスティングできて、オードブルもついて3,500円である。
追記(2008.9.21):「あくら」は絶えず様々な試み、新しいチャレンジをしている。9/18からは「ビスケットヴァイツェン」という新しいヴァイツェンを発売した。ドイツの小麦麦芽3種、ピルスナー麦芽、イギリスのビスケット麦芽、ドイツのカラメル麦芽、チョコレート麦芽を使用し、麦芽総量は従来のあくらのヴァイツェン(ビルケ)の15%増だそうである。
ビルケも元々他のヴァイツェンよりも濃色のダークヴァイツェンだが、ビスケットヴァイツェンはさらに濃色のデュンケルヴァイスビアというカテゴリーに属する。ビスケットの味がするわけではないが、これまでのヴァイツェンとは一味も二味も違う、オリジナルな味わいに仕上がっている。私と同じヴァイツェン好きの人にはぜひ一度味わってみてほしいビールである。
また、一昨年から醸造している、チョコレートモルトを使用したボックビール「ショコラーデンビア」も12/4からまた発売する。これは通常の「あくらボック」の2倍強の麦芽(チョコレートモルト)を投入し、3ヶ月超の長期熟成を経て醸造されるアルコール度数7.5%のビールである。ビスケットとチョコレート、「あくら」は「お菓子系」(お菓子の味がするわけではないが)のビールが充実してきた。
追記(2010.2.19):「あくら」では、毎月第三水曜日に「あくらグッドビアクラブ」を開催しているそうである。盛岡のベアレン醸造所が毎月第二木曜日に行っている「ニモクビール会」と同様のビールのイベントである。この日は、世界のビール4種類とあくらビール1種類、それに料理がついて参加費が3,000円とのことで、何ともお得なイベントである。
2月17日の第8回は和歌山のナギサビールのペールエール、ドイツのヴェルデンブルグのヴィンタートラウム、イギリスのフラーズロンドンポーター、ベルギーのグーテンドラーク、それにあくらのビスケットヴァイツェンという、国内外のしかも普段あまりお目にかからないビールも味わえる、ビール好きにとっては、とても魅力的な内容だった。
あくらの長谷川さんによれば、傍から見ると採算を度外視しているように見えるこのイベントを始めたのは、秋田のビール文化の裾野を広げたいという強い思いがあるのだそうである。確かに、このブログでもあちこちの市町村の店を紹介しているが、総じて日本海沿岸の町にはいろいろなビールが飲める店が少ないというのが、私の経験則でもある。こうした状況を少しでも変え、集まった人たちにいろいろなビールを味わってもらって、口コミでビールのおいしさや楽しさを広めてもらいたいというのがこのイベントのねらいだそうである。
その目論見は見事に成功しているようで、この日集まっていた人たちはそれぞれ、「ドイツ人か?」と思うくらい皆ビールを飲んで陽気に談笑を楽しんでいた(笑)。
次回3月17日は、あくらの新作スタウトが登場するそうである。他にベアレンのチョコレートスタウトも味わえるそうで、盛岡と秋田のスタウトの飲み比べができるという、これまた魅力的な内容となっている。
あ、ちなみにこの「あくらグッドビアクラブ」、要予約で24名限定なので、早めの申し込みが肝要である。それにしても、秋田の人はこのようなイベントがあってうらやましい。
追記(2010.6.15):稲庭うどんの店「無限堂 秋田駅前店」には「酒母(しゅぼ)」というオリジナルビールがあった。その名の通り、日本酒から造られる酵母を使用したという無ろ過ビールでやわらかい味がした。醸造しているのは田沢湖ビールのわらび座である。他に同店では、田沢湖ビールの「ぶなの森ビール」とピルスナー(いずれも瓶)が飲める。確認してはいないが「無限堂 大町店」も同様のラインナップと思われる。
追記(2010.7.15):しばし足を運んでいなかった山王でいい店を見つけた。「蕎麦・天麩羅・地豚 酒場 戸隠」である。その名の通り基本は戸隠そばの店なのだが、何とここにはあちこちの地ビールが置いてある。私が訪れた時にはあくらの「あろまビール」と「ビスケットヴァイツェン」、新潟のサンクトガーレンの「ゴールデン・エール」、それに富山の宇奈月麦酒が3種類ほど置いてあった。それだけではない。ここは時々「おいしいビールを楽しむ会」という会を開催している。
また、9月4日には同店が主催で秋田市内でビールフェスティバルを開催するそうである。さらに今後毎週土曜日は「土曜の麦飲み」と名づけて特別なビールを特別価格で提供することにするそうである。
この行動力、店主は只者ではない、と思ったら、案の定、店主の三浦さんは東京駅八重洲口近くに「ビアパブ・バッカス」を立ち上げたという生粋のビール好きなのだそうである。その三浦さんがご両親が切り盛りしていた山王のこの「戸隠」を継ぐためにこの春、20年ぶりに秋田に帰ってきて始めたのがこの、一介のそば屋さんが主催する一連のビアイベントというわけなのであった。上で紹介したあくらの「あくらグッドビアクラブ」と言い、秋田市内は何かビールで盛り上がっている感じである。
その一方で、上で紹介した「酒のSUZUKIYA」と「郷蔵」は閉店してしまっていた。残念である。
追記(2011.7.6):JR秋田駅のトピコ3階にできた「あきた海鮮食堂」は田沢湖ビール直営の、秋田沖で水揚げされたばかりの鮮魚を味わう海鮮料理などの郷土料理がリーズナブルに食べられる店である。ここにはもちろん、田沢湖ビールの樽生も置いてあり、「スタンダードビール」としてピルスナーが常時置いてある他、「ウィークリービール」と「マンスリービール」としてそれぞれ週替わり、月替わりで2種類の樽生ビールが味わえる。しかも、それが飲み放題で1時間1,050円である。
そうそう、あくらの「ビアカフェあくら」でも既に飲み放題を始めていて、2時間2,100円である。いずれも醸造所直営ならではのプランなのだろうが、その醸造所のない仙台にいる私にはうらやましい話である。
どうです?あくらさんか田沢湖ビールさん、次は仙台に直営店を出してみては?仙台にはライバルがいないし、チャンスですぞ(笑)。
他に、秋田駅近くの「イタリア酒場 ARTICHOKE(アーティチョーク)」では知る人ぞ知る、イタリアの珍しいビール、メナブレアビールが飲める。川反の「Bar MALT」にはシメイブルーが置いてあった。「和食処まる」(秋田市大町2-2-9、TEL018-864-8843、11:30〜14:00LO、17:00〜23:00LO、日曜定休)にはあくらの「川反ラガー」と「秋田美人のビール」があった。山王の「伊太利亜酒場 オステリア アルカ」(秋田市山王1-6-7淀ビル1F、TEL018-863-4121、17:00〜23:00LO、月曜定休)にも「川反ラガー」が置いてあった。
それから、上で紹介した「洋風小料理シエ」には今はあくらビールはないようである。「蘇州」の田沢湖ビールも今はないようである。また、「居酒屋あみもと」にも田沢湖ビールののぼりがなくなっていたので、ひょっとしたらここも今は田沢湖ビールはないかもしれない。
追記(2014.4.6):山王にある「BAR TIGER MORE」(秋田市山王2-10-5、TEL018-863-2199、18:00〜2:00、不定休)はハイネケンやギネスが樽生で飲めるバーだが、「ゲストビール」として各国のビールも飲める。私が訪れた際には、シメイゴールド、スピットファイア、ヴェデット、レフ・ブラウンがあった。
追記(2015.8.24):上で紹介した秋田駅ビル「トピコ」3階の「あきた海鮮食堂」が「えきのビアバルMANMA」としてリニューアルオープンした。八幡平ポークやきりたんぽ、男鹿の魚介類など秋田の食材を使った料理を、工場直送の6種類の樽生田沢湖ビールと一緒に味わえる。この6種類の田沢湖ビールがすべて飲める飲み放題は1時間1,200円である。
このあくらのビールは、醸造所のある「あくらフォースクエア」で飲むことができる。あくらフォースクエアは、東北では仙台の国分町に次ぐ規模の飲食店街がある川反(かわばた)からほど近い所にあり、敷地内にはレストランプラッツ、ビア・カフェあくら、ジャズ・スポット・ロンド、高堂酒店がある。あくらは 「身の丈の醸造」を常に意識しているとのことで、銀河高原ビールが拡大路線をひた走ったのとは対照的に、小規模の仕込みと貯酒を貫いている。そのため、秋田市内で他に飲めるところも多くない。私が知る限りでは、秋田駅東口にある秋田拠点センターALVE(アルヴェ)2階の郷土料理店郷蔵(ごうくら)くらいである。したがって、あくらのビールを飲むために、自然とあくらフォースクエアに通うことになる。その中で私のお気に入りの店は、醸造所の2階にあるビア・カフェあくらである(写真参照)。秋田を訪れる度に通っていたら、いつの間にやら顔を覚えていただいた。私が本当に顔なじみの地ビールレストランは、ここと仙台の夕焼け麦酒園くらいのものである。
ここのビールは、ビルケ(白樺)=ヴァイツェン、レーベンバウム(檜)=ピルスナー、カスターニエ(栗)=デュンケル、など、それぞれのビールにドイツ語の樹の名前がついているのが特徴である。これらを含めてメニューには6種のビールが載っているが、その時々であるビールは異なる。上記3つはいつもある印象である。その中でビルケは生でしか飲めないこともあって(瓶詰めすると酵母の発酵が進んで瓶が破裂する恐れがあるのだそうである)、私の大のお気に入りである。お馴染みの銀河高原ビールよりも濃い色合いの「ダーク・ヴァイツェン」という種類である。このシリーズの第1回で紹介した「Qボック」、「Aヘレス」は、「川反ラガー」共々瓶入りのビールで、隣の高堂酒店で買える。
その他にも季節限定で、西目町の「ハーブワールドAKITA」で無農薬栽培されたホップを生のまま使った「ハーブ園のビール」や、二ツ井町の桜の樹から採取されたさくら酵母ビール「花」、ビール醸造方法を工夫しホップポリフェノールを残した「秋田美人のビール」などがある。ちなみに、これらは秋田県総合食品研究所と秋田県内の地ビール各社が参加している秋田県麦酒醸造技術研究会が研究開発して実用化したもので、秋田県内の他の地ビール会社2社からも同様のビールが販売されている。
このように、同じ県内の地ビール会社が互いに情報交換をしながら共同で商品を開発したり、それを県の食品研究所が研究開発の面から全面的にバックアップしたりしているという姿勢は、秋田県内の地ビール文化の振興発展に大いに寄与するものと言え、高く評価したい。東北で秋田以外にこうした取り組みをしているという例は、寡聞にして聞かない。地ビールを取り巻く環境は厳しいが、だからこそこうした取り組みは他県でも範とすべきだろうと思う。
そうそう、言い忘れたが、ここビア・カフェあくらも料理がおいしい。地ビールレストランはビールへのこだわりと同様、料理へもこだわっている店が多い印象がある。ここも、間違っても冷凍物をチンしたかの如き料理は出てこないので、純粋に食事を楽しみに行っても、そう期待は裏切られないのではないかと思う。
ただ、気をつけなくてはならないのは、ビア・カフェあくらは23:00まで営業しているのだが、ラストオーダーは22:00ということである。だから、地ビールと料理をじっくり楽しむためには、早めに行くことがオススメである。私などはよくこのことを忘れて23:00までやっているからと、22:00過ぎに行ってしまうこともある。他に客がいれば何とかなることもあるが、客がいないと早めに閉まってしまっていてどうにもならないこともあるので要注意である。そんな時は、24:00までやっているジャズ・スポット・ロンドに行って、ジャズに耳を傾けながら静かに生のビルケを飲むのがよい。
他に、秋田市内で地ビールが飲める店としては、岩見山内地区に自生する唐花草(野生のホップ)を生で使い、地元の戸島の湧水で醸造したオリジナルのオールモルトラガー「森の唐花草」を出す川反の「郷土料理 味治(みはる)」(秋田市大町5-2-7、TEL018-864-5972)がある。唐花草を用いたビールは珍しく、また郷土料理店がオリジナルのビールを持っているというのも珍しい。秋田のおいしい郷土料理をオリジナルのビールと共に味わうことができる稀有な店である。
また、秋田県内の地ビール第一号となった田沢湖ビールの樽生が飲める川反の居酒屋蘇州(秋田市大町5-1-11、TEL018-863-6892)などがある。秋田市内で川反に次ぐ規模の飲食店街のある山王にもビールのおいしい店がありそうな気がするが、まだ開拓していない。今後の課題である。
追記(2006.6.14):山王の洋風小料理シエ(けものへんに「解」という漢字を当てている)には、あくらビールののぼりが立っていた。入ってみたら、あくらビールのビルケが飲めた。また、あくらフォースクエア近くの居酒屋あみもとには「田沢湖ビール」ののぼりが立っていた。田沢湖ビールの「ぶなの森ビール」「さくら天然酵母ビール」「ダーク・ラガー」「ひかりのしずく」などが飲めるそうである。
追記(2006.9.9): 秋田港を抱える港町、秋田市の土崎港(つちざきみなと)地区は、秋田市の一部でありながら、別の地域であるような雰囲気が感じられる。その一つの表れが夏祭りである。東北の代表的な都市には、たいてい個性豊かな夏祭りが一つずつあるが、秋田市には東北三大祭りに数えられ、秋田の中心部で毎年8月3〜6日に行われる秋田竿燈祭りがある他に、土崎港地区にも土崎神明社例祭の土崎港曳山まつりが毎年7月20、21日に行われる。全国的な知名度は竿燈には及ばないが、地元での盛り上がりは竿燈に勝るとも劣らない。差し手の「技」を堪能する竿燈に対して、曳山まつりは大きな曳山がかなりの速度で曳かれるという「気迫」の祭りである。実際、何年かに一度死者が出るくらいの激しい祭りである。
土崎港について調べてみると、やはり当初は秋田市とは別の土崎港町という町であったそうである。その後、戦時中の昭和16年に秋田市に編入されたそうである。しかし、60年以上前に秋田市の一部となったにもかかわらず、いまだに独自性を感じさせるのは、この地区に住む人たちのアイデンティティのゆえのことなのかもしれない。
さて、この秋田市とは別の地域である土崎港地区には、当然地方の中小都市と同等かそれ以上の数の飲食店がある。この中には当然ビールのおいしいお店もあるに違いないと踏んで行ってみた。一番期待していたのは、「土崎湊御蔵」の中にあるビアホールだったが、聞いてみたらキリンのビールしか置いていなかった。それ以外にも土崎の飲食店街をくまなく歩いてみたが、残念ながらビールの匂いのする店は見つけられなかった。残念である。
追記(2006.10.10):山王にある「酒のSUZUKIYA」(左写真参照、秋田市山王2丁目7-1-101、TEL018-864-5205)は酒屋さんだが、店内で買ったお酒を飲むことができる。つまみ類も充実している。ここにドイツのビールを中心に20種類くらいの輸入ビールが置いてある。雰囲気も含めてなかなかよいお店である。
追記(2008.2.29):川反にあるDINING & CAFE GAIOでは、2/29、3/1の2日間、プレミアム & インポートビール・フェアを開催している。国産プレミアムビール10種、輸入ビール25種をテイスティングできて、オードブルもついて3,500円である。
追記(2008.9.21):「あくら」は絶えず様々な試み、新しいチャレンジをしている。9/18からは「ビスケットヴァイツェン」という新しいヴァイツェンを発売した。ドイツの小麦麦芽3種、ピルスナー麦芽、イギリスのビスケット麦芽、ドイツのカラメル麦芽、チョコレート麦芽を使用し、麦芽総量は従来のあくらのヴァイツェン(ビルケ)の15%増だそうである。
ビルケも元々他のヴァイツェンよりも濃色のダークヴァイツェンだが、ビスケットヴァイツェンはさらに濃色のデュンケルヴァイスビアというカテゴリーに属する。ビスケットの味がするわけではないが、これまでのヴァイツェンとは一味も二味も違う、オリジナルな味わいに仕上がっている。私と同じヴァイツェン好きの人にはぜひ一度味わってみてほしいビールである。
また、一昨年から醸造している、チョコレートモルトを使用したボックビール「ショコラーデンビア」も12/4からまた発売する。これは通常の「あくらボック」の2倍強の麦芽(チョコレートモルト)を投入し、3ヶ月超の長期熟成を経て醸造されるアルコール度数7.5%のビールである。ビスケットとチョコレート、「あくら」は「お菓子系」(お菓子の味がするわけではないが)のビールが充実してきた。
追記(2010.2.19):「あくら」では、毎月第三水曜日に「あくらグッドビアクラブ」を開催しているそうである。盛岡のベアレン醸造所が毎月第二木曜日に行っている「ニモクビール会」と同様のビールのイベントである。この日は、世界のビール4種類とあくらビール1種類、それに料理がついて参加費が3,000円とのことで、何ともお得なイベントである。
2月17日の第8回は和歌山のナギサビールのペールエール、ドイツのヴェルデンブルグのヴィンタートラウム、イギリスのフラーズロンドンポーター、ベルギーのグーテンドラーク、それにあくらのビスケットヴァイツェンという、国内外のしかも普段あまりお目にかからないビールも味わえる、ビール好きにとっては、とても魅力的な内容だった。
あくらの長谷川さんによれば、傍から見ると採算を度外視しているように見えるこのイベントを始めたのは、秋田のビール文化の裾野を広げたいという強い思いがあるのだそうである。確かに、このブログでもあちこちの市町村の店を紹介しているが、総じて日本海沿岸の町にはいろいろなビールが飲める店が少ないというのが、私の経験則でもある。こうした状況を少しでも変え、集まった人たちにいろいろなビールを味わってもらって、口コミでビールのおいしさや楽しさを広めてもらいたいというのがこのイベントのねらいだそうである。
その目論見は見事に成功しているようで、この日集まっていた人たちはそれぞれ、「ドイツ人か?」と思うくらい皆ビールを飲んで陽気に談笑を楽しんでいた(笑)。
次回3月17日は、あくらの新作スタウトが登場するそうである。他にベアレンのチョコレートスタウトも味わえるそうで、盛岡と秋田のスタウトの飲み比べができるという、これまた魅力的な内容となっている。
あ、ちなみにこの「あくらグッドビアクラブ」、要予約で24名限定なので、早めの申し込みが肝要である。それにしても、秋田の人はこのようなイベントがあってうらやましい。
追記(2010.6.15):稲庭うどんの店「無限堂 秋田駅前店」には「酒母(しゅぼ)」というオリジナルビールがあった。その名の通り、日本酒から造られる酵母を使用したという無ろ過ビールでやわらかい味がした。醸造しているのは田沢湖ビールのわらび座である。他に同店では、田沢湖ビールの「ぶなの森ビール」とピルスナー(いずれも瓶)が飲める。確認してはいないが「無限堂 大町店」も同様のラインナップと思われる。
追記(2010.7.15):しばし足を運んでいなかった山王でいい店を見つけた。「蕎麦・天麩羅・地豚 酒場 戸隠」である。その名の通り基本は戸隠そばの店なのだが、何とここにはあちこちの地ビールが置いてある。私が訪れた時にはあくらの「あろまビール」と「ビスケットヴァイツェン」、新潟のサンクトガーレンの「ゴールデン・エール」、それに富山の宇奈月麦酒が3種類ほど置いてあった。それだけではない。ここは時々「おいしいビールを楽しむ会」という会を開催している。
また、9月4日には同店が主催で秋田市内でビールフェスティバルを開催するそうである。さらに今後毎週土曜日は「土曜の麦飲み」と名づけて特別なビールを特別価格で提供することにするそうである。
この行動力、店主は只者ではない、と思ったら、案の定、店主の三浦さんは東京駅八重洲口近くに「ビアパブ・バッカス」を立ち上げたという生粋のビール好きなのだそうである。その三浦さんがご両親が切り盛りしていた山王のこの「戸隠」を継ぐためにこの春、20年ぶりに秋田に帰ってきて始めたのがこの、一介のそば屋さんが主催する一連のビアイベントというわけなのであった。上で紹介したあくらの「あくらグッドビアクラブ」と言い、秋田市内は何かビールで盛り上がっている感じである。
その一方で、上で紹介した「酒のSUZUKIYA」と「郷蔵」は閉店してしまっていた。残念である。
追記(2011.7.6):JR秋田駅のトピコ3階にできた「あきた海鮮食堂」は田沢湖ビール直営の、秋田沖で水揚げされたばかりの鮮魚を味わう海鮮料理などの郷土料理がリーズナブルに食べられる店である。ここにはもちろん、田沢湖ビールの樽生も置いてあり、「スタンダードビール」としてピルスナーが常時置いてある他、「ウィークリービール」と「マンスリービール」としてそれぞれ週替わり、月替わりで2種類の樽生ビールが味わえる。しかも、それが飲み放題で1時間1,050円である。
そうそう、あくらの「ビアカフェあくら」でも既に飲み放題を始めていて、2時間2,100円である。いずれも醸造所直営ならではのプランなのだろうが、その醸造所のない仙台にいる私にはうらやましい話である。
どうです?あくらさんか田沢湖ビールさん、次は仙台に直営店を出してみては?仙台にはライバルがいないし、チャンスですぞ(笑)。
他に、秋田駅近くの「イタリア酒場 ARTICHOKE(アーティチョーク)」では知る人ぞ知る、イタリアの珍しいビール、メナブレアビールが飲める。川反の「Bar MALT」にはシメイブルーが置いてあった。「和食処まる」(秋田市大町2-2-9、TEL018-864-8843、11:30〜14:00LO、17:00〜23:00LO、日曜定休)にはあくらの「川反ラガー」と「秋田美人のビール」があった。山王の「伊太利亜酒場 オステリア アルカ」(秋田市山王1-6-7淀ビル1F、TEL018-863-4121、17:00〜23:00LO、月曜定休)にも「川反ラガー」が置いてあった。
それから、上で紹介した「洋風小料理シエ」には今はあくらビールはないようである。「蘇州」の田沢湖ビールも今はないようである。また、「居酒屋あみもと」にも田沢湖ビールののぼりがなくなっていたので、ひょっとしたらここも今は田沢湖ビールはないかもしれない。
追記(2014.4.6):山王にある「BAR TIGER MORE」(秋田市山王2-10-5、TEL018-863-2199、18:00〜2:00、不定休)はハイネケンやギネスが樽生で飲めるバーだが、「ゲストビール」として各国のビールも飲める。私が訪れた際には、シメイゴールド、スピットファイア、ヴェデット、レフ・ブラウンがあった。
追記(2015.8.24):上で紹介した秋田駅ビル「トピコ」3階の「あきた海鮮食堂」が「えきのビアバルMANMA」としてリニューアルオープンした。八幡平ポークやきりたんぽ、男鹿の魚介類など秋田の食材を使った料理を、工場直送の6種類の樽生田沢湖ビールと一緒に味わえる。この6種類の田沢湖ビールがすべて飲める飲み放題は1時間1,200円である。
また、秋田駅近くには「Belgian Beer Bar ZOT」(秋田市中通4-17-30フォレストワン2F、TEL018-853-1723、月〜木17:00〜23:00、金土17:00〜24:00、日祝日定休)というベルギーバーができていた。樽生4種を含め、常時70種類以上のベルギービールが飲める。また、定期的に料理付き飲み放題のイベントなども企画開催している。
追記(2018.10.14):上記で紹介した「酒場 戸隠」が「BEER FLIGHT(ビア・フライト)」(秋田市南通亀の町4-15ヤマキウビル1F、TEL018-838-4773)と「SUMMIT(サミット)」(秋田市山王1丁目9−15山王セカンドビル1F、TEL018-838-5155)をそれぞれオープンさせた。「BEER FLIGHT」では国内とアメリカが中心の11種類の樽生ビールが飲める。「SUMMIT」では国内とヨーロッパ中心の7種類の樽生ビールとワインが飲める。もちろん、「酒場 戸隠」も健在である。
2005年06月30日
東北の逸品その4〜稲庭吉左衛門の稲庭うどん
うどんと言うと、何と言っても香川の讃岐うどんが有名だが、日本三大うどんと言うと、この讃岐うどんと群馬の水沢うどん、そして秋田の稲庭うどんを指す(讃岐うどんの代わりに長崎の五島うどんとする説もある)。讃岐うどんや水沢うどんが太切りで腰の強さを売りにするのとは対照的に、稲庭うどんは細打ちで喉越しのよさを特徴としている。
稲庭うどんの起源については諸説あるが、文献に初めて登場するのは寛文五年(1655)であるとされる。その後この「稲庭干饂飩」が秋田藩主佐竹家の御 用達となり、稲庭吉左衛門家が代々一子相伝でその製法を秘伝として受け継いできた。
が、その系譜が途絶えるのを恐れた稲庭吉左衛門家が分家佐藤養助家にも その製法を伝授した。明治に入るとさらに多くの稲庭うどん製造元が誕生したが、その総本家はそのような経緯から紛れもなく稲庭吉左衛門である(現在第十六代目)。
ところがこの稲庭吉左衛門の稲庭うどん、なかなか手に入らない。他の製造元が一部の工程を公開してたくさんの従業員を雇って大量生産を実現しているのに背を向けるかのように、頑なに昔ながらの稲庭吉左衛門氏一人の手作業を守り通しているために大量生産ができない。佐藤養助商店や寛文五年堂、稲庭手延製麺といった製造元の稲庭うどんは贈答品として広く流通しているのに対して、この稲庭吉左衛門の稲庭うどんは地元の人ですらめったに入手できない「幻のうどん」となっている。秋田以外の人は、そもそも稲庭吉左衛門のうどんのことをまず知らない。
この稲庭吉左衛門のうどん、注文しても今や2、3年待ちだそうである。まさに幻のうどんだが、実は稲庭吉左衛門の稲庭うどんが買える可能性のある店が、私の知る限り秋田県内に2つある。一つは以前紹介した「ダムの茶屋」である。ここは稲庭吉左衛門のうどんが食べられる稀有の店だが、販売用に稲庭吉左衛門のうどんが置いてあることもある。それから、もう一つは秋田市仲小路にある「さかいだ」という食器店である。ここは稲庭吉左衛門の親戚筋に当たるということで特別に販売されている。が、いつもあるわけではない。入荷すると地元の新聞「秋田魁新報」に、ごく小さく広告が載ったりする。
ダムの茶屋で稲庭吉左衛門のうどんを食べたことは何度もあるが、持ち帰り用のうどんを買ったことはなかった。が、先日さかいだで初めて購入することがで きた。入荷したてだったそうだが、既に残り少なかった。奮発して桐箱入りのものを買おうかとも思ったが、あまりに高いので(他の製造元のものの倍くらい)、結局家庭用の袋入りの切り落としにした(写真参照)。それでも同様の切り落としの倍近くの値段(1,465円)だった。
ITが発達し、大抵のものはネット上で手に入れることができるようになったが、この稲庭吉左衛門のうどんは、まだネット上では手に入らないようである。
稲庭うどんの起源については諸説あるが、文献に初めて登場するのは寛文五年(1655)であるとされる。その後この「稲庭干饂飩」が秋田藩主佐竹家の御 用達となり、稲庭吉左衛門家が代々一子相伝でその製法を秘伝として受け継いできた。
が、その系譜が途絶えるのを恐れた稲庭吉左衛門家が分家佐藤養助家にも その製法を伝授した。明治に入るとさらに多くの稲庭うどん製造元が誕生したが、その総本家はそのような経緯から紛れもなく稲庭吉左衛門である(現在第十六代目)。
ところがこの稲庭吉左衛門の稲庭うどん、なかなか手に入らない。他の製造元が一部の工程を公開してたくさんの従業員を雇って大量生産を実現しているのに背を向けるかのように、頑なに昔ながらの稲庭吉左衛門氏一人の手作業を守り通しているために大量生産ができない。佐藤養助商店や寛文五年堂、稲庭手延製麺といった製造元の稲庭うどんは贈答品として広く流通しているのに対して、この稲庭吉左衛門の稲庭うどんは地元の人ですらめったに入手できない「幻のうどん」となっている。秋田以外の人は、そもそも稲庭吉左衛門のうどんのことをまず知らない。
この稲庭吉左衛門のうどん、注文しても今や2、3年待ちだそうである。まさに幻のうどんだが、実は稲庭吉左衛門の稲庭うどんが買える可能性のある店が、私の知る限り秋田県内に2つある。一つは以前紹介した「ダムの茶屋」である。ここは稲庭吉左衛門のうどんが食べられる稀有の店だが、販売用に稲庭吉左衛門のうどんが置いてあることもある。それから、もう一つは秋田市仲小路にある「さかいだ」という食器店である。ここは稲庭吉左衛門の親戚筋に当たるということで特別に販売されている。が、いつもあるわけではない。入荷すると地元の新聞「秋田魁新報」に、ごく小さく広告が載ったりする。
ダムの茶屋で稲庭吉左衛門のうどんを食べたことは何度もあるが、持ち帰り用のうどんを買ったことはなかった。が、先日さかいだで初めて購入することがで きた。入荷したてだったそうだが、既に残り少なかった。奮発して桐箱入りのものを買おうかとも思ったが、あまりに高いので(他の製造元のものの倍くらい)、結局家庭用の袋入りの切り落としにした(写真参照)。それでも同様の切り落としの倍近くの値段(1,465円)だった。
ITが発達し、大抵のものはネット上で手に入れることができるようになったが、この稲庭吉左衛門のうどんは、まだネット上では手に入らないようである。